韓国の「金さん」、1500年前も多かった!?

「当時、金の姓は約1万人」 韓国・スウェーデンの学者らが主張

【李永完(イ・ヨンワン)記者】 昔は「南山で石を投げれば金さんに当たる」といわれていた。それだけ、「金」という姓が多かったことを意味する。実際、2000年に統計庁が実施した調査によると、韓国の人口は約4600万人で、288の姓があるが、そのうち「金」の姓を名乗る人は992万人で最も多かった。

 では、古代でも「金さん」が多かったのか。最近、韓国とスウェーデンの物理学者らが、西暦500年ごろ韓国には「金」の姓を名乗る人が約1万人いたとの説を発表した。ウメオ大学(スウェーデン)のぺーター・ミナゲン教授とパク・ソンギ博士、成均館大学物理学科のキム・ジュンボム教授らの共同研究陣は、デジタル化された10家門の族譜(家系図や家訓などを記載した文書)を利用し、1510年から1990年まで30年ごとに、その家門に嫁いだ女性と姓の数、そして「金」の姓を持つ女性数を調査した。その結果、「金」の姓を持つ女性は、時期に関係なく、常に全体の約20%を占めることが分かった。このデータを基に研究陣は、現代で使われている姓が西暦500年にはどのような状況だったかを推定した。その結果、当時は約30の姓を5万人余りが使っており、「金」の姓を名乗る人はそのうち約20%、およそ1万人いたと発表した。

 歴史学界では、現代の姓氏は新羅末期に確立されたことから、高句麗や百済に起源を持つ姓氏は極めてまれだとみている。キム・ジュンボム教授は「西暦500年当時、現在と同じ姓氏を使っていた人々はほとんどが新羅人だったため、新羅にしかいなかった『金さん』が20%を占めるという結果が出たのだろう」と語った。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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