学者じゃないから御用じゃないヾ( ・∀・ )ノ゙
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作成日時 : 2011/07/28 20:22
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オレは学者ではないので、御用と呼ばれることもなく。
しかし、オレは今回の福島の事故による放射能汚染については、心の底から全くこれっぱかりも体に害があるとは思っていないのね。
理由は単純で、この現実の歴史の中でもっとも事実に近づくことが可能な広島・長崎の被爆者による徹底的な調査でも、100とか200ミリシーベルト以下は、ノイズに紛れて全く被曝してない人との違いが検出できないってことにつきる。
そんなの、一人の人間のたちばからすれば、認識不可能なことで、事実上害はないことと変わらないってことだ。
今回の事故では、1年間その場所に住み続けると20ミリシーベルト越えちゃう場所はみんな立ち退いているから、100ミリなんて量を被曝する人なんていないわけね。(原発で作業してる人は別)1年住み続けて20に行くような場所の人も、何ヶ月かで立ち退いたので、10ミリまでいく人すらいないと思う。
もちろん、色々な立場の人が、いろいろ細かいことを言っているけど、ざっくり大局的にみれば、まともな議論の全ては、100ミリシーベルトよりだいぶ少ないところの話をやっているに過ぎないのね。
子どものほうがとか、外部被曝より内部被曝とかいうのも、みんなこれ以下の、究極的には論者の信念を語ることしかできないような、小さな違いのところのはなし。
子どものことを気にする人が多いみたいだから、子どもも同じという話を少し詳しく書くと
こどもは大人より放射線に弱いと漠然と言われているけど、あれも安全側に考えた仮説で、事実かどうかということとは別の話なんだよね。
この話のもとは、広島長崎の被爆者のデータでは、1シーベルトとかの大量の放射線を一度に浴びた人のうち、こどもだけを見ると、生涯の(つまり60歳とか70歳とかになって死ぬまでに)がん死亡率は、大人より2〜3倍多くなるってもの。
1シーベルトという高線量被爆をしたことと、生涯のがんについての話ってのが重要なところなのね。
さらに、このデータを解釈を変えてみると、子どもの頃1シーベルト以上あびた人は、歳取って死ぬときにに、がん以外の原因では死ににくいってことだ。
人はがん以外の色々な病気で死ぬけど、がんは高齢になってから死ぬ病気で、だから医学が進んで寿命が延びるに従って数が増えてきた。
つまり、がんで死ぬということは、他の病気では死ににくいということで、若いうちに放射線を浴びたほうが、色々な病気のリスクから逃れられるって事になるのでは。
まあ、これはそう解釈できるというだけで、学問的には証明されようもないことだから意味ないけどね。でも、子どものほうがリスクが高いというのも、それに近い感じの、決して確かな事実ではない。
子どもの頃に被曝した被爆者も、若いうちにガンになる人が増えたということなら、子どものほうが被曝に弱いといえるかもしれないけど、そうなってない。あくまで、歳取って天寿を全うするまでを考えると多めになっているという話。
そもそも100より下は、ガンが増えているかどうかさえ判らないわけだから、その枠内で考える限り、こどものほうがよりリスキーという話も根拠(エビデンス)はない。
つまり、この話だけでは、100ミリシーベルトにも満たない少ない被曝で、子どもがより多くのダメージを受けるかもって事には全くならないわけ。
それにぶっちゃけ、今判っている発ガンメカニズムからすると、むしろ子どものほうがダメージ回復力は強いのではないかという推論も成り立つ。
放射線は、細胞が分裂している時に当たるほうが、ダメージが大きいといわれる。だから分裂している細胞が多い、成長途上の子どものほうがダメージが大きいという推論がされる。
ただ、これも正確にはちょっと違っていて、まず第一に、これは非常に高い線量の放射線を当てた時の話。
それに、分裂している時に弱いのではなく、分裂する時にダメージを受けた遺伝子を直そうとするので、修復不能なダメージを受けていたのは死んじゃうってことだ。つまり、分裂する細胞はダメージが顕在化しやすいわけね。
これに対して、人間の細胞は頻繁に細胞分裂をする皮膚とか消化管の細胞、血液創る細胞とかもあるけど、そうでもないほとんど分裂しない細胞もある。脳細胞なんてほとんど分裂しないし、筋肉細胞も分裂しない。そして、体内の細胞はどれも、いったん分化したら、持ってる遺伝子情報の一部しか使ってない。つまり、分裂しない細胞だと、それが生きていくのに必要としていない遺伝子の部分が壊されても、べつに何も起きないなんて事もあり得るわけね。
つまり、分裂している細胞が多い方が、ダメージが大きいってのは、色々な限定条件の下の推論って事で、生身の人間全体に必ずしも当てはまるとは限らない。
実際の医療統計を見ると、一般にがんは子どもの頃には滅多にならず(なるのはほとんどが先天的な原因と思う)に、40歳を越す頃からぐぐぐっと増えるもの。だとすると、子どもは、大人よりも、がんの発生を抑えるメカニズムが活発なんじゃないかという仮定も成り立つ。
がんとは何かというと、よく遺伝子が壊れた細胞みたいないわれかたをする。
しかし、これも現実とはちょっと違う文学的な表現だ。
がんががんとして顕在化するには、ある絶妙な組み合わせの遺伝子のスイッチが入ってないといけない。遺伝子が無秩序に壊れただけでは、細胞は死ぬか、免疫に食われるかして消えてしまう。
つまり、がんががんとして顕在化するには、遺伝子を壊すような刺激を、色々な物質を摂取したり長い時間をかけて、非常にたくさん受けることで、無秩序に遺伝子が壊れてある部部分のスイッチが入りっぱなしになったり切りっぱなしになったものがつぎつぎ生まれ、それを殺してしまう免疫その他のシステムでどんどん排除されてされていくなかで、たまたま偶然、絶妙なスイッチの入り方をしたものができたところからはじまるわけだ。
これはつまり、進化と基本的には同じメカニズムね。不断の突然変異と淘汰によって新しい種は生まれる。
で、この遺伝子を壊すような刺激だけど、その大半は体内で作られるラジカル(活性酸素)によるものといわれている。ラジカルは高いエネルギーを持っていて、これを作ることで生命は維持されている。ごはんを食べても運動しても、息をするだけでも、活性酸素はできる。つーかこれなしには生物は生きていられない。
しかし反応性もものすごく強いので、余分にあるとあちこちの物質と反応して片っ端から壊してしまう。食生活が発ガンの原因の3分の1ってのはこのせいだし、たばこが発ガンの原因の3分の1ってのも、各種化学物質が体内で活性酸素を過剰に作っちゃうから。
ただ、よくしたもので、体内には、余分な活性酸素を取り除くメカニズムがいっぱいあるのね。それに、ビタミンCとか赤ワインが体に良いとか言われるのも、こういう余分な活性酸素を取り除く抗酸化作用があるものだからだ。
で、この活性酸素を取り除くメカニズムが活発ならば、ラジカルはすみやかに無効化されて、遺伝子をはじめ体内の色々なものを壊すことがない。低線量被爆したねずみは、そのあと致死量の被曝をしても死ななくなるけど、それはこのラジカルを無効化する体内メカニズムが活性化するからと考えられている。
で、子どもの場合、細胞分裂は大人より活発で、かつ食生活や生命活動に伴うフリーラジカルの生成に差がないとしたら、40歳以下でガンがすくないというのは話にあわない。子どもの方ががんが多くないとおかしいよね。
この矛盾を説明できるとしたら、フリーラジカルを取り除く生体メカニズムが、大人よりも活発なんじゃないかってこと。そしてもしそうなら、子どものほうが被曝ダメージに強いと言える可能性もある。
もちろん、これもまた推論の域のはなしで、本当かどうかはわからない。
ただ、子どものほうが放射線に弱いからより厳しい基準でという今の放射線防御の対策の根拠は、実際は科学的な事実に基づくものではなくて、ある種の哲学的な、安全側に考えたものってことなわけね。
まあ、そんなわけで、オレは初期には放射能はどの程度恐くないかという話もしたけど、今となってはすべては100みりシーベルトよりも少ない世界の話なので、もうあんまり興味はなくなっているのね。まーほっといても結局一緒やんてのが正直なところ。
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