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【高知】放射線、低レベルなら大丈夫…衛生研所長 東京電力福島第一原子力発電所事故で、放射性物質に汚染された稲わらを食べた肉牛が、県内でも流通していることが次々と発覚している。人体への影響はないのだろうか。放射性物質の検査を担う高知県衛生研究所の今井淳所長(59)に聞いた。(沢本梓) 事故後、食品への放射能汚染は対策が取られてきたはずだった。牧草は検査されていたが、稲わらは盲点だったのだろう。政府だけでなく、生産者や流通者からもっと早く情報が発信され、対処していればこんなには広がらなかった。 約80グラムの牛肉を「ゲルマニウム半導体検出器」にかけ、検体が出すガンマ線の数値を計る。約30分間で65種類の放射性物質が測定できる。そのうちの一つがセシウムだ。 セシウムのような放射線核種は、人体に入るとDNAが破壊される。DNAには複成機能があり、少量なら回復できるが、一定以上入るとコピーミスが起こり、ガンになると考えられている。 1年間に 放射線防護基準などを決める国際放射線防護委員会(ICRP)は、体に影響のない放射線量を年間5ミリ・シーベルト以下としている。国は食品を「肉・魚」「穀物」など5分類し、1群あたりの目安を1ミリ・シーベルトにした。 1ミリ・シーベルトを限界値として、年間の牛肉消費量に当てはめた数字。規制値を超えた牛肉を1年間食べ続けると、1ミリ・シーベルトに達する。今回の牛肉を数回食べただけでは影響はない。 セシウムは排出されやすく、1歳までなら9日、9歳までなら38日で半分が体外に排出される。子どもだからと過剰に心配することはない。 放射性物資は元々自然界にあり、例えばカリウム40は土壌や食品にも含まれている。人体には7000ベクレルの放射性物質が存在するとされている。 衛生研にも、事故以来200件以上の問い合わせがあり、皆さんの不安が大きいのは理解している。放射能の影響は学者の意見も分かれるが、低レベルの放射能は人体に影響しないことでほぼ一致している。 とはいえ、客観的な数値を示されても、感覚的な不安を取り除けるものではない。生産地できちんと検査し、規制値以上のものは絶対に流通させないという仕組み作りが必要だ。 生産地の全頭検査も始まり、牛肉は安全性が高まるはずだ。だが、事故の影響はまだまだ続く。みんなが知恵を出し合って乗り切らなければいけない。研究所も情報はきちんと発信していく。 (2011年7月31日 読売新聞)
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