ペルー大統領選:決選投票始まる ケイコ氏とウマラ氏接戦

2011年6月5日 22時9分 更新:6月5日 22時52分

 【リマ國枝すみれ】南米ペルーで5日午前(日本時間同日午後)、ガルシア大統領の任期満了に伴う大統領選の決選投票が始まった。アルベルト・フジモリ元大統領(服役中)の長女で、日系3世の国会議員、ケイコ・フジモリ氏(36)と、元陸軍中佐のオジャンタ・ウマラ氏(48)の対決。ケイコ氏が当選すれば、ペルー初の女性大統領誕生となる。両者は終盤までほぼ互角の戦いを展開、接戦のまま投票日を迎えた。

 投票は5日午後4時(日本時間6日午前6時)に締め切られ、即日開票される。

 地元の民間調査機関「ダトム」が4日に発表した世論調査によると、支持率はウマラ氏が50.8%で、ケイコ氏(49.2%)をわずかにリードしている。3日発表の同社調査では、ケイコ氏が僅差で優勢だった。

 右派のケイコ氏は外資導入など経済開放路線を取り、治安や貧困対策にも重点を置く。フジモリ元大統領(90~00年在任)の長女として、離婚した母に代わり、19歳から「ファーストレディー」を務めた。その知名度を生かし、富裕層と貧困層のいずれにも幅広い支持を得ている。

 一方、左派のウマラ氏は05年にペルー国民主義党を創設するまで軍人だった。「経済発展の恩恵は国民全員が享受すべきだ」と主張し、国家による経済規制の強化、それに伴う格差解消を目指す。

 4月10日に行われた第1回投票ではウマラ氏が31.7%、ケイコ氏は23.5%を得票。その後、ウマラ氏が勝てば経済規制が強まるとの警戒感から、リマなど都市部の富裕層がケイコ氏支持に回り、同氏が優勢となった。5月下旬以降は、両者の支持率はほぼ横並びだ。

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