2011年7月31日(日)
主体は誰なのか
「教育を司るということ」その２
私は、今日、先の加盟校に依頼され講演会で保護者の方々に話をさせて頂きました。後援は、この間のフランチャイズ本部の対応、保護者の方々、お子様方を巻き込んだ事、同じ幼児教育を追及している立場もあり謝罪から始まりました。講演会の後、加盟校側からの説明会が行われるという事で、会場は緊張感の漂う重い空気に包まれていました。正直に申せば、精神的主柱を失ったことで、これからの教育はどのようになるのか、また、何を柱にすえれば良いのか、私は、この加盟校から相談を持ちかけられました。これからの学力中心時代、子ども達に必要な力は何か、今までの教育を生かす事は可能か、数え切れないほどの議論を重ねました。そして、同時に、フランチャイズ本部の方からも相談を受けました。この先生方にお伝えした事は「全ては子ども達のため」ではないだろうかということでした。２０年以上も続けてきた教育法は、いわば両者にとって宝物のはず、先生方の葛藤が続きます。本部への質問や研修会の質の向上、その他改善事項の要求などもおこなわれてていました。これらを背景に、教務力の向上を目指し、毎月行われる研修会、理論や実践など自分を高めることを最優先した先生方の姿勢には頭が下がります。泊り込みで行われた研修会では、１２時を過ぎても納得するまで食い下がった先生方、この先生達の気持ちに嘘、偽りはありません。
そして、この先生方が望まれて受けた研修は、全て亡くなられた先生が実践され論じてきた先生の原点そのものでした。「本部が私達こそ本物だ」という理論も当然です。しかし、それは「右脳教育」「ESP」｛テレパシー」などであり、この加盟校のそれは亡き先生の原点回帰そのものでした。これも本物なのではないでしょうか。これを否定することは、亡くなられた先生の歴史全てを否定することになります。同じ時期、同じ場所で、幼児教育を研究してきた私は、先生方に全てを伝えようと研修に励みました。現在行われている指導法に問題があるとすれば、それは、その指導法や理論をお伝えした私の責任です。どうぞ、私に、批判の矛先をぶつけてください。
このブログは、この間、一生懸命に、通ってくる子ども達のためを思い研修されてきた先生方への想いを込めて書かせていただいています。子ども達の学習環境、将来に向け真剣に捉え励んでこられた先生方が非難されるものではありません。現場を預かる先生は、子ども達のことだけを考えます。特に幼児教育に携わる先生ほど強いものがあります。
講演会の前に、私のところまで挨拶に来ていた教室長の先生がいました。その目は、充血し涙で濡れていました。他の先生も同じでした。先生方には、この間必死に研修に耐えてきた想いがあったのでしょう。大震災を乗り切った想いもあったでしょう。しかし、今、先生方は非難の対象となっています。問題の本質は何か、なぜ本部は理不尽な非教育的な妨害工作をするのか、幼児教育をこれ以上侮辱しないで貰いたい。
今回の問題は、全てフランチャイズ本部にあると私は思います。全国で幼児教育を行っている先生方、保護者の方々、どうぞご意見をお寄せください。また、フランチャイズ本部の方々、もうこれ以上、保護者の方々、先生方、そして愛しき子ども達を巻き込むことは避けてください。誹謗中傷からは何も生まれません。幼児教育の歴史に汚点を残さないでください。教育を司るものとして、真摯な態度で保護者の方々にも接してください。
私は、微力ですが、賛同されている全国の先生方と共に、保護者の方々、先生方、そして子ども達を守らなければなりません。
教育の主体は子ども達なのです。その子ども達を守り育てる保護者の方々、そして指導する先生方が、それぞれ安心していられる環境が今求められています。
作成者
石川教育研究所・塾アップル 代表 石川幸夫
: 2011年8月1日(月) 12:48
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主体は誰なのか
「教育を司るということ」その１
私の事務所に何本もの電話が入りました。本来であれば、教育専門誌に連載させて頂いている身である以上、中立的立場であるべきなのですが、今回は、ご批判を承知で、また、自分の身を賭して書かせていただきます。どうぞ、ご批判の声をお寄せください。
現在、水野茂一先生、七田眞先生をはじめとした先生方が築かれた幼児教育の信頼が崩れようとしています。幼児教育のフランチャイズと加盟校のトラブルが生じていると以前このブログでお伝えしました。先の電話は、この教室の通われている保護者からでした。保護者の方々の意見は、「会社対会社のいざこざに巻き込まれている」というものでした。このフランチャイズは、皆さんよくご存知の全国展開をされている幼児教室です。しかし、２年前、牽引されていた精神的主柱であった先生が亡くなられ、全国の加盟校は大きなショックに見舞われました。船長を失った船はどこへ進めばよいのか、本部はその声に応えようがなかった筈です。「右脳教育」「ESP」「テレパシー」とユニークな指導や理論の中心的先生の死です。私の存じ上げている加盟校からも、「先が見えない」「今後どうなるのか不安だ」」という声が届きました。そこで、各加盟校は、本部に不安や、疑問、新指導要領対策等を投げかけました。しかし、加盟校が満足する結果は得られなかった言います。そこで、独自の研究開発を行うところが次第に増えていきました。もともと各加盟校で開発された教材や指導法を積極的に扱っていた本部運営が、より各加盟校の独自路線に拍車をかけていく結果となりました。この時点で誰もが脱退など考えてはいませんでした。私も、今回の加盟校の代表からは脱退の意思は無いと直接伺った事実があります。
しかし、あろうことか、本来契約上ありえない事が起きました。本部の認めた新たな教室の開講が、加盟校の間近に確認されたのです。
その後、突然、本部から加盟校との契約解除の通知が届きました。数日後、保護者の元に契約解除等の案内が届いたということです。驚いた保護者がフランチャイズ本部に問い合わせをすると、教育関係者とは思えない言葉で罵ったと具体的なことを教えてくれました。現加盟校は、長い間、本部を信じ子ども達を指導してきました。しかし、あれほど売り物にしていた「ESP」は新年度から指導の対象外という知らせが加盟校に入りました。私は、同じ幼児教育を行ってきた立場として、これほど私達が築いてきた幼児教育を踏みにじられた思いでいっぱいです。既に、このフランチャイズ本部は教育を語る資格はないでしょう。そして、このような妨害工作、非教育的行為は、全国でおこなわれてたという事実も伝わってきました。通室している保護者を煽り、詐欺呼ばわりさせる。ここには、子ども達のためという正しい教育観など微塵もありません。子ども達は、その光景をどのように感じているのでしょうか。本来戦わせる内容は、子どもをどう育てるのかの教育論であり、大人の責任として、子ども達に対し手本となることを伝えていくのがフランチャイズの本部としての努めなのではないでしょうか。
作成者
石川教育研究所・塾アップル 代表 石川幸夫
: 2011年8月1日(月) 11:20
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2011年7月28日(木)
新たな教育法の取り組み
「変化と対応 教育の役目」
・ある教育改革に臨んだ先生方の記録
東日本を襲った未曾有の大震災後、東北地方の方々を始め、私達の考え方、生き方に変化が生じ始めています。最も変化をみせたもの、それが人と人との「絆」であり、「家族の絆」です。自分にとって大切な人は誰なのか、守るべきものは何なのか、それぞれの心に深く刻まれました。
しかし、コミュニケーションの真の意味を理解するには、あまりにもむごい天災の傷跡でした。夫婦の、親子の、兄弟の、姉妹の、友人の、恋人の、それぞれの絆は、新たな方向へと向かい始めています。
大震災は、私達の生活の豊かさに苦言を呈することとなりました。電気の有り難さ、水の有り難さ、豊かさになれ、物を粗末に扱う、まだ食べられるものを捨てる等、自分達の今までの生活を恥じると共に、生活を見直すきっかけも同時に与えてくれたのです。
教育に対しても、この大震災は変革を迫りました。子ども達の不器用さ、知識や情報は豊富でも、それらを生かし切れていない現実が壁として立ちはだかっていたのです。実際、それは子ども達だけではありませんでした。大人でさえ、不便な生活に順応できず、全自動の洗濯機も、炊飯器もなく、冷蔵庫もありません。掃除も箒とちりとり、生活は一変しました。数年前から疑問に思っていたことがあります。雑巾も絞れない、箒の扱い方も知らない、出来ない、蛇口をひねれば、温かいお湯が出てくる時代、子ども達は、確実に生活能力を奪われ、一人では何も出来ない状況に追い込まれている事への不安と疑問が脳裏をかすめました。子どもに対する教育のあり方を真剣に捉え直さなければならない、教育の柱は次第に形となって具体化していきます。
生活習慣の見直しと一口に言っても、これはかなり難しいことです。今までのカリキュラムでは対応出来ない子ども達の現状、空間認知力を高める筈の教育が次第に遠のいていく、つまり、もっと手前の教育が必要になっています。既に、指導体系の見直しは進んでいました。少しずつ、そして確実に指導が開始されました。空間認知能力は、正しくは「空間認知能」と呼ばれ、この力は様々な所に影響を与えています。
�（�事の覚えが悪い。
�∋纏�が遅い。処理が遅い。
��数字に弱い。
�せ兩�が悪い。正しい姿勢を保てない。
�ケ親阿�苦手。
�κ源�が丁寧に書けない
これ以上、まだ沢山出てきます。物を見て絵に描き写す、自転車に乗れる、本を読んでイメージする、これらも全て空間認知能です。そこで、私達は、気付くことになります。この空間認知能を高める為の教育を。それが「感覚教育」なのです。学習能力の基本全てに繋がるこの大切な基礎力を指導の中に取り入れなければならない。すると、
今まで障がい者対象であった感覚教育は、この生活習慣の見直しを図らねばならない子ども達に有効な指導であることがわかって来ました。今まで伝えられている五感にプラスされる２つの感覚、そして、１０に分けられた感覚運動、これらを少しずつ導入し、広げていく事にしたのです。子ども達に見られる変化は、そのまま学習能力に現れます。また、運動面、性格面にも影響を与えます。若手からベテランまで、疑問への追求に垣根はありません。子ども達の生活習慣の見直しは、そのまま保護者の方々へ説明され、その対策が先生方より伝えられていきます。保護者も同様に変わらなければならないからです。その為の保護者対象の講演会が行われています。
教育改革は実にシンプルでした。また、必然でもありました。子ども達は日々その成長を早めています。子ども達の変化に教師は敏感でなければなりません。そしてその対応は速さと正確さが追求されます。その言葉通りの対応と教育実践が、心ある人達によってこの４がつからスタートしたのです。
これまでの教育改革の結果は、子ども達が見事に表してくれました。
それも、再考の笑顔と、声で。
作成者
石川教育研究所・塾アップル 代表 石川幸夫
: 2011年7月28日(木) 18:32
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2011年7月27日(水)
新たな教育法の取り組み
「教育改革の原点」
現在進行中の教育改革は、小手先の改革ではなく、根本から見直す事を前提としています。それは「原点回帰」とも言えるもので、幼小一貫教育、更にその次の系統性を目指すからこそ、基本を大切にしようという考えでスタートしています。今までの幼児教育では、テレビによ取り上げられるように、特殊教育という面が強調されていたように思います。子ども達の脳は真っ新の状態です。そこに刺激を加えると、その部分が突出して見えます。それが大人の幼児感を覆す結果となるので、ある意味面白がって取り上げられているのだと思います。現実的に、それらがポピュラーなものとなると、マスコミは見向きもせず、関心は別の所へと移っていきます。本来、教育というとらえ方ではない見方が主流であった事に、幼児教育の一つの課題があるように感じました。
教育現場で、子ども達の指導を通して感じる事があります。間違いなく子ども達の質的低下が見られるのです。それは学習以前の問題であることは明白です。それは、子ども達の生活力の低下です。更には、これからの学習能力に直接間接に影響する感覚教育の不足です。
ここに、教育改革の原点があります。子ども達の、発達過程をしっかりと捉え、彼らが自立する道へと導くことが私達の役目であるという認識から踏み切った教育改革がスタートしました。その為には、指導者が体験、そして体感をしなければなりません。新たな教育ではありますが、先生方の感覚に何故かしっくりくる指導、これこそ、原点回帰した真の意味があるように思います。
「現代っ子の特徴」
・味 覚 極端な味付け
・運 動 走れない、飛べない、登れない
・平衡感覚 真っ直ぐに走れない 姿勢が悪い
・不器用 もてない、つまめない、結べない
・疲労感 常に疲れている
・興味、関心 無気力、無関心、無責任
・知識偏重 大切な知識がない、非常識な振る舞い
・視覚、聴覚 聞けない（不必要な情報過多）、見られない
・感 情 コントロールができない
これからの幼児教育、つまり基礎教育には先ほど述べた「感覚教育」が欠かせない指導となるでしょう。現在、幼児教室でこの感覚教育を知的教育として捉え実践指導しているのは全国で１つのグループ１３教室しかありません。本来、感覚教育は「障がい者教育」として捉えられていました。しかし、この教室は、「感覚教育」の中から更に「感覚運動」「感覚遊び」を取り入れ、新しく生まれ変わった「感覚教育」として、現代の子ども達に欠けている要素を補おうとしています。そこには、教育改革の主旨を十分に理解して頂いた保護者の方々の存在があります。現場の疑問から生まれた「新幼児教育法」は、この感覚教育に留まりません。数分野でも感覚教育とイメージ教育を取り入れた指導法を、更には、学習の要である言語教育を主流に据えた授業指導を構成しています。
幼児教育＝早期基礎教育は、本来の役目を担う時が来たと思います。マスコミ受けする指導は必要ありません。教育本来のとらえ方がされ、人として成長する子ども達のアシストをしていく、そこに喜びと感動があるのではないでしょうか。子も、親も、先生も。
教育改革というかなり難しく大変な事に臨まれた先生方は、今もなお当たり前のように自己研鑽に励み研修を積み重ねていらっしゃいます。この教室の先生方は言います。
「子どもが、初めて先生と呼ばれる立場にいる私達だから。」
作成者
石川教育研究所・塾アップル 代表 石川幸夫
: 2011年7月27日(水) 11:37
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2011年7月26日(火)
新たな教育法の取り組み
「正しい教育感」
子ども達の口癖が気になります。「疲れた」「つまんない」「わかんない」「べつに」「びみょう」「よゆう」等々、彼らの発する言葉は殆どが否定的な言葉ばかりです。この言葉は、幼児期から発せられるまでになり、小学生に到っては、まるで中年の集団のごとく、「疲れた」の大合唱です。これではマイナス思考の子ども達しか育っていないのではと思わせる程です。
学習ではよく「記憶」が重視されます。しかし、記憶は人間の感情や思考を通して行われる事をご存じでしょうか。記憶力を高める指導法は数多くあるものの、その手前の事を考える所は少ないようです。
マイナス思考の言葉が先に出ることは、素晴らしい授業であっても既に脳が拒否反応を示していることを意味しています。既に、記憶の手前で情報にはラベルが貼られているのです。それがＡ１０神経群と呼ばれてい脳の部分です。また、この神経群には、感動や感情を司る「尾状核」という部分があり、情報はここでラベルが貼られてしまいます。つまり、記憶の最終地点に行く前に、脳が拒否をしてしまうのです。
この４月からカリキュラムを一新した教室があります。これからの教育環境の変化を考えると、速めに手を打つことが大切だと判断したからです。それは、それまでの教育的流れを、新たな方向へ変えることを意味しています。しかし、子ども達の将来を真剣に考えれば、それまでの自分を捨てなければならない。先生方の「自己犠牲」による変革がここから始まりました。
それまで、子ども達は高速で切られるカードを見ているだけでした。すると、子どもの中には、椅子から離れカードを見ずに横たわる子さえ出ていたのです。それでも子どもは「見ている」「聞いている」という指導を忠実に先生方は守ってきました。当然、疑問がでます。これらを踏まえ、子ども達の姿勢を良くしたい、丁寧な字を書けるようにしたいという願いから、指導の大変革を行ったのです。つまり前向きな姿勢です。疑問を持ちながらの授業から、確かな指導の成果を感じる授業に変わったのです。復唱型のカードで子ども達は変わりました。笑顔が、声が出てくるようになったのです。この教育は、子ども達の脳が良いというラベルを貼った証拠にもなりました。
先生方は、この間、多くの研修を受けてきました。自分の努力が直ぐにわかる研修は、今までにない参加型の研修です。そこで、素晴らしい先生方が誕生しています。実は、この研修、脳科学を基本にした指導者向け研修会なのです。先生方は、体感し、実感し、自分が何をすべきかを学びます。評価は間髪入れずに先生方に伝えられます。
この研修会、実に多くの感動があります。多くの先生方と感動を共有できます。感動する心を持った先生方が、子ども達の前に立ちます。子どもに感動を与えたいからです。毎回、新たな発見があります。自分の発表を評価する仲間がいます。次第に、教育について見識が深まっていることに先生方は気付かれる事でしょう。去年とは違う自分に驚かれるでしょう。そして、何より自分を犠牲にして、造り上げた新たな指導法に誇りを持たれることでしょう。教育的社会貢献、脳は、人が喜ぶ顔を見て大きく成長すると言われています。マイナス思考からは何も生まれません。子ども達の喜ぶ顔、教育とは良いものです。素晴らしいものです。
作成者
石川教育研究所・塾アップル 代表 石川幸夫
: 2011年7月26日(火) 19:13
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