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三木谷浩史・楽天会長兼社長――英語ができない役員は2年後にクビにします(4) - 10/06/16 | 16:20


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 大事なのは、動くために考え、考えるために動くこと。それを日本人とだけではなくて、グローバルにできるような人が求められている。

 グローバルにコミュニケーションできるといろんなノウハウを吸収できる。なぜ楽天が強いかというと、僕が世界中の成功例にアクセスして、いいアイデアを見つけてくるから。僕は天才でも何でもない。世界中のいいものを見つけて、結び付けて日本でやる。はっきり言って、僕がやってきたのはそれだけ。

 ――ビジネスを通じて、中国人、インド人の若者と日本人の若者に大きな差を感じますか。

 ハングリー精神が違うというのは確か。鎖国を300年続けた国と、いろんな歴史を繰り返してきた国とは違う。お上が守ってくれると彼らは思ってないでしょう。自分の道は自分で切り開くというのが原則。

 小中高の教育にしても、日本は競争が甘っちょろい。やっぱり大事なのは切磋琢磨。敗者を蔑(さげす)むのではなくて、「競争してみんなで伸びていく」「ダメな奴は強い奴が助ける」というふうにしないといけない。

 ――三木谷さんは今中国語を勉強していますが、英語だけでなく中国語も必須ですか。

 そこまでは言わない。中国語を学ぶ意味は二つある。一つ目に、僕は英語は半分ネーティブなので、みなに英語を義務づける分、僕も新しいことをやれば文句ないだろうと(笑)。二つ目に、中国市場は楽天のビジネスにとって将来的に極めて重要。最低でも30年後には、中国語圏のマーケットは英語圏を超えるでしょうから、中国の人と片言でもしゃべれるようになっておきたい。

みきたに・ひろし
1965年兵庫県生まれ。日本興業銀行、ハーバード大学留学(MBA取得)を経て、1997年5月「楽天市場」を開設。

(週刊東洋経済2010年6月19日号/特集・あなたは世界で戦えますか? より)
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