- [PR]
[政治]ニュース
【鬱陵島】菅内閣、譲歩と配慮のツケ
「長い一日だった…」
1日深夜、羽田空港国際線ターミナル。50人以上の報道陣に囲まれた自民党の稲田朋美衆院議員はこう言ってため息をついた。自民党の新藤義孝衆院議員、佐藤正久参院議員もやや疲れた表情。韓国当局と約8時間あまりも押し問答を続けたこともあるが、「譲歩」を繰り返した日韓外交が両国の溝をより深くしたと痛感したからだった。
3人は午前11時すぎに全日空機で金浦空港に到着。出迎えた韓国の空港事務所関係者は「法務部」の看板を掲げた部屋に誘導し、空港事務所長が「入国不許可」を告げた。
理由は「公共の安全を害する」。3人は「テロリストに適用する法律ではないか」「入国理由を聞かずに何をもって『公共の安全を害する』のか」と詰め寄ったが、所長は「分からない」を繰り返し、最後はこう言って部屋を去った。
「私の権限を越えているので…」
午後になると韓国側は3人に「ディテンションルーム」(入国を拒否された人たちを仮留置する部屋)への移動を通告。さすがにこれは撤回したが、3人は空港から一歩も外に出ることはできなかった。
入国の許可は基本的にその国の裁量に委ねられるとはいえ、3人の視察先は竹島ではなく日本政府も韓国領と認める鬱陵島であり何の問題もない。それをかたくなに拒む韓国政府の姿は民主主義国家と言い難い。
しかも、「身辺の安全上の憂慮がある」として入国拒否を指示したのは李明博大統領だ。訪韓を直前に見送った平沢勝栄衆院議員は「大統領が他国の国会議員の安全を保証できない国が先進国といえるのか」と首をかしげる。
ただ、新藤氏らが金浦空港を離れる直前、韓国当局者はこう言った。
「入国させられず申し訳ありませんでした…」
× × ×
1日の金浦空港周辺は異様な雰囲気に包まれた。
韓国の保守派団体関係者ら200人以上が集結し、新藤氏らが入った部屋とガラス一枚隔てた位置を陣取り、シュプレヒコールを繰り返した。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]