韓国・鬱陵島視察のため、訪韓した自民党の新藤義孝衆院議員と稲田朋美衆院議員、佐藤正久参院議員の3人が1日午前、ソウル・金浦空港に到着したが、韓国政府に入国を拒否された。新藤氏は同行記者団に「韓国政府から、出入国管理法を適用し、入国不許可とすると伝えられた」と説明した。日本の国会議員が入国拒否されるのは極めて異例。外交常識を逸した、韓国側の理不尽極まる対応に日本側の反発は必至だ。
3人は、韓国が不法占拠している竹島関係の博物館などの視察を目的に鬱陵島を2、3日に訪れる予定だった。入国審査では「竹島の領有権主張のためではない」と説明、理解を求めたが、韓国側は出入国管理法の「公共の安全を害する行動を起こす恐れがある」との入国禁止規定を適用したとみられる。
7月31日には、新藤氏らと合流を予定していた竹島問題に詳しい下条正男・拓殖大教授が仁川空港で入国不許可とされていた。
新藤氏らは出発前、羽田空港で記者団に対し「行かなければどう喝に屈したことになる。韓国が入国させないなら日韓両国の友好に疑念が生じる」と述べ、枝野幸男官房長も1日午前の記者会見で、韓国政府が入国を許可しない方針を示していることに「そういう対応は受け入れられない」と述べていた。
韓国の対応に、自民党内では「国会議員が『平穏に現地視察をしたい』というのに、『身辺の安全確保が難しい』として入国拒否するのは異常。脅しのようにも聞こえる。これでは一般人も落ち着いて観光できない。近代国家としての体をなしていない」などと、批判の声が強まっている。