結婚や出産する年齢が高齢化する中で妊娠についての正しい知識を身につけてもらおうと、“婚活”ならぬ“妊活”と銘打ったイベントが東京で開かれました。
このイベントは出版社などが開いたもので、東京・港区の会場には20代から40代の男女300人が参加しました。はじめに国立成育医療研究センターの齊藤英和医師が、30代後半になると流産する割合が高くなることなどを説明し、「若いうちから妊娠・出産を含めた人生設計を考えてほしい」と呼びかけました。イギリスの大学が世界18か国で行った調査では「女性の妊娠能力は40代では30代より低下する」ことを知っている人が、日本は46%にとどまるなど、正しい妊娠の知識を持つ人が欧米に比べて少なくなっています。イベントでは妊娠について正しい知識を身につけることを“妊活”と銘打って、妊娠の基本的な知識をクイズ形式で学んでもらったり、専門の医師が質問に答えたりしました。4か月前に結婚したという37歳の女性は「妊娠に適齢期があるなど知らないことだらけでした。仕事をバリバリやりたいが、今は家族を作りたい気持ちが強いので、“妊活”に本気で取り組みたい」と話していました。主催した講談社の川良咲子副編集長は「“妊活”という言葉を通じて後悔しない知識を身につけてもらうとともに、社会や企業にも出産と仕事が両立ができる仕組みを考えてほしい」と話していました。