気象・地震

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希望新聞:東日本大震災 子どもたちの思い、受け止める 支援ウェブサイト開設

 子どもの支援団体で作る「東日本大震災子ども支援ネットワーク」が開設したウェブサイト「子どもの目・子どもの声」に、被災地の子どもからメッセージが続々と寄せられている。切実な思いが記されたメッセージはこれまでに約80通超に。給食などを求める声が、解決につながったケースもある。【鈴木敦子】

 ◇メール募集「我慢のはけ口が必要」

 「はやくふつうの家にすみたい。かせつはあつい。家がすっかりなくなりショックです(岩手県・小3)」「早く家に戻りたい。友達に会いたい(福島県・小4)」「校庭で遊べたらいいのにな。マスクと長袖は暑くて苦しい(同・小2)」「原発を止めろ。俺は30年後は40歳、そんな時にガンになってられるかよ(同・小4)」--。子どもならではの率直な気持ちが記されている。

 同ネットは国連NGO「子どもの権利条約総合研究所」や日本ユニセフ協会などが結成した。5月からメールでメッセージを集め始めた。事務局長の森田明美・東洋大社会学部教授は「子どもたちはすごく我慢しているのに、大人も生活が大変で応える余裕がない。我慢はいずれ『大人への不信』になる。はけ口が必要だと思った」と、狙いを語る。

 メッセージには、遊び場や給食のおかずを求める声もある。日本ユニセフ協会は要望を受け、岩手県山田町の幼稚園と保育園におやつを提供するようになった。

 メッセージを施策につなげるため、同ネットは子どもの希望をもとにした意見書を復興構想会議に提出した。6月末には、岩手県大槌町で住民や教育関係者らと「こどもたちのための復興支援を考える青空座談会」を開いた。今後も行政や民間団体と連携し、具体的な支援を目指す。

 メッセージには前向きなものも多い。「山田町を元気にする(岩手県・小1)」「日本全体で震災に負けず頑張りましょう(同・中1)」--。引き続きメッセージを募集中。あて先のアドレスはkodomo@shinsai-kodomoshien.net

毎日新聞 2011年7月31日 東京朝刊

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