福島のニュース
新潟・福島豪雨「ドッカーン」橋消えた 会津地方
 | 増水で勢いが増した只見川=30日午前8時ごろ、福島県柳津町 |
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降りやまぬ雨と濁流が山あいの集落を襲った。29日から30日にかけて、記録的な集中豪雨に見舞われた福島県会津地方。土砂崩れや川の氾濫が住宅を巻き込み、道路網をずたずたにした。東日本大震災と福島第1原発事故に苦しめられている福島県。比較的被害が少なかった会津地方に突然、水の脅威が直撃した。 最も雨量が多かった只見町では、至る所で橋の崩落や土砂崩れが起き、29日夜から孤立状態になった。 只見町小川の主婦(38)は「ドッカーン」という音を聞いて外に出ると、近くの伊南川に架かる小川橋がなくなっていたという。29日深夜か30日未明のこと。主婦は「道路も土砂でふさがれ、今後どうなるかと心配になった」と青ざめた。 南会津町では土砂崩れで国道が寸断。30日朝、身動きできなくなっていた人たちが、半日以上すぎてから県のヘリコプターで救出された。帰省中に被災した東京都練馬区の会社員男性(31)は「明け方、目の前の橋が流されているのに気付いた」と驚いていた。 金山町ではJR只見線本名駅近くの鉄橋が、只見川の増水で崩落。只見川は同町西谷地区で氾濫し、約20戸が1メートル以上浸水した。再生資源回収業の長谷川由太郎さん(76)は、水が引いた自宅から財布だけを取り出し、「どこから片付けたらいいのか分からない」と途方に暮れた。 柳津町では、スーパーやホームセンターが約1メートル水に浸った。スーパー従業員の蓮沼真理子さん(56)は「いつ営業を再開できるのだろうか」とぼうぜんとした。 同町の避難所で一夜を明かした農業一ノ瀬利恵さん(73)は「大震災に原発事故、そして水害。(福島県にとって)ろくなことがない1年になりそうだ」と嘆いた。
2011年07月31日日曜日
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