環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されているオオタカを不法に狩猟、譲渡した疑いがあるとして、愛知県警は17日、鷹(たか)匠として活動している岐阜県可児市の会社社長の男(46)の自宅など、愛知・岐阜両県の計6カ所を種の保存法違反(捕獲)容疑で家宅捜索した。愛知県警は自宅からオオタカと、絶滅危惧種のハヤブサを各1羽押収し、今後、専門家に依頼して在来種かどうかの鑑定を進める。
捜査関係者によると、男ら愛好家がオオタカを捕獲して飼育し、愛好家間で譲渡した疑いが持たれている。
男によると、保護された猛きん類の世話をするボランティアをしており、県警が押収したオオタカは2年前、可児市内で友人が保護し、持ち込んだという。
男は毎日新聞に対し「密猟ではなく、保護されたものをボランティアとして世話していた。約2カ月前に岐阜大へ持ち込んだが、鳥インフルエンザを理由に受け入れを拒否された。法に触れるようなことはしていない」と話した。
種の保存法は、国内で希少野生生物種に指定されている個体を、調査・研究以外の目的で捕獲や譲渡することを禁じている。【高木香奈】
毎日新聞 2011年6月18日 2時12分(最終更新 6月18日 3時27分)