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汚染腐葉土2万袋販売済み…秋田
県内のコメリ早朝から返品相次ぐ
秋田市卸町の「コメリホームセンター秋田卸町店」が、栃木県の業者から仕入れて販売していた腐葉土から高濃度の放射性セシウムが検出された問題で、この業者から仕入れた同じ商品約2万袋が、県内のコメリ(本社・新潟市)系列店で、既に販売済みだったことが26日、県のまとめでわかった。
秋田卸町店では早朝から腐葉土の返品が相次ぐなど消費者を中心に混乱が広がっている。
県によると、この腐葉土からは1キロ・グラム当たり1万1000ベクレルのセシウムが検出された。腐葉土について国は放射性物質濃度の基準値を定めていないが、汚泥を堆肥として使う場合の国の基準(同200ベクレル)の55倍にあたる。
県の調査では、県内に35店舗あるコメリ系列店で、30リットル袋詰め8866袋、14リットル袋詰め1万1213袋の販売が確認された。
栃木県によると、この腐葉土は、栃木県産で、同県の腐葉土製造販売業者が、同県鹿沼市の業者に卸し、この業者がコメリに販売した。
コメリは卸町店を含む県内全店舗で26日、同社から仕入れた腐葉土を倉庫に移し、販売を自粛した。卸町店では、おわびの張り紙が出され、未開封の場合、レシートがなくても返品に応じている。同店によると、同日午後5時現在、約20袋の返品を受け付けたという。電話による問い合わせも相次ぎ、この日だけで約100件に達した。
中には、「もうその腐葉土で作物を作っている。どうすればいいんだ」と怒りの声もあったという。同店は、開封済みや使用済みの製品についての対応は、県や業者と協議しているという。
6月15日に買っていた腐葉土を返品に来た秋田市手形の男性会社員(50)は「新聞を読んで驚いた。花を植えようか迷って、まだ植えていなかったのが幸いだった。娘が心配して、家に置いておくのも嫌だったので返品に来た」と話した。
同店に買い物に来ていた秋田市御野場、農業舘岡秀紀さん(39)は、「(このような事態は)あり得ることだと思っていた。セシウム入りの腐葉土を使うことで、秋田の土壌からもセシウムが出るのではないかと不安になった」と話した。
(2011年7月27日 読売新聞)
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