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保安院動員:プルサーマル必要性…アンケ回答6割「理解」

 プルサーマル計画などをめぐる国主催のシンポジウムで、経済産業省原子力安全・保安院が中部電力と四国電力に参加者の動員などを求めていた問題で、保安院が各シンポ後に実施したアンケートで、いずれも回答者の約6割が「プルサーマルの必要性」について理解できたと答えていたことが分かった。動員されたシンポでのアンケート結果は、保安院の自作自演と批判を浴びそうだ。

 伊方原発のシンポは06年6月、愛媛県伊方町で開かれ、参加者587人のうち約300人が四国電力や関連会社の社員だった。浜岡原発のシンポは07年8月に静岡県御前崎市であり、524人が出席。中部電力の社員約150人が動員された。

 保安院のアンケートには、伊方原発の参加者439人、浜岡原発の357人が回答。原発で使ったウラン燃料に含まれるプルトニウムを回収し、ウランと混ぜて新たな燃料にするプルサーマルについて、地元が了解していなかった時期だったが、「プルサーマルの必要性」について「理解できた」が伊方原発約28%、浜岡原発約37%。「だいたい理解できた」が伊方原発約36%、浜岡原発約23%だった。

 アンケート結果は現在も保安院のウェブサイトに掲載されている。保安院の森山善範・原子力災害対策監は「アンケートは機械的にやっているので会場での意見を反映している。削除するかは今後検討する」と話している。【奥山智己】

毎日新聞 2011年7月30日 22時53分

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