2011年5月31日 12時34分
米格付け会社、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは31日、現在「Aa2(ダブルエー・ツー)」としている日本国債の格付けを引き下げる方向で見直すと発表した。東日本大震災の復興費用が、当初予想を上回る規模となり、財政赤字の削減が難しくなると判断した。今後、3カ月程度で実際に引き下げるかどうかを決める。ムーディーズは「効果的な赤字削減の戦略を打ち出さなければ、政府債務がさらに膨張するのは避けられない」と説明している。
ムーディーズによる日本国債の現在の格付け「Aa2」は、全21段階中上から3番目の水準。ムーディーズは今年2月、日本国債の長期見通しを「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に変更していた。【大久保渉】