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首相の夢はや後退 「脱原発」宣言、思いつき一層鮮明に 目玉政策も政権末期の帳尻合わせ
2011.7.30 00:50
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このときは、政府内からも「個人の夢としてはあるかもしれないが、政府として前提にするのは簡単ではない」(野田佳彦財務相)、「単なる願望」(仙谷由人官房副長官)などと首相批判が相次いだ。
結局、首相は「私個人の考えだ」と釈明したが、閣内調整も経ずにわざわざ記者会見を開いて私的見解を開陳する首相の姿勢に、海江田万里経済産業相には「鴻毛(こうもう)より軽い」と皮肉られる始末だった。
また、首相は6月28日の民主党両院議員総会では「脱原発解散」をほのめかしてこう述べていた。
「エネルギー政策をどのような方向に持っていくかが次期国政選挙で最大の争点になる」
エネルギー政策を自身の延命の道具として使い、衆院解散・総選挙をちらつかせて党内の反菅勢力を黙らせようとしたのだ。
とはいえ、今回の「原発低減」方針に、自民党をはじめ野党側に異論があろうはずもなく、選挙の争点にはなりえない。特に福島第1原発事故後、再生エネルギーの比重を増やしていくことは国民的コンセンサスともいえ、当たり前のことを言っているにすぎない。
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