被災者装い支援物資だまし取る　詐欺容疑で津島の男逮捕

　インターネットの東日本大震災支援サイトで被災者を装い、支援物資をだまし取ったとして、名古屋・北署などは２９日、詐欺の疑いで愛知県津島市越津町、無職服部匡哉容疑者（２１）を逮捕した。

　逮捕容疑は５月下旬、サイトに「福島県内の専門学校にいたが、震災に遭い死にものぐるいで逃げてきた」とうそを書き込み、衣類や化粧品、育児用品を求め、サイトを見た埼玉県の男性会社員にインクカートリッジ９個（２万円相当）を自宅へ送らせ、だまし取ったとされる。

　サイトは支援物資を求める被災者と、それを支援したい人がそれぞれ登録。被災者の要望と支援者の提供できる物資が合致したら、支援者が被災者に直接物資を送る仕組み。

　服部容疑者はこのほかにワイシャツやベビー用品、チャイルドシートなど少なくとも１２件の物資をだまし取り、そのままインターネットオークションサイトに出品していた。

　被災者として支援サイトに登録されている名前と同名でオークションサイトに物資が出品されていることに別の利用者が気付き、運営団体に報告したことから詐欺が発覚した。

（中日新聞）