米国議会の有力議員が日本に核武装を考え、論じることを促した。日本で大きく取り上げられることはなかったが、様々な意味で衝撃的な発言だと言える。
米国議会の議員が半ば公開の場で、日本も核兵器を開発することを論議すべきだと正面から提言したことは前例がない。これまでの日米関係の常識では考えられない発言だと言えるが、政治情勢はいつでも大きく変わり得るという哲理の例証だろう。
国会議員を含む拉致関連の合同代表団が米国を訪問
この衝撃的な発言は、7月10日からワシントンを訪れた拉致関連の合同代表団の前で飛び出した。この代表団には日本の超党派の国会議員たちが合計8人も入っていた。まず、この代表団の説明から始めよう。
北朝鮮による日本人拉致事件に関する「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)」「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)」「北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟(拉致議連)」の合同訪米団は、拉致解決のための米側の協力をさらに得るという目的で、ワシントンを訪問した。菅直人政権下では珍しい超党派の議員活動でもあった。
拉致議連からは、たちあがれ日本の平沼赳夫会長の下に副会長の山谷えり子参議院議員、幹事の塚田一郎参議院議員(ともに自民党)、事務局長の松原仁衆議院議員(民主党)、さらに対米折衝では新顔の谷田川元衆議院議員、向山好一衆議院議員(ともに民主党)、竹本直一衆議院議員(自民党)が加わった。そのほかに内閣府で拉致問題を担当する副大臣の東祥三衆議院議員(民主党)が菅政権の代表の形で同行した。
「家族会」からは飯塚繁雄代表と増元照明事務局長、「救う会」から島田洋一副会長が加わり、一体となっての合同訪米団だった。
この訪米団は7月14日まで米側のオバマ政権高官たちや連邦議会の上下両院議員たちなど合計14人と面会し、新たな協力や連帯への誓約の言葉を得た。
日本の核武装は中国を動かす
核武装発言はこの対米協議の過程で11日、下院外交委員会の有力メンバー、スティーブ・シャボット議員(共和党)から出たのだった。
シャボット議員はオハイオ州選出、1994年の下院初当選以来、9回連続の当選を続けてきたベテラン議員で、下院外交委員会の有力メンバーとして、現在、中東・南アジア小委員会の委員長を務めている。
シャボット議員と訪米団との会談では平沼会長と飯塚代表が挨拶し、同議員が日本人拉致事件の深刻さへの理解とその解決への協力の意向を表明した。続いて東副大臣が、米国が北朝鮮に圧力をかけることを要請し、松原議員が、オバマ政権が検討している北朝鮮への食糧援助を実行しないように求めた。シャボット議員も同調して、北朝鮮に融和の手を差し伸べてもこちらが望む行動は取らず、むしろこちらが強硬措置を取った時に譲歩してくる、と述べた。
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