食品の放射性物質 目安を報告
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食品の放射性物質 目安を報告

7月26日 19時30分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

食品に含まれる放射性物質の健康への影響を検討してきた国の食品安全委員会のワーキンググループは、一生を通して累積で100ミリシーベルトを超えて被ばくすると、健康に影響が出るおそれがあるとする報告書をまとめました。

食品に含まれる放射性物質については、現在、暫定基準値が示されていますが、内閣府の食品安全委員会は、厚生労働省からの要請を受けて、専門家によるワーキンググループを設けて健康への影響について調査を進めていました。ワーキンググループは、26日に報告書をまとめ、この中で、自然から受ける放射線を除き、一生を通して累積で100ミリシーベルトを超えて被ばくをすると、がんの発生率が高まるなどの健康に影響が出るおそれがあるとしています。また、子どもについては、甲状腺がんや白血病など大人よりも影響を受けやすいと指摘しましたが、十分な研究がないとして、大人に比べてどの程度の基準にするべきかなど明確な考えを示すことはできませんでした。報告書がまとまったことを受けて、ワーキンググループの座長で東北大学大学院の山添康教授は「今の暫定基準値は安全を見込んでかなり厳しく設定されているので、大きく基準を変更することにはならないのではないか」と述べました。食品安全委員会は、報告書について一般からの意見を募ったあと、厚生労働省に報告し、その後、厚生労働省などで食品に含まれる放射性物質の基準について検討することにしています。