日本が受注を目指しているトルコの原発建設計画から東京電力が撤退することになった。政府、東芝とともに中心的な役割だったが、福島第一原発事故を起こし、参加できる状況ではなくなったからだ。
東電の松本純一原子力・立地本部長代理が27日の記者会見で「関与しない」と述べた。原発事故収束と損害賠償のために経営合理化をしなければならず、トルコ事業は「経営に必要不可欠ではない」という。官民で受注したベトナム向け原発事業も「協力はしたい」と述べるにとどめた。
トルコ側は、日本が交渉継続の方針をはっきりさせない場合、月内で優先交渉を打ち切るとしている。経済産業省は打ち切らないよう求める方針だが、東電撤退が交渉に影響する可能性もある。