政治【金曜討論】パンダ外交 中川志郎氏、ペマ・ギャルポ氏+(4/4ページ)(2011.7.29 07:24

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【金曜討論】
パンダ外交 中川志郎氏、ペマ・ギャルポ氏

2011.7.29 07:24 (4/4ページ)
ジャイアントパンダの雄「リーリー」=2月、東京・上野動物園(東京動物園協会提供)

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ジャイアントパンダの雄「リーリー」=2月、東京・上野動物園(東京動物園協会提供)

 --中国が意図するものとは

 「中国は軍事増強を進め、国内においては、武装警察や公安の人数を増やして政府批判や反体制勢力を徹底的に鎮圧している。中国は、アジアの超大国になるという野望と戦略を持って、前進中だ。達成するためには、ソフトパワーもハードパワーも上手に使いこなす。例えば、尖閣諸島に侵入するような挑発行為をして相手を試す一方で、パンダ外交というような友好も演出する。日本は中国人民を苦しめている政権に対して『友好、友好』と言って、すべてのことに見て見ぬふりを決め込んでいるが、パンダは中国の国家ビジョンを達成するための道具の一つという現実を直視すべきだ」

 ●熱はすぐ冷める

 --パンダの来日で、動物園は入場者数の増加が見込めるのでは

 「今年の夏は、東日本大震災による節電の影響で、冷房の使用をひかえる家庭が、外出の機会を増やすかもしれない。動物園に足を延ばす人も多いだろう。(パンダという)新しいもの見たさで、ある程度の経済効果は見込めるだろうが、私はすぐに冷めるとみている」(三宅陽子)

                   ◇

プロフィル中川志郎

 なかがわ・しろう 日本動物愛護協会理事長。1930(昭和5)年、茨城県生まれ。80歳。52年、上野動物園に獣医師として勤務。72年にパンダの飼育プロジェクトのリーダーを務める。その後、多摩動物公園園長、上野動物園園長を歴任。著書は「パンダは舐めて子を育てる」など。

                   ◇ 

プロフィルペマ・ギャルポ

 桐蔭横浜大学法学部教授。1953(昭和28)年、チベット生まれ。58歳。65年に来日し、80年にダライ・ラマ法王アジア・太平洋地区担当初代代表などを経て、テレビコメンテーターとしても活躍している。著書に「中国が隠し続けるチベットの真実」など。

このニュースの写真

ジャイアントパンダの雄「リーリー」=2月、東京・上野動物園(東京動物園協会提供)
中川志郎氏
ペマ・ギャルポ氏(古厩正樹撮影) 
人見知りもせずに元気よく笹を食べる雌のシンシン=1日午前、東京都台東区の上野動物園(寺河内美奈撮影)
力強く笹を食べる雄のリーリー=1日午前、東京都台東区の上野動物園(寺河内美奈撮影)
雌のシンシン(左)と雄のリーリー=1日午前、東京都台東区の上野動物園(寺河内美奈撮影)
上野動物園で3年ぶりに公開された、ジャイアントパンダの雌「シンシン」=1日午前10時4分、東京都台東区
ジャイアントパンダの雌「シンシン」=2月、東京・上野動物園(東京動物園協会提供)

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