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「危うく捨てられた命」=美談記事の裏に当局批判も−高速鉄道事故救出女児・中国紙

「危うく捨てられた命」=美談記事の裏に当局批判も−高速鉄道事故救出女児・中国紙

 【北京時事】中国浙江省温州市で23日夜に起きた高速鉄道事故で、救出活動が打ち切られた後の24日夕、2歳の女児が車両から救助された模様を26日付の中国夕刊紙・北京晩報が報じた。
 「危うく捨てられた命」と題された記事は、命を救った特殊警察分隊長と消防隊員の美談に仕立てているが、その裏には救出活動を打ち切った当局への批判も読み取れる。
 「追突された車両をクレーンでつり上げ、高架下に降ろして片付けろ」。指揮本部から指示を受けた分隊長は「まだ生きている人がいたらどうする」と言って同意せず、高架上での撤去処理を求めた。
 消防隊員は、追突されてぺしゃんこになった最後尾の車両で3回目の捜索を開始し、男児2人を含む7人の遺体を発見。「高温で密閉された車両内に生存者がいるという希望はなかったが、隙間から小さな手が動いたのが見えた」という。脚が挟まれたエアコンの枠を持ち上げるなどして隙間を広げ、女児を抱き上げて救出。事故から約20時間が経過していた。
 女児は脚の手術を受け、快方に向かっている。ただ、両親が死亡したことは知らず、看護師を母親と思って話し掛けているという。(2011/07/27-05:50)


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