ちまたの旬な話題から、日本の未来像を問うテーマまで。


平成の「悪党」はこう作られた

新聞は、みな同じではないようです

非国民通信

非国民通信

47NEWS公式ツイッター炎上「原発廃止唱えない人間おかしいニャ」(産経新聞)
■「死刑は世界に誇る極刑」

 共同通信社と加盟する地方紙などが立ち上げたインターネットサイト「47NEWS」の運営スタッフが、編集部の公式ツイッターで「ストレステストについてガタガタ文句たれる奴は日本放射線汚染化推奨派認定にゃ」などと不適切な書き込みを行い、ネット上で批判が集中、22日に閉鎖したことが分かった。47NEWSを運営する「全国新聞ネット」によると、ツイッターは同サイトの公式マスコット「てくにゃん」がニュースを紹介するとの設定で6月25日に開設。「子どもの尿からセシウム」の記事では「原発廃止を唱えない人間は頭おかしい認定ニャ」、市橋達也被告の公判記事では「やはり死刑は世界に誇れる極刑ニャーッ」などと書き込んだ。

 同社の今井克社長は「契約スタッフが個人的見解を書き込んだ。管理が行き届かなかった」と釈明。スタッフを厳重注意したという。
 さて共同通信他の編集部公式ツィッターで色々と問題発言があって、結局は閉鎖となったそうです。既に閉鎖済ではありますが、その内容は何だったのでしょうか。「ストレステストについてガタガタ文句たれる奴は日本放射線汚染化推奨派認定にゃ」等々と記事では伝えられていますけれど、まぁ色々とツッコミどころはありますかね。そもそもストレステストについて文句を言われているのではなく場当たり的な対応で現場を振り回し西日本にまで電力不足を広げている辺りが問題視されているのではないかとか、これでストレステスト「合格」となった日には今度は別の人がガタガタ文句垂れるんじゃないのかとか……

 他には「原発廃止を唱えない人間は頭おかしい認定ニャ」「やはり死刑は世界に誇れる極刑ニャーッ」などとも宣ったと伝えられています。これだけ見ると、むしろ昨今の(脱原発にあらざれば人にあらず的な)ネット世論を戯画化した皮肉にも見えてきますが、何ら疑問に思うでもなく共感してしまう人も少なくないのでしょうか。まぁ、最終的には不適切な書き込みとして閉鎖に至ったと言うことで最低限の「歯止め」は失われていないものと思いたいです。

47NEWSのツイッター炎上、閉鎖(朝日新聞)
 共同通信社と加盟地方紙が運営するウェブサイト「47NEWS」編集担当の契約スタッフが、ツイッターの公式アカウントで「無期懲役とは事実上の無罪放免」などと書き込み、ネット上で批判が相次いだ。公式アカウントは22日夜に閉鎖された。

 このアカウントは47NEWSの公式マスコット「てくにゃん」がニュースを紹介する形で、6月25日に開設されていた。
 共同通信を含めた大手各紙がこの問題を報じる中、web公開分で見る限り最も扱いが小さかったのは朝日新聞のようです。朝日の記事は割と長めに枠を採ってあるイメージですが、今回の問題は朝日新聞的には重要度が低いのかも知れません。そして扱いの大きさもさることながら、不適切な書き込みとして例示したものが全く異なっている点も興味深いところです。新聞は、みな同じではありませんということですね。挙げられているのは「無期懲役とは事実上の無罪放免」との書き込みですけれど、他の「原発廃止を唱えない人間は頭おかしい」みたいな発言は朝日新聞的にはどうなのでしょう?

 「無期懲役とは事実上の無罪放免」というのは謂わばネット上の都市伝説のようなもので、実際のところ無期懲役から釈放されるまでには30年以上を要する場合が大半で実質的に終身刑と化しているわけでもあります。その辺の実態すら理解できていない人が契約スタッフという中途半端な立場でありながらも大手通信社の編集に携わっているという辺り、例によってコミュニケーション能力最優先で採用されたのだろうなとか色々思わせられるところがないでもありません。まぁ、世間の偏見や思い込みからかけ離れた記事を連発しては、「お客様」から嫌われてしまいますからね。むしろネット上の言論を鵜呑みにしている人ぐらいの方が客を呼べる記者としての資質があるのかも知れません。

 ちょっと大きな会社、名の知れた会社であればどこも情報セキュリティ云々と煩くて、ネットの閲覧はともかくネットへの書き込みは厳に禁止されているところが多い(会社のアドレスからの書き込みとわかれば、個人の書き込みでも会社の見解として扱われますから)印象がありましたけれど、共同通信は随分と緩いのでしょうか。ましてやマスコミの端くれである以上、校正を経ない記事を外部に出すなんて普通は考えられない気がするのですが、そんなことはなかったようです。

 そう言えば産経新聞でも公式ツィッターで「産経新聞が初めて下野なう」と、下野=栃木県への溢れる思いを吐露しつつ「でも、民主党さんの思うとおりにはさせないぜ。これからが、産経新聞の真価を発揮するところ。」などと意味不明の供述を続けて話題となり、後に軽率な発言だったと謝罪するなんてことがありました(真面目に言えば、与党に厳しくあろうとする態度は正しいです。それまで与党気分だったことの方が問題)。あの辺もやはり、個人が独断でやったことだったのでしょうか。報道機関でありながら、誰でも勝手なことを公式に発信できる状態になっているというのは脇が甘いどころの話ではありませんよね。まぁ、やはり流行には乗っておけということで、古くからある掲示板なんかへの書き込みは禁じる一方で、ツィッターみたいに流行の兆しがあるものなら社員に積極的な利用を促すみたいな、そういう調子の良さもあるのでしょう。

注目のテーマ

米国債はデフォルトするか

債務返済に支障が生じるとされる8月2日まであとわずか。債務上限引き上げと財政赤字削減について米民主・共和両党の土壇場の調整が続く。

高速鉄道事故、真の原因は

23日夜、中国東部の浙江省・温州市で高速鉄道の衝突・脱線事故が発生。中国政府は事故原因として「落雷」を掲げるが、国威優先のツケとの声も。

電撃訪朝で延命できるのか

一向に辞める気配のない菅首相。延命のための切り札として「北朝鮮への電撃訪問を模索している」と、27日の産経新聞が報じた。

BLOGOS 編集部

» 一覧

BLOGOSをスマホで見よう

スマートフォン版
アプリ版BLOGOSをダウンロード(無料)
ケータイ版
QRコード
携帯サイトのQRコードはこちら
http://m.blogos.com/

BLOGOS メルマガ

close なぞり検索

検索リスト

この機能をOFFにする