今年5月、念願の彼ができたサトミさん(28歳・会社員)。2つ年上の彼・Tさんは、デートのときも、サトミさんのためにさりげなくドアを開けてくれる優しい男性。話題も豊富で話も合うし、金銭感覚も似ているらしい。最近は、結婚を意識した会話もするようになった二人。幸せでいっぱいのサトミさんだが、初めてTさんのマンションへ行くことになった日、思いがけない告白をされたという。
「実は、アニメやコミックが好きなんだ。だから、キャラクターのフィギュアとかも飾ってあるけど…気にしないで」と。
「玄関には、アニメのキャラクターのフィギュアが、部屋の棚にはコミックとアニメのDVDがずらっと並んでいました。アニメも週に5〜6本は観ていて、『それが、僕にとっての癒しなんだ』と言われて…。彼の趣味は理解できないし、大切なことを隠されていたようで、このまま結婚していいのかどうか不安になってきました」と話してくれた。
自分がよく知らないジャンルのことを「好きだ」と言われたとき、人の反応は「拒絶する」、「興味をもつ」、「許容する」の3つ。サトミさんは、Tさんの趣味に対して拒絶気味の様子だが、話も金銭感覚もあうTさん本人まで拒絶してしまうのは、かなりもったいない。なぜならオタク夫を持つ友人たちは、会話の多い楽しい生活を送っているからだ。ここで、2組の夫婦を紹介したい。
1組目は、アニメやコミック好きの夫・Nさんと妻・ケイコさん(38歳・パート)。7歳になる娘さんがいる夫婦だ。
「私もジブリアニメや『名探偵コナン』が好きなので『オレ、アニメオタクだけど…』と言われても『そうなんだ』くらいにしか思わなかったんです」とケイコさん。
夫がオタクであるメリットはいろいろあるという。「娘が小さかったとき、積極的にキャラクターショーに連れて行ってくれたので助かりました。娘を口実に一緒にキャラクターと写真を撮ってもらったりして、結構楽しんでいたと思います。趣味と育児を両立するという意味では、イクメン系オタクです。私が好きなコミックは夫も読むので、その内容で会話も弾むし、楽しいですよ。アニメやコミックは夫の心の栄養みたいなものだし、ストレスが少しでも解消できるなら問題ないと思います」
夫・Nさんは最近プラモデル作りも再開した。ケイコさんと娘さんがジャニーズのコンサートに行っている間、Nさんはプラモデル作りに没頭している。「家に帰ったとき、夫の満足そうな顔を見るとほっとします。趣味が無い夫だったら、私も家を開けにくいですから」と楽しそうにケイコさんは話してくれた。
もう1組の夫婦は、夫・Yさんと妻・ユイさん(45歳・自営業)。 結婚18年目、高校生の娘さんがいるご夫婦だ。
「夫は子どもの頃からゴジラや怪獣が大好きでホントに詳しいですよ。私も子どもの頃『エースをねらえ!』や『ベルサイユの薔薇』にどっぷりハマっていたことがあるので、ハマる気持ちはよくわかります。それと夫はガンダムも大好きです。 夫ほどではありませんが、 私もガンダムは一通り観ているので、シャアの名言なども日常会話でよく飛び交っています」
ユイさんたちもとても会話が多い。「映画を一緒に観に行ったら、その後であのシーンがどうだったとか、どう解釈するとか、二人で語り合うのが楽しいですね。最近は6月までやっていた深夜アニメの『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を録画して、一緒に観ていました。最終回は娘も含めて三人とも涙涙で…。そんなとき、この人と結婚して良かったって思うんですよ」
サトミさんへのアドバイスもいただいた。「アニメもコミックも、ドラマや小説と同じだと思います。自分に好きな俳優さんがいるように、彼には好きなキャラクターがいると思えばそれだけのことです。それに、彼の趣味を全部理解する必要はないと思います。一緒にいて楽しいと感じるなら、それで問題はないように思うんですけど」。
仕事以外の時間をすべてアニメやネット、ゲームの世界で過ごしていたり、自分の好きなことだけにしか興味がもてない男性であれば、結婚どころか女性と交際する可能性も低いだろう。少なくともサトミさんの彼はそういうタイプではなさそうだ。
例えば、子どもの頃に観ていたアニメの話をしてみたり、彼が観ているアニメの中から自分も興味がもてそうなものを観て、会話をしてみては? イクメン系オタクに成長する可能性もある! 共有できる時間が楽しく、居心地がいいなら相手のことを全部理解する必要はないかもしれない。結論を出すのはそれからでいいと思う。(オフィスエムツー/神田はるひ)
「実は、アニメやコミックが好きなんだ。だから、キャラクターのフィギュアとかも飾ってあるけど…気にしないで」と。
「玄関には、アニメのキャラクターのフィギュアが、部屋の棚にはコミックとアニメのDVDがずらっと並んでいました。アニメも週に5〜6本は観ていて、『それが、僕にとっての癒しなんだ』と言われて…。彼の趣味は理解できないし、大切なことを隠されていたようで、このまま結婚していいのかどうか不安になってきました」と話してくれた。
自分がよく知らないジャンルのことを「好きだ」と言われたとき、人の反応は「拒絶する」、「興味をもつ」、「許容する」の3つ。サトミさんは、Tさんの趣味に対して拒絶気味の様子だが、話も金銭感覚もあうTさん本人まで拒絶してしまうのは、かなりもったいない。なぜならオタク夫を持つ友人たちは、会話の多い楽しい生活を送っているからだ。ここで、2組の夫婦を紹介したい。
1組目は、アニメやコミック好きの夫・Nさんと妻・ケイコさん(38歳・パート)。7歳になる娘さんがいる夫婦だ。
「私もジブリアニメや『名探偵コナン』が好きなので『オレ、アニメオタクだけど…』と言われても『そうなんだ』くらいにしか思わなかったんです」とケイコさん。
夫がオタクであるメリットはいろいろあるという。「娘が小さかったとき、積極的にキャラクターショーに連れて行ってくれたので助かりました。娘を口実に一緒にキャラクターと写真を撮ってもらったりして、結構楽しんでいたと思います。趣味と育児を両立するという意味では、イクメン系オタクです。私が好きなコミックは夫も読むので、その内容で会話も弾むし、楽しいですよ。アニメやコミックは夫の心の栄養みたいなものだし、ストレスが少しでも解消できるなら問題ないと思います」
夫・Nさんは最近プラモデル作りも再開した。ケイコさんと娘さんがジャニーズのコンサートに行っている間、Nさんはプラモデル作りに没頭している。「家に帰ったとき、夫の満足そうな顔を見るとほっとします。趣味が無い夫だったら、私も家を開けにくいですから」と楽しそうにケイコさんは話してくれた。
もう1組の夫婦は、夫・Yさんと妻・ユイさん(45歳・自営業)。 結婚18年目、高校生の娘さんがいるご夫婦だ。
「夫は子どもの頃からゴジラや怪獣が大好きでホントに詳しいですよ。私も子どもの頃『エースをねらえ!』や『ベルサイユの薔薇』にどっぷりハマっていたことがあるので、ハマる気持ちはよくわかります。それと夫はガンダムも大好きです。 夫ほどではありませんが、 私もガンダムは一通り観ているので、シャアの名言なども日常会話でよく飛び交っています」
ユイさんたちもとても会話が多い。「映画を一緒に観に行ったら、その後であのシーンがどうだったとか、どう解釈するとか、二人で語り合うのが楽しいですね。最近は6月までやっていた深夜アニメの『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』を録画して、一緒に観ていました。最終回は娘も含めて三人とも涙涙で…。そんなとき、この人と結婚して良かったって思うんですよ」
サトミさんへのアドバイスもいただいた。「アニメもコミックも、ドラマや小説と同じだと思います。自分に好きな俳優さんがいるように、彼には好きなキャラクターがいると思えばそれだけのことです。それに、彼の趣味を全部理解する必要はないと思います。一緒にいて楽しいと感じるなら、それで問題はないように思うんですけど」。
仕事以外の時間をすべてアニメやネット、ゲームの世界で過ごしていたり、自分の好きなことだけにしか興味がもてない男性であれば、結婚どころか女性と交際する可能性も低いだろう。少なくともサトミさんの彼はそういうタイプではなさそうだ。
例えば、子どもの頃に観ていたアニメの話をしてみたり、彼が観ているアニメの中から自分も興味がもてそうなものを観て、会話をしてみては? イクメン系オタクに成長する可能性もある! 共有できる時間が楽しく、居心地がいいなら相手のことを全部理解する必要はないかもしれない。結論を出すのはそれからでいいと思う。(オフィスエムツー/神田はるひ)