フィギュア・浅田真央選手らが東北の被災地訪問 チャリティー公演でルパン三世演じる
フィギュアスケートの浅田真央選手(20)らが東北の被災地を訪問した。
27日、青森・八戸市で行われたチャリティー公演で、浅田選手は小塚崇彦選手(22)とペアで、「ルパン三世」を演じた。
リンクからパワーを送りたい。
震災の被災者1,400人を無料で招待したチャリティー公演。
そのオープニングを務めたのは、アイスショーの主役、浅田真央選手だった。
真夏の陸奥(みちのく)のリンクにさす一筋の光。
アイスショーならではの光と影が交錯する浅田選手の幻想的な舞で、ショーは幕を開けた。
中でも大きな歓声を背にしたのは、同じ東北の宮城・仙台市出身、フィギュア界期待の星・羽生結弦(ゆずる)選手(16)だった。
そして26日、伝説のスケーターと呼ばれる祖父・光彦さんを亡くした小塚選手も、力強いスケーティングを披露した。
浅田選手は「今回は、『THE ICE』のみんなで元気を、パワーを届けに来ました。ぜひ皆さん、後半もたくさん滑るので、楽しんでください」とあいさつした。
そして、ショーの前には、子どもたちを集め、スケート教室が開かれた。
憧れの選手たちとふれあえるということで、子どもたちも笑顔だった。
「緊張しちゃって、(選手に)近寄れなかった」と話す女の子は、岩手県出身の小学6年生・畠山桜子ちゃん。
3月11日、桜子ちゃんの練習リンク、岩手・盛岡市アイスアリーナを大震災が襲った。
地震があった時、桜子ちゃんは練習中だった。
リンクには、天井の一部が落下し、散乱した。
すぐに避難し、桜子ちゃんは無事だったが、およそ3カ月、練習のできない日々が続いた。
桜子ちゃんは「早く滑りたいって思ったし、リンクが壊れちゃったので、直ってほしいなって思ってました。(レッスンも受けられるみたいですよ?)え、そうなんですか? すごく楽しみです」と話していた。
そして27日、楽しみにしていたスケート教室に参加した桜子ちゃんは、憧れの浅田選手と同じ舞台に立ち、ひとときの夢のような時間を過ごした。
桜子ちゃんは「トップスケーターの方と一緒にリンクの上で滑れると思ってなかったので、すごく楽しかったし、笑顔でできたので良かったと思います」と話した。
そして、今回のアイスショーの見どころは、人気アニメ「ルパン三世」。
浅田選手が、世の男をとりこにする峰 不二子をセクシーに演じた。
観客を魅了した浅田選手は、小塚選手演じるルパンとも息のあった演技を見せ、震災被害に遭った人々へ元気を届けた。
観客は、「元気いただきました。本当に。あしたから頑張ります」、「とても細かったです。超きれいでした」などと話した。
浅田選手は「最後には、たくさんの方が笑顔でよかったなって顔をしてくださったので、本当に来てよかったなと思いましたし。スケーターみんなで、とてもよいショーができたと思いました」と語った。
(07/27 18:18)