Mozilla は本日、製品のセキュリティと安定性を向上させる継続的なプロセスの一環として、Firefox 3.5.10 と Firefox 3.6.4 を公開しました。すべての Firefox ユーザに、この最新版への更新を強く推奨します。
現在すでに Firefox 3.5 以降のバージョンをお使いの場合、48 時間以内に自動更新機能による通知が表示されます。また、[ヘルプ] メニューから [ソフトウェアの更新を確認] を選択すれば、即座に更新を行うことができます。
Firefox 3 のサポートは 2010 年 3 月で終了しており、Firefox 3.5 のサポートも 8 月で終了します。これらの旧バージョンをお使いの方にも 3.6.4 へのアップグレードを強く推奨します。Firefox 3.0.19 と Firefox 3.5.10 をお使いの方も、[ヘルプ] メニューから [ソフトウェアの更新を確認] を選択すれば、3.6.4 へ数クリックでアップグレードできます。
先々週 ベータテストのお知らせ をしましたが、Firefox 3.6.4 には、通常行われるセキュリティ問題などの修正に加えて、プラグインが原因となったクラッシュを防止する新機能が搭載されました。テストへのご協力ありがとうございました (テストに参加いただいた方で、最新の Build 7 をお使いの場合は、それが正式版になりますので、更新は必要ありません)。Mozilla のエンジニアリングバイスプレジデント Mike Beltzner が投稿した ブログ記事 と よくある質問 の抄訳を以下に掲載します。
クラッシュ防止機能を備えた Firefox 3.6.4 を公開しました
Mozilla は本日、Firefox 3.6.4 を公開しました。これは、世界中で 4 億人以上が Web へのアクセスに利用している Firefox ブラウザの最新のセキュリティ・安定性アップデートとなります。今回のバージョンには、サードパーティ製プラグインを Firefox と分離することによる、Windows および Linux ユーザのためのクラッシュ防止機能が含まれています。
Firefox 3.6.4 で、ユーザが動画を再生したりオンラインゲームをプレイしたりする際に遭遇する Firefox のクラッシュ回数が劇減したことが、ベータテストの結果から示されました。Firefox を使用中にプラグインがクラッシュもしくはフリーズしたとしても、単にページを再読み込みするだけで済み、ブラウジングが中断されることがありません。
Mozilla は、サードパーティ製プラグインが現代の多くの Web サイトにおいて重要な機能を提供していることを理解しています。それと同時に、プラグインはブラウジング中に問題を引き起こすこともあります。Firefox 3.6 には、古いプラグインをお使いの場合に警告を表示する機能がありますが、3.6.4 で備わった新しいクラッシュ防止機能により、あらゆるお気に入りのコンテンツをイライラさせられることなく楽しめるようになりました。(Firefox をお使いでない場合も、プラグインチェックページ を定期的に訪れて常に最新のプラグインを使用するようお勧めします)
このクラッシュ防止機能は、今のところ Windows と Linux で動作する Adobe Flash、Apple QuickTime、Microsoft Silverlight の各プラグインに対応しています。その他のプラグインや OS へには、今後の Firefox のリリースで対応予定です。
すべての Firefox ユーザに 3.6.4 へのアップグレードを推奨します。[ヘルプ] メニューから [ソフトウェアの更新を確認] を選択するか、Firefox の製品ページ を訪れることで、無料でダウンロードできます。詳しくは、以下のよくある質問と リリースノート をご覧ください。
よくある質問
- プラグインを Firefox と分離するとはどのような意味ですか?
- クラッシュ防止機能は、Firefox の基盤となっている Gecko プラットフォームの プラグインプロセス分離技術 (英文) を実装した Firefox の機能名称です。現時点では、Adobe Flash、Apple QuickTime、Microsoft Silverlight の各プラグインを、Firefox 本体とは別の plugin-container と呼ばれるプロセスへ移して実行させています。
- クラッシュ防止機能を備えた Firefox でプラグインがクラッシュするとどうなりますか?
- この機能を備えた Firefox を使用中にプラグインがクラッシュもしくはフリーズすると、ページ内でプラグインによって制御 (表示) されている部分は無効化されますが、ブラウザ自体は動作し続けます。プラグインコンテンツはページを再読み込みすれば再起動されます。
- Firefox のクラッシュのうちプラグインが原因となっているものはどのぐらいですか?
- これまでの Mozilla の調査では、Firefox のクラッシュの 3 分の 1 は、各種サードパーティ製プラグインの問題によって引き起こされていることが分かっています。Firefox 3.6.4 のクラッシュ防止機能は 1 か月にわたってベータテストを実施し、そうしたクラッシュの影響を受けなくなっていることがフィードバックから示されました。
- クラッシュするプラグインは更新もしくは修正されないのですか?
- クラッシュするプラグインには修正が提供されていなかったり、Web サイト自体が問題を抱えていることもあります。そうした場合、クラッシュ防止機能がユーザにとって最善の対策となります。それでも、常に最新のプラグインを使用することは重要であり、コンピュータに古いプラグインがインストールされていると、Firefox 3.6 は自動的に警告を表示するようになっています。Firefox を含む主要なブラウザのユーザは、Mozilla の プラグインチェックページ を使って、プラグインを最新の状態に保つことができます。
- クラッシュ防止機能が Mac OS X 版の Firefox に対応していないのはなぜですか? いつ対応するのですか?
- クラッシュ防止機能に使用されている技術を Mac 版の Firefox に実装するには、ソースコードに大幅な変更が必要となるため、現時点ではこの機能を Mac ユーザに提供することができません。Mac 版への対応 Firefox 4 で行われます。
- クラッシュ防止機能は Firefox 3.5 などの旧バージョンにも提供されますか?
- この機能は旧バージョンの Firefox には導入されません。Mozilla では、すべての Firefox ユーザに最新版へのアップグレードを強く推奨しています。[ヘルプ] メニューから [ソフトウェアの更新を確認] を選択するか、Firefox の製品ページ を訪れることで、無料でダウンロードできます。
- クラッシュ防止は新機能だということですが、なぜこのような機能がセキュリティ・安定性アップデートに追加されたのですか?
- Mozilla では、ユーザに役立つ機能や改良をできるだけ早く提供する方法を常に模索しています。クラッシュ防止機能は安定性を大幅に向上させることから、開発責任者は早期に Firefox ユーザへこの機能を届けることにしました。