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日本へ行くはずだったガスがインドへ

22.07.2011, 13:07
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 インドはどうやら日本に回るはずのロシア産天然ガスを買い上げたようだ。    ロシアのガス大手企業ガスプロム社のアジアにおける営業支社(ガスプロム・マーケティング&トレーディング・シンガポール)は、インドとの間に液化天然ガスの長期的供給に関する覚書を結んだ。これによって「インディアン・オイル」社はこの先25年間にわたって、ガスプロムから毎年250万トンの液化天然ガスを輸入することになる。

 これに先立ちロシアは日本に液化天然ガスの輸入量を拡大するよう提案していた。これによって福島の原発事故後、日本のエネルギー不足を補填するというのがその狙いだった。ところがこの提案に対する直接的な回答は未だにない。ところがこの間日本はカタールとオーストラリアからの液化天然ガスの輸入量を増やしていた。今回ガスプロムは日本へ提供を申し出ていた分の液化天然ガスをインドへすばやく、しかも好条件で売却したことになる。

 6月ガスプロム・マーケティング&トレーディング・シンガポール社はインドのほかの3社ペトロネットLNG、グジャラート・ステイト・ペトロリアム、ガイルとの間に同様の仮合意を結んでいた。条件も「25年間にわたり年間250万トンの液化天然ガスを輸入」と同様だった。この4つの契約の総額は900億ドル以上と試算されている。この金額は、ガスプロムが09年韓国、日本、米国との間に結んだサハリン産液化天然ガスの売買契約とほとんど変わりない。

 インドの購入するガスはすでに生産活動が行われているサハリンのガス田のほか、これから生産が開始される新たなガス田からの輸送される。バレンツ海のシュトクマン・ガス田もこれに含まれるほか、極東のウラジオストック近郊の液化天然ガスの生産量も拡大される。ロシア石油ガス生産者連合のゲンナージー・シュマニ会長は、このほかにもう1箇所将来性の高いガス田が存在するとして、次のように語っている。

「我々は現在、ヤマル半島に液化天然ガスの生産プロジェクトを抱えており、400万―500万トンの生産を行う工場の建設が可能だ。またアフガニスタン、パキスタンを通ってトルクメニスタン産ガスをインドに輸送する計画もある。ガスプロム社がインド市場に確固とした位置を占めた以上、このガス工場の建設に参加も可能だ。おそらくどんな視点からしても、ガスプロムにもインドにもこの計画はうまみがあると思う」

 このほかにアジアにおける一大市場は中国だ。来週、北京ではロシア産ガスの価格を決める難しい交渉が行われる。この話し合いが成就した暁には、ガスプロムは中国に向けたガスパイプラインの支線の敷設を開始する。両者の提案するガス価格の開きはようやく60-100ドルまで縮小されたが、専門家の間では交渉は行き詰っており、中国へ予定していたガス量を欧州に向けたほうがいいのではないかいう声も上がっている。今回日本向けに予定していたガス量がインドに差し替えられたのと同じ状況だ。

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