ある夏の日の事だった・・・とある1匹のピクシー(♀)の「ピンキースター」は、河原にいて、1匹だけでそこに座って、ずっ と川を眺めていたのだった・・・。 「・・・・・。」ピンキースターは、とても憂鬱そうな顔をしていた。何か悩みでもあるのでしょうか・・・?他のポケモンと喧 嘩でもしたのか、もう人生に疲れてしまっているようだった。 「・・・はぁ・・・」ピンキースターは溜め息をついた。「・・・もう、嫌になっちゃったのよねー・・・」そして、川に自分の 顔を映してみた。ゆらゆらと揺れているが、とても深刻そうな顔をしている。 そして、川を見つめる・・・川の流れは結構速くて、意外と深そうなので、落ちたら多分流されて行ってしまうだろう・・・その 時だった。 足元の土は泥沼のようになっており、ピンキースターはズルッと足を滑らせて川に落ちてしまったのだった・・・!!!「・・・ ・・!!!キャーッ!!!」バシャーン!!! 「・・・!!!誰かっ・・・助けてっ・・・!!!」川に落ちたピンキースターは、流れの速い川に飲まれて、どんどん流れて行 ってしまった・・・!!! 水ポケモンなら泳げたのだろうが、妖精ポケモンであるピンキースターは泳げなかったのだ。飛ぼうにも川の水に飲まれているの で羽を出す事もできなかった。 「・・・・・!!!」ピンキースターは、どんどんと川を流れて行く・・・「!!!!!」そして、なんととても深い水の所まで 来てしまったようで、足がつかない所まで来てしまったのだった。 「・・・・・。」ピンキースターは、どんどんと深い水の中に沈んで行った・・・息ができない、苦しい・・・魚ポケモン達が、 不思議そうにピンキースターを見つめている。 あぁ、このまま私は死んでしまうんだわ・・・ピンキースターは段々と意識が遠くなっていって、水底へと沈んで行ったのだった ・・・・・。 ・・・そして、あれからどのくらいの時間が経ったのだろうか。「・・・・・。」ピンキースターが目を開けると、なんと自分は まだ生きていたのだった。 「あっ、気がついた!良かったぁ〜」そこは川の近くの土手のような場所で、1匹のピカチュウが近くで焚き火をしていた。この ピカチュウが、助けてくれたのだろうか・・・? 「・・・私を、助けてくれたの・・・?」とピンキースターが起き上がって尋ねると「あ・・・うん。助けたっていうか、なんか 此処に君が流れて来たから・・・ってただそれだけ。」とピカチュウは言った。 どうやらこのピカチュウ(♂)は「ピカピカ」という名前らしい。此処で焚き火をしていたら、ピンキースターが流れて来たとい うわけだったのだ。 「どうもありがとう・・・助けてくれて。どうなるかと思ったわ」ピンキースターは笑顔になった。もうすっかり元気を取り戻し ているようだった。ピカピカも途端に笑顔になる。 「あっ今魚焼いてるから、良かったら食べて」ピカピカは、焚き火で焼いている魚をピンキースターに差し出した。「あっ、あり がとっ」 ピンキースターは魚を受け取って、ピカピカと一緒に、仲良く食べ始めたのだった・・・。それから、2匹の楽しい時間は過ぎて いったのだった・・・。 -------------------------------------------------------------------------------- この作品はずっと前に別の作品用として書いた小説をポ ケモン小説用に書き直しました。 内容はほとんど同じに なっています。 |