小説ポケモン図鑑

036:ピクシー



ピクシーの災難  投稿者: ソノリン   

ある夏の日の事だった・・・とある1匹のピクシー(♀)の「ピンキースター」は、河原にいて、1匹だけでそこに座って、ずっ

と川を眺めていたのだった・・・。
「・・・・・。」ピンキースターは、とても憂鬱そうな顔をしていた。何か悩みでもあるのでしょうか・・・?他のポケモンと喧

嘩でもしたのか、もう人生に疲れてしまっているようだった。
「・・・はぁ・・・」ピンキースターは溜め息をついた。「・・・もう、嫌になっちゃったのよねー・・・」そして、川に自分の

顔を映してみた。ゆらゆらと揺れているが、とても深刻そうな顔をしている。
そして、川を見つめる・・・川の流れは結構速くて、意外と深そうなので、落ちたら多分流されて行ってしまうだろう・・・その

時だった。
足元の土は泥沼のようになっており、ピンキースターはズルッと足を滑らせて川に落ちてしまったのだった・・・!!!「・・・

・・!!!キャーッ!!!」バシャーン!!!
「・・・!!!誰かっ・・・助けてっ・・・!!!」川に落ちたピンキースターは、流れの速い川に飲まれて、どんどん流れて行

ってしまった・・・!!!
水ポケモンなら泳げたのだろうが、妖精ポケモンであるピンキースターは泳げなかったのだ。飛ぼうにも川の水に飲まれているの

で羽を出す事もできなかった。
「・・・・・!!!」ピンキースターは、どんどんと川を流れて行く・・・「!!!!!」そして、なんととても深い水の所まで

来てしまったようで、足がつかない所まで来てしまったのだった。
「・・・・・。」ピンキースターは、どんどんと深い水の中に沈んで行った・・・息ができない、苦しい・・・魚ポケモン達が、

不思議そうにピンキースターを見つめている。
あぁ、このまま私は死んでしまうんだわ・・・ピンキースターは段々と意識が遠くなっていって、水底へと沈んで行ったのだった

・・・・・。
・・・そして、あれからどのくらいの時間が経ったのだろうか。「・・・・・。」ピンキースターが目を開けると、なんと自分は

まだ生きていたのだった。
「あっ、気がついた!良かったぁ〜」そこは川の近くの土手のような場所で、1匹のピカチュウが近くで焚き火をしていた。この

ピカチュウが、助けてくれたのだろうか・・・?
「・・・私を、助けてくれたの・・・?」とピンキースターが起き上がって尋ねると「あ・・・うん。助けたっていうか、なんか

此処に君が流れて来たから・・・ってただそれだけ。」とピカチュウは言った。
どうやらこのピカチュウ(♂)は「ピカピカ」という名前らしい。此処で焚き火をしていたら、ピンキースターが流れて来たとい

うわけだったのだ。
「どうもありがとう・・・助けてくれて。どうなるかと思ったわ」ピンキースターは笑顔になった。もうすっかり元気を取り戻し

ているようだった。ピカピカも途端に笑顔になる。
「あっ今魚焼いてるから、良かったら食べて」ピカピカは、焚き火で焼いている魚をピンキースターに差し出した。「あっ、あり

がとっ」
ピンキースターは魚を受け取って、ピカピカと一緒に、仲良く食べ始めたのだった・・・。それから、2匹の楽しい時間は過ぎて

いったのだった・・・。

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この作品はずっと前に別の作品用として書いた小説をポ ケモン小説用に書き直しました。
内容はほとんど同じに なっています。