東京電力福島第一原子力発電所の1号機と2号機では、放射性物質に汚染された水を浄化して再び原子炉の冷却に利用するシステムで、原子炉に入る水の量が突然減る現象が24日までの3日間相次ぐなど、不安定な状況が続いており、東京電力は設備の監視を強化したうえで原因を調べています。
東京電力の福島第一原発では、施設の地下にたまった放射性物質に汚染された水を浄化して再び原子炉の冷却に利用するシステムが先月下旬から稼働していて、1号機と2号機の原子炉には、1時間に3.8立方メートルの水を送り込んでいます。しかし、3日前には2号機で突然、原子炉に入れる水の量が1時間に3.4立方メートルまで減ったほか、23日は一時的に3.2立方メートルに減りました。さらに24日午前中には1号機で3.3立方メートルに減るなど24日までの3日間、1号機と2号機で注水が安定しない状況が続き東京電力は注水量が下がる度にポンプを調整して注水量を戻す対応を取っています。一方、24日は同じシステムの中にある汚染水の塩分を取り除く装置が故障し、7時間余り停止しました。予備の装置で処理を再開しましたが、東京電力は原子炉を冷却する重要なシステム全体で不安定な状況が続いていることから、設備の監視を強化したうえで原因を調べています。