国際【中国高速鉄道事故】3つのナゾ 広がる 行きつくのは“人災”の疑念+(2/3ページ)(2011.7.24 23:53

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【中国高速鉄道事故】
3つのナゾ 広がる 行きつくのは“人災”の疑念

2011.7.24 23:53 (2/3ページ)
高速鉄道事故から一夜明け、多数の救助隊員らが活動する現場=24日、中国浙江省温州市(AP=共同)

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高速鉄道事故から一夜明け、多数の救助隊員らが活動する現場=24日、中国浙江省温州市(AP=共同)

 ■制御装置作動せず

 本来、列車が緊急停止した場合は、衝突防止の自動制御システムが作動し、衝突を回避できるはず。1時間に最大20本の列車が走る過密ダイヤでも、「前後の列車は安全な距離を保つことが保証されている」(鉄道当局者)との触れ込みだった。

 今回の事故で、中国が独自開発したという自慢の「先進的な制御装置」(同)に重大な問題があった可能性が浮上、今後の調査の重要なポイントとなる。

 当局は「落雷」による故障の可能性を示しているが、(1)制御センターが先行する列車の停止を把握していなかった(2)後続の列車への連絡を怠っていた-などの他の要因も重なった可能性も指摘されている。

 ■追い越された列車

 最大のナゾは、時刻表上は先に温州を通過していなければならないはずの列車が追突した点だ。自動車の追い越し運転や割り込みが目に余る中国とはいえ、鉄路上に“追い越し車線”があるはずもない。

 中国では各地の鉄道管理当局の管轄地域が複雑に入り組んでいる。運行ダイヤに乱れが生じながら、情報が共有されていなかったとすれば、あまりにもずさんだ。“国産”とうたう新幹線の実態は、日本や欧州、カナダから導入した車両や地上設備、運行管理システムの寄せ集めで、系統だった運用の可否が懸念されていた。

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高速鉄道事故から一夜明け、多数の救助隊員らが活動する現場=24日、中国浙江省温州市(AP=共同)
追突したとみられる車両と同型の、中国高速鉄道のCRH2型車両=2007年1月、上海南駅(共同)

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