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[市況]スマートフォン人気に地域差、東京圏では携帯電話全体の6割を超える

BCN 7月23日(土)12時12分配信

[市況]スマートフォン人気に地域差、東京圏では携帯電話全体の6割を超える
6月はスマートフォンの比率が5割に、7月はさらに高まる見込み
 2011年6月の携帯電話ランキングは、NTTドコモのスマートフォン「GALAXY S II SC-02C」が1位を獲得。「GALAXY S II SC-02C」をはじめ、新製品の発売が相次ぎ、6月の携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの割合は52.6%と、集計開始以来、初めて5割を超えた。週次集計では、6月第3週(6月20日~26日)に過去最大の64.5%を記録。その後も6割前後で推移しており、新規に販売された携帯電話のおよそ6割がスマートフォンになりつつある。

【図表データ入りの記事】

●「GALAXY S II」がトップを獲得、「iPhone 4」の連続1位記録が途切れる

 量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、SIMフリー端末を含む携帯電話全体の6月の販売台数1位は、NTTドコモのAndroid搭載スマートフォン「GALAXY S II SC-02C」、2位はソフトバンクモバイルの「iPhone 4」の16GBモデル、3位はNTTドコモのAndroid搭載スマートフォン「AQUOS PHONE SH-12C」だった。

 メモリ容量の違いによって別々にカウントしている「iPhone 4」の16GBモデルと32GBモデルを合算すると、2010年7月以降、「iPhone 4」が11か月連続で1位だったが、6月は「GALAXY S II」がシェア12.5%で、「iPhone 4」の合計を2.2ポイント上回り、名実ともに1位に輝いた。

 「GALAXY S II SC-02C」の好調な売れ行きは、前モデル「GALAXY S SC-02B」の評価や、ワールドワイドで展開する「GALAXY」シリーズのブランド力が反映されたものだろう。サクサクと動く操作性、1.2GHzのデュアルコアCPUや有効約810万画素カメラなどのハイスペック、有機ELディスプレイの採用による比較的長いバッテリ駆動時間などが好評のようだ。

●3キャリアともスマートフォンがトップ10の過半数を占める

 続けて、主要3キャリア、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクモバイル(SoftBank)のキャリア別月間トップ10を紹介しよう。各社とも、1位から10位まではスマートフォンが多く、逆に11位から20位までは、従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)がほとんどだ。店舗や機種によっては、フィーチャーフォンよりスマートフォンのほうがキャンペーン適用後の実質負担額が安い逆転現象も起きており、端末の人気や話題性に加え、買いやすい価格設定がスマートフォン人気を後押ししている。

 NTTドコモは、1位の「GALAXY S II SC-02C」に続き、2位に3D対応の「AQUOS PHONE SH-12C」、3位に防水仕様の「MEDIAS WP N-06C」がランクイン。5~6月発売の最新Android搭載スマートフォンがトップ3を占めた。一方、これら新製品に押し出され、前月1位だった「Xperia arc SO-01C」は5位にダウン。「REGZA Phone T-01C」は5位から10位へ、「MEDIAS N-04C」は4位から24位へと大きく順位を下げた。

 auは、ワンセグ・おサイフケータイ・赤外線通信に対応したXPERIAシリーズの日本向けモデル「XPERIA acro IS11S」が1位を獲得。6月30日発売の「iida」ブランド初のスマートフォン「INFOBAR A01」は7位に入った。発売日と品薄の影響で、全体では24位と余り振るわなかったが、評判はよく、7月はトップ10内に食い込んでくるだろう。従来型の携帯電話のトップは「簡単ケータイ K008」だった。

 ソフトバンクモバイルは、前月同様、「iPhone 4」の16GBモデルが1位、32GBモデルが2位を獲得。5位には3D対応の「AQUOS PHONE SoftBank 006SH」、6位には、「ガラケー」ライクな折りたたみスタイルのAndroid搭載スマートフォン「AQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SH」が入った。

●東京圏の7月は新機種がけん引して7割超え?

 2011年6月の携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの割合は、前月5月の43.5%から9.4ポイント増え、52.9%に達した。ただ、スマートフォンの販売台数自体は、シェア48.1%で初めて4割を超えた2010年12月、今年3月、4月のほうが多く、従来型の携帯電話の販売台数が減少したため、相対的にスマートフォンの構成比が高まった。4割台突入から5割突破まで、ちょうど半年かかり、どちらも新製品の相次ぐ発売がきっかけだった。

 また、スマートフォンの割合の数値は、地域によってかなり異なり、四つの地域区分のうち、東京圏(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)では、6月の時点で63.2%とすでに6割を超えているのに対し、名古屋圏(愛知県・三重県・岐阜県)は58.1%、大阪圏(大阪府・兵庫県・京都府)、その他(東京圏・大阪圏・名古屋圏に該当しないすべて)はともに40%台で5割未満だった。携帯電話全体の販売台数のうち、東京圏とその他がそれぞれ4割弱を占め、「東京圏」と「その他」での数字が全体を左右する。

 7月9日にNTTドコモの注目機種「Xperia acro SO-02C」が発売になり、7月に限ると、「GALAXY S II」を上回る売れ行きをみせている。「GALAXY S II」と「Xperia acro」の2機種がけん引して、7月1日~20日までの途中集計では、携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの割合は59.5%と、さらに増加している。前述の東京圏に限ると、68.2%と何と7割近い。一方、その他は55.3%と、ようやく5割に乗った状況だ。着実に全国に広まりつつあるが、現状は、東京圏を中心とした人気といえるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。


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最終更新:7月23日(土)12時12分

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