放射性セシウムで汚染された製茶を湯でゆすぐと、茶に溶け出すセシウムの量を半分に減らせることが、放射線医学総合研究所(放医研)の研究でわかった。
国の基準では荒茶(乾燥茶葉)の状態で1キロあたり500ベクレルを超えると出荷制限されるが、放医研放射線防護研究センターの田上恵子主任研究員らが、1キロあたり約300ベクレルのセシウムが検出された市販の製茶を使って実験した。
温度60度の湯に1分間浸してから煎じると、茶には60%前後のセシウムが流れ出ていた。しかし一度湯を入れてからすぐその湯を捨て、新しい湯を使って改めて煎じた「二番煎じ」では、茶に流れ出たセシウムは32%に減っていた。