チラシの裏SS投稿掲示板




感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[28962] 【習作】 stealth・Sword ~見えない日本刀~ 【ゼロの使い魔】
Name: 溶岩◆52629f26 ID:c22ae354
Date: 2011/07/23 09:22
 この小説は多くの小説家様から譲ってもらったネタを多用しております、多少被っている部分はあると思いますが、何卒よろしくお願いします。 しっかりと使用許可はとってあります。

 常識知らずである私はこの小説で小説の書き方を学んでいこうと思っています。
 よろしければ感想でどのように書けばよろしいか、どのようにすると悪いのかを説明よろしくお願いします。

 お借りさせて頂ける作者様と作品。※使わせて頂いた時に追加していきます※

 『草食うなぎ』さん。作品は『空を翔る(オリ主転生)』









 PS
 癌治療中のヤマグチノボルさまへ、よくなることを心から願ってます。



[28962] 転生と目覚め
Name: 溶岩◆52629f26 ID:c22ae354
Date: 2011/07/23 09:25
 何てアホらしいのだろう? 俺はそう思った。 別に誰が悪いわけじゃない、まぁ強いて言えば俺に責める権利はない。死んだ理由を作った俺が悪いのだ。

 その日は朝っぱらから寝坊した。小さな雲が2,3個程しか無い良い天気で散歩には丁度良いだろう? だがそんな事を考える暇も無く、いや事実は走りながら考えてしまっていた。
 目の下に黒々とした隈、いくらか伸びた髭、油っぽいワカメ状態の伸ばし放題の髪の毛。
 絞まっていないネクタイ、皺《しわ》だらけの制服、口に咥えたカビかけの食パン。 そしてノートパソコンと32GBのメモリを50程モッサリと仕舞い込んだバッグ。
 この日は大学院の事で少々用事があるにも関わらず、彼は寝坊をした。こんな20代後半の男が居ていいのだろうか? それが俺さ。

 俺はとにかく色んな情報を知りたかったが為に大学院で様々な知識を手に入れてきた。 それをずっと続けて居た結果がコレだ……もう30歳だぞ!? 20代後半って言うけど三十路で未だに彼女ゼロだからな!?

 っと、俺は角を曲がろうと_グボホ!?

 何かに俺は撥ねられた、トラック……?





 



 痛い……言葉が出ないほどだ、手から力が抜けていく……命が尽きる感覚を感じた。



 俺の頭に走馬灯が流れた……だが一度も家族の記憶がない、父は俺の生まれる前に死んだらしいし、母は俺を産む前に死んだ。 母の死直後に腹から引きずり出されたと聞く。
 全ての記憶、ほとんどがこの世界の様々な知識。 友達も居ない、恋愛も……結婚も……したかったな……。




























 俺の瞼の裏を、チクチクと突き刺すような光が差した。

 「生まれた……私の子が生まれたのね」

 ハ?

 「2人ともおめでとう。元気な男の子よ!!」

 俺は声を出そうとするが、「あうあう」としか喋れなかった。

 「ありがとうカリーヌ、でも……この子を貴方に任せるなんて……。両親が旅でいないなんて可愛そう……」

 体が……思うように動かない、手足が短い……短い? 俺、――赤ん坊の姿!?

 「大丈夫よ、私とピエール、それにもう一人のカリーヌが育てるから」
 「ありがとう……カリーヌ……」

 ――にしても何があったんだ? 声からして外国語っぽい……でも何で分かるんだ? まぁ良いや。 眠い。

 「この子が俺の子か……連れて行きたいのは山々だが、赤ん坊には耐えられないだろう」
 「ええ、貴方の名前はロイド」
 「ロイド・アンブロシル・キウス・ド・ニベリール・ヴァルトリ。それがお前の名だ。我が“息子”よ」

 そっか、俺……死んで転生したのか。



[28962] 情報収集と違い
Name: 溶岩◆52629f26 ID:c22ae354
Date: 2011/07/23 09:31
 無愛想で、根は以外に優しい……男子のリアルクーデレと、昔からそう言われた。 無愛想なのは気付いているが、そこまで俺は優しいとは思わない。
 昔研究室が火災になった時、それを助けただけだろう? ソレがなぜ当たり前じゃなくて優しいに変わるか……、人の脳というのは不思議な物である。

 さて、そろそろ自己紹介をしよう。

 俺の名前はロイド・アンブロシル・キウス・ド・(ニベリール・ヴァルトリ)ヴァリエール。 0歳5ヶ月。
 カッコに入っているのは王族や公爵以外には名乗らんように……と言われてる。 その理由はニベリールとヴァルトリ、どちらも始祖ブリミルが使って居た家名である。

 ブリミル……それからヴァリエール家……ゼロ魔……? そんなわけないよな……と思ったらそうでした。

 俺の両親は旅に出てしまい、ヴァリエール家によって俺は育てられている。 まだ1週間しか経って居ないが本来とは違う情報を手に入れている。

 俺はどうやら精霊に好かれているらしく見る事も、先住魔法も使える。 それから精霊たちにこの世界の文字など様々なことを教えてもらった。

 他にはヴァリエール家の地下にある宝物庫にはヴァルトリ家の物がしまってある。 精霊たちの力を借りてここまで来たのは大変だった。

 ハルケギニアの魔法が使える者たち……通称マギ族の先祖は3人の息子と弟子だと言われているが、俺の先祖は3人の兄、勘当《かんどう》された長男である。
 ヴェイディア・ル・ルルル・ニベリールorヴァルトリ。 ハルケギニアでは始めてエルフと結婚したらしく、その相手は初代ガンダールヴであったサーシャの娘、カルニスティア(エルフ語で赤顔)と言うエルフの少女らしい。

 ヴェイディアがなぜ勘当され、追い出されたかの理由はヴァリヤーグの事を探って居たのだ。 父、ブリミルが勘当したわけではないとブリミルの記録を見つけた。
 精霊たちを使って調べると、かなり厳重な固定化によって傷も汚れも無く、これだけ劣化しないと言う事は酸素と結びついたりする事も無い……多分燃やす事さえも不可だろう。
 ヴェイディアは父と同じく研究熱心な所があり、フォルサテに嫌われて居たと記されている。 彼はブリミルが一生を病で終えるまでずっと手紙のやりとりをしていたらしいから、ブリミルが勘当したんじゃなく、本当は誰かの策略によってブリミルは外面的には勘当したんだろう。

 始祖ブリミルは原作ではサーシャがデルフリンガーによって刺し殺した、それが本来の……いや、この世界は長男のヴェイディアは居ない。 多分ヴェイディアと言う存在による歪みであろう。
 しかし素晴らしい、第2始祖と呼ばれる程までヴェイディアは様々な魔法を残している。 ブリミルの虚無の魔法を更に強化して彼の魔法には属性概念が殆ど無い。
 違う、彼はコモンマジックに特化していた。 コモンマジックには全て魔法の根本的な物を捕らえている。
 虚無はコモンマジックのスクエア、そう書かれている。 異世界へ行く事ができる『世界扉《ワールド・ドア》』は正にスクエアになったからこそできる芸当であろう。

 ルイズが才人を呼び出したのは『偏重的上位魔法』と呼ばれる現象と同じだ、例えばドットのギーシュが何故かゴーレムを錬金する時にアレほど装飾が上手いのはそれだろう。
 通常あそこまで整える事ができるのはトライアングルにならなければできない。 現代の拳銃の玉はスクエア×2のオクタゴンで無ければできないだろうな。
 っと、話がそれてしまった。 最終的にコモンも虚無もどちらもルーンが現れないのが特徴であるし、ブリミル本人の手紙もよくそれに気付いたな!! と書いている程だ。

 次に精霊魔法の事を調べた、先住魔法とハルケギニアでは呼ばれているが本来の名は精霊魔法。 精霊達に力を貸してもらうと言うが、それの代価がハッキリした。
 精霊達は契約者から魔力を貰っている。 だが全く問題が無いように感じるのは普通に体から魔力を絞り出し、魔法を使うのとは違い、まるで呼び水のように精霊によって魔力が抜かれているんだ。
 人間はそれを無理やりしてるが為に体力……いや、精神力を使い、そして疲れ果てるんだ。 しかも、マギ族の魔法は周囲の魔力まで喰らって纏め上げ、そして発動するから精霊が嫌う。
 それはそうだろう? 空気中にある魔力は精霊の餌になる物や、精霊そのものだ。 マギ族の魔法は精霊の肉体も奪い取って発動する。
 そういうことさ。

 俺には精霊がよく見えるし、俺の義理の母となったカリーヌ母さんの強さもこれでわかった、母さんには精霊は見えず、気付かなくとも、呼び水のように魔力を引き出す、その行為をしてるんだ。
 虚無の魔法は魔法の根本であるコモンをスクエアにした物、そりゃあ大勢の精霊が死ぬ……いや、魔力の塊だから体を奪われるの間違いか。

 0歳でここまで情報を集める事ができたのは『精霊が見える』からだ。

 ルイズが生まれるまであと3年、下準備をしなくてはな……。

 「ロイドぉぉぉおおおお!!! カリーヌがお前がいないって泣け叫びながら暴走した!! 帰ってきてくれぇええええ!!!!」

 ヴァリエール公爵ことピエール父さんがかわいそうなので帰ろう……。



[28962] 万有引力
Name: 溶岩◆52629f26 ID:c22ae354
Date: 2011/07/23 00:19
 あれから3年と言う月日が流れました、俺ことロイドはどうやら髪の毛が白、黒、茶の髪の毛でした。 オイオイ、俺は三毛猫かよ? 三毛猫には雌が多いんだぜ?
 っとツッコミを入れる前に……既に入れてるけどな。 俺……みため“だけ”女になった!? フザケンナー!! いや、前世のワカメよりはマシだな。

 それはそうと“お腹の大きな”カリーヌ母さんにカトレアことちぃ姉さま(8才だから流石に復習らしい)と一緒に魔法を教えてもらう事になりました。 お腹が大きいのはルイズがお腹にいるんだな……。

 で、それはさて置き母さんの授業。

 「まずは杖を用意すること」
 「えっと、これでいい?」
 俺は『シャープペンシル』を取り出す。

 このシャーペンは前世の俺が中学から愛用していたシャーペンだった。 前世じゃ死ぬ時も胸ポケットに入れていた。
 本来消しゴムがある場所には星の砂、太陽の砂(バキュロジプナスの殻とカルカリナの殻)が入れられたカプセルを嵌めている。

 「よく分からないものね……でもそれで良いわ。 それを1週間ほど肌身離さずに持っていれば杖と契約できるわ。 魔力が染み渡るの。
 二人とも、杖を出しなさい? 【ディテクトマジック】ほら、こんな感じで魔力が通ってるのと通ってないのが……あら?」

 俺のシャーペンとちぃ姉さまの杖を比べると光の違いがわかるが、俺のは十分に光っていた。

 「あ……先週間あたりに拾いました。 だからだと思います……」
 「――まぁいいでしょう、早くて何よりよ。 で、まずは魔力のコントロールにおいて基礎の基礎の基礎、『レビテーション』を教えるわ。
 カトレア、ロイドに教えてあげてるわね?」
 「はいお母様、ロイドは頭が良いので本を読んであげるだけで全部覚えてしまうのです。 私よりも使える魔法は多いと思いますわ」
 俺は瞬間記憶能力を前世から持っている。

 「凄いわ、でも使えるようにならなきゃダメね。 まず、魔法とはこれ即ち己の想念を顕現させる力のことよ、つまり自分の頭の中で考えたイメージを杖を通して現実の世界に作用させる。
 魔法を使用する上で大事なことは、まずそのイメージを実現可能な形でしっかり作り、次いでルーンを唱え、魔力を身体から杖、そして対象へとしっかり流すの。
 カトレア、お手本を見せてあげなさい?」

 「わかりました。 ロイド、自分にかけると自分自身も浮かせることが出来るようになるの。 この石を見て? これがここら辺に浮いている様を頭の中でイメージ……【レビテーション!!】」

 ちぃ姉さまが魔法を唱えると小石が浮いた。 よく二次小説で見るけどさ、重力とかの関係はどうなってんだろ?

 「じゃあ俺も……」

 万有引力……質量を持つ全ての物体の間に働く力……重力の切断!!

 【レビテーション】

 石は高いところから物を落としたように空へ落ちていった? いや、上がっていったか。 重力が無ければ気圧で飛ぶ、世界のルールって奴だな。

 「お母様、ロイドの……飛んでった……」
 「ろろろろろロイド、あなたは何をしたの!!?」
 「ご先祖さま、ヴェイディア様の記録には世界の真理が書かれていました。 万有引力と呼ばれる、大地に物体を引き寄せる原理がありまして」
 これは嘘じゃない、ヴェイディアはそこらへんまで研究した。

 だがフォルサテの異端扱いで全て消されるだろうから隠し続けていたんだろう。 カリーヌ母さんはニベリール・ヴァルトリ家がロマリアの勝手な行動で逃げていると言う理由を知っているから簡単に信じてくれた。

 「――けどロイド、あなた文字読めたの?」
 「あ……」

 隠すのは失敗だったようだ。


感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.00398302078247