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2011-07-12 武田邦彦氏の誠実さ

[][]武田邦彦氏の誠実さ 武田邦彦氏の誠実さを含むブックマーク

武田邦彦氏が、ブログにて、牛乳の危険性について指摘している。福島、茨城、千葉の牛乳が大量に西日本に送られ、「汚染された牛乳」と「綺麗な牛乳」がまぜられていることをほのめかしている。さらに、業者の方へ、「正直で誠実」であることを求めている。


■武田邦彦 (中部大学): 誠実な社会を取り戻したい・・・牛乳と柏市の放射線


さて、武田氏のブログの内容は、7月11日の執筆当初と7月12日現在の分は微妙に異なっている。「2011年7月11日 15:56 」時点と、「2011年7月12日 10:19 」時点で比較をしてみよう。旧とあるのが、7月11日バージョン、新とあるのが7月12日である。


f:id:NATROM:20110712120253j:image

納めていることも分かってきました→納めているという情報もあります

「混ぜてベクレルを下げる」ということをしているのです→ということもなされるでしょう

f:id:NATROM:20110712120254j:image

放射性物質を薄めていることを自ら発表してください→すべて公開してください


「「汚染された牛乳」と「綺麗な牛乳」をまぜて、ベクレルを規制値以内に納めていることも分かってきました」という断定的な表現が、「という情報もあります」という曖昧な表現に変更されている。

「業者が「混ぜてベクレルを下げる」ということをしているのです」という断定表現が、「ということもなされるでしょう」という将来の予測に変更されている。

「放射性物質を薄めていることを自ら発表してください」という、やはり放射性物質を薄めていることが事実であるとしている断定的な表現が、「すべて公開してください」という表現に変更されている。

このエントリーでは「混ぜてベクレルを下げる」ことが実際になされているかどうかは、検討しない。実際にそういうことがなされているかもしれないし、なされていないかもしれないが、それは無関係に武田邦彦氏には論者としての誠実さに関わる問題点がある。



武田氏は訂正の過程を明示しない

「混ぜてベクレルを下げる」の件に限れば、最大限に好意的にみて、不確かな情報を元に断定的に書いてしまった文章を、後に考えを変えて改めたのかもしれない。誤りを訂正する態度はまったく問題がない。問題は、誤りを訂正する過程が明示されていないことである。自分のブログを訂正するのであるから、「当初は「汚染された牛乳」と「綺麗な牛乳」をまぜていると断言していたが、情報を再検討した結果、確定的な情報ではありませんでしたので、ブログの文章を訂正したしました」などと、どこかに書いておくだけでよい。それが誠実な態度というものであろう。

はっきり言えば、武田氏は、いい加減なことを書き散らしておいて、反論できないような批判をされたら、自分の間違いをなかったことにしているだけであると、私は考えている。訂正ではなく、証拠隠滅・改ざんだ。武田氏が訂正の過程を明示しない例は、枚挙にいとまがない。たとえば、「核爆発は原爆と同じだから、付近は全て消滅するだろう」は、「核爆発は原爆と同じだから、付近の人は大量に被爆するだろう」に訂正された。「いわき市の市長さんは、「福島産の牛乳や食材は危険だという風評を払拭するため」と言われたようです」という発言については、エントリーごと削除され、なかったことにされた。*1



武田氏は情報源を明示しない

武田氏は、しばしば情報源を明示しない。学者として、あるいは論者として、致命的な欠点である。情報源、引用元が明示されていないと、その情報の信頼性について、読者は判断できない。『「汚染された牛乳」と「綺麗な牛乳」をまぜて、ベクレルを規制値以内に納めているという情報』があるとして、さて、その情報の出所は?地方新聞のスクープなのか?それとも農家からのタレこみなのか?はたまた、「2ちゃんねる」にそう書かれていた?あるいは、武田邦彦氏の捏造か?情報源を秘匿する必要がある場合もあるだろう。しかしながら、その場合でも、「○○県で農家をされている匿名の方からメールでの情報です」などと、可能な範囲内で情報源を明かすことはできる。読者は、その情報がどれくらいの確度があるか、ある程度推測はできるであろう。論者が普段から信頼を得ていれば、「匿名者からのメール情報」を紹介しても、一定の信用は得られるであろう。

仮に、「混ぜてベクレルを下げる」の件について、武田氏が「匿名者からのメール情報」であると紹介したとして、私は全く信用しない。「匿名者からのメール情報」そのものの信頼性もあるが、それ以前に、武田氏が情報源の情報を正しく伝えているかどうか、きわめて疑問だからだ。かつては、武田氏も引用元を明示していたようだが、複数の組織から、「武田氏に捏造された」との指摘がなされている。


■書籍「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」での弊協議会データ捏造について 「株式会社洋泉社発行の書籍「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」(武田邦彦著)の 13ページ図表1−1下部に「出所:PETボトルリサイクル推進協議会」と記されていますが、 その図表1−1中「」にて示される「再利用量」データに関しては、一切弊協議会の データではなく、弊協議会の名前を騙った捏造データであります。」

■古紙ネット - 会報73-2「標記の本の179頁に掲載されているグラフの出典が「古紙問題市民行動ネットワーク」だと書かれており、あたかも当団体が保証するデータであるかのように紹介されています。 しかしこのグラフは当団体が作成したものではありません。 」


武田氏に悪意があって捏造したとは私も思わない。しかしながら、あまりにも杜撰なやり方で引用するがゆえに、引用された側からは捏造に見えても仕方がない。かつて捏造であるとの指摘があったことが関係しているのか、最近の武田氏のブログでは、データの引用元が明示されることはほとんどない。


ある出版社が、「外国」の環境団体が測定したデータを送ってくれました。(URL:http://takedanet.com/2011/05/post_ab4a.html)

おそらくグリーンピースによるものと思われる。環境団体の名を伏せる理由が不明。


なお、普通なら測定したご本人にご了解を得た後にブログに掲載するのですが、現在は多くの方の健康に直接関係があるのでユーチューブをそのまま切り取って利用させてもらいました。(URL:http://takedanet.com/2011/05/110515_1ff0.html)

リンクを張っていないばかりか、YoutubeのURLすら書いていない。測定者の了承を気にしているわりに、引用元の明示については無頓着である。


4月1日12時から6時間毎、福島原発からの汚染物質の流れをドイツの情報から掲載します。(URL:http://takedanet.com/2011/04/post_643a.html)

引用元を明示していない。元図をトリミングしたことを書いていない。シミュレーションの結果ということは読者にはわからない(おそらく武田氏本人もわかっていなかったのではないか)。


今日のある新聞を読んでいたら、女性の記者が書いた「放射線の体に対する影響」に関する記事が載っていた。(URL:http://takedanet.com/2011/04/63_6329.html)

引用元を明示しなければ、捏造をしても批判されにくい。武田氏の引用が正確なのか、それとも武田氏の都合の良いように捏造・改変されたのか、検証が困難である。検証されると、武田氏にとって都合が悪いのだろうか。「いわき市の市長」の発言については、武田氏は、うっかり発言者を特定してしまったので、捏造がばれてしまった。たぶん、次からは、「ある首長は」などと書くであろう。

ブログに限らず、武田邦彦氏の著作についても、引用元の明示がされていないか、あるいは情報源が不明なことが多い。必ずしも全てが捏造的な引用というわけではなく、目的にかなった引用もあるのだろう。しかしながら、適切な引用か否か、読者は検証困難である。武田氏にとっては、ブログの内容を検証しようとするような人は、想定読者の対象外なのではなかろうか。武田氏の想定読者は、自分の書くことを鵜呑みにしてくれる人、事実かどうかよりも「御用学者」の間違いの指摘を期待している人であるのだろうか。



関連記事

■武田邦彦氏の功罪

■武田邦彦氏の過去の発言を検証してみる



2011年7月15日追記

f:id:NATROM:20110715093850j:image

「福島、茨城、千葉の牛乳」という記述が削除されている。

具体的な産地を書かないことで、訴訟のリスクを避けようとしたのではないかと、私は考える。信頼できるソースに基づいた主張であれば、具体的な産地を書いても何もまずいことはない。捏造による主張なら、なるべくぼやかして書いたほうがいいだろう。

武田邦彦氏は、データを公開しろと主張しているが、たとえば、■原乳、牛乳などの検査結果は農林水産省のサイトで公開されている。どこまで詳しく検査を行い、結果を公表するかはについては議論はあっていい。しかし、単に「とにかく検査と公開を」と求めるだけでは、コストがかかり過ぎる。

あるバイオ系研究者あるバイオ系研究者 2011/07/12 16:56 私は、武田氏の情報源の隠蔽が少しずつ巧妙になって行くのを楽しみに見ています。
ここのところの攻防で「ソースを出せ」と突っ込まれてもある程度安全に逃げられ、かつインパクトのある文章を構成する手腕が確実に向上していると思います。

まぁ、私はこれからも氏の成長を生暖かく見守っていこうと思います。

素人1号素人1号 2011/07/12 18:32 仮に牛乳混ぜてたらまずいんですかね?水だってペットボトルの水と水道水を混ぜれば被曝を低減できるってWHOのHPにちゃんと掲載されているのに。混ぜたことを公表すれば問題ないと思いますが。別に公表しなくとも基準値以内であれば道義的な問題以外はOKかな。

小泉-静岡小泉-静岡 2011/07/12 21:12 武田氏のブログがツッコミどころ満載だとしても、今になって「できるだけ早く逃げろ」と云った人と「ただちに・・・ない」と云った人の側のどっちを話を良く聞くか、の問題だと思う。

やまだやまだ 2011/07/12 21:25 自分らは安全圏にいて、逃げろとか煽る奴に信用なんかできないな
武田はある時は安全厨になったり、危険煽りになったり
これでも信用できるなんて目出たいよな

e10goe10go 2011/07/12 22:01  ニュースに取り上げられましたねえ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110712-00000004-jct-soci
http://megalodon.jp/2011-0712-2200-36/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110712-00000004-jct-soci

 武田のオッサン、ほんとに大丈夫か?

fiskerfisker 2011/07/12 22:02 「できるだけ早く逃げろ」を聞いて逃げた人が必ずしも総合的なリスクを低減できたかどうかはわからない。放射線のリスクはだいたい推測できるけど、「逃げる」ことによるリスクは個人によって全く異なるから。
そこをきちんと説明せずに「できるだけ早く逃げろ」と言うのは、本当は危険なのに安全だと言い張るのと同じくらい無責任だと思う。

小泉-静岡小泉-静岡 2011/07/12 22:34 う〜ん・・・ そうなんですか? 「自分らは安全圏にいて」大丈夫って、云う人の方が、あと、「放射線のリスクはだいたい推測できるけど」って、やっぱり自分にはそっちができないッス。

そあそあ 2011/07/12 23:42 武田氏のブログ、末尾の文章だけしみじみ同意しときましょう。「お前が言うな」と言いたくなりますけどね。

M悦男M悦男 2011/07/13 01:43 いま武田氏に「活躍」の余地があることそのものが、一には当局の、二には「まともな専門家」の怠慢を示している。
事実性に無頓着でスジ論や道義論を言うだけのタレント「学者」と、データは並べるが公衆レベルで有効なインフォメーションをしない、情報の(あるいはその欠如の)政治的効果に無頓着な政府/当局、専門家。

こういう武田批判記事に殺到して、言い分だけを見れば矛盾の多い感情的な不満をぶちまける人を多く見るが、彼らはおいてきぼりにされてる被災者の代表でもあると思う。

せめて関係分野の専門家がチームを組んで「迷ったらここを見ろ!」という特設情報サイトつくるくらいのことやればいいのに。そういうのが一つならずあっていい。

swingerswinger 2011/07/13 04:20 管理人様
キチガイ池田信夫と同様の害悪ウォッチングお疲れ様です。
また、有益な情報提供ありがとうございます。

今後とも、楽しみに拝読させていただきます。

http://swinglike.ojaru.jp/

usau3usau3 2011/07/13 10:33 >「できるだけ早く逃げろ」と云った人

少なくとも今の段階では避難生活による健康被害>>放射線による健康被害です。
自分としても原発推進派に低線量の放射線の安全性をいくら強調されても福島原発の近隣で生活する気にはなりませんが。
自治体の首長や政府が避難先の見通しも科学的根拠もなく直観やイデオロギーによって「ごく早期から」「広い範囲の」避難指示を出すとしたら、たいへん無責任な態度だと思います。
それはリスクを検討・評価して秤にかける過程をすべてすっ飛ばして放言した結果が「たまたま」当たるということはあるかもしれないけど。

ribasaribasa 2011/07/13 10:51 ・こっそり修正
・ソースを書かない
この二点は、科学的議論をするまでもなく分かる、武田氏が信用に値しない証拠ですね。彼を信用している人達はこの二点についてはどう思っているんでしょうか?

nn 2011/07/13 11:50 >M悦男さん
>データは並べるが公衆レベルで有効なインフォメーションをしない(略)専門家。

放射線科医ですが、この指摘はその通りだな、と思っています。
正直、私なんかが個人で頑張らなくても、数ヶ月もすれば
デマは落ち着き、国民の大半が正しい情報を持つだろう、
と思いつつ、普通に関東で日常業務をこなしていたのです。が、
武田氏みたいな、見る人が見れば一目でトンデモと解るような人物が
いまだ活躍してるらしいとのことで、ちょっと甘かったな、と。

一応、日本医学放射線学会としての公式な考えの表明は以下の通り。
http://www.radiology.jp/modules/news/article.php?storyid=931
「今回の福島の事故で予測される線量率では、今後100万人規模の
前向き研究を実施したとしても、疫学上影響を検出することは難しい」
です。
影響が完全にゼロかどうかは分からないが、本来の危険度の
絶対量からして、一般人が本来気にする意味はまずない程度です。

この小難しい文章を読んで「うんその通りだね」と実感付きで
同意できるようになるには、疫学や数学や放射線医学、特に
被曝と健康被害との関連に関する既存の莫大な研究成果について、
かなりの基礎的勉強が要るのが事実です。

本当はこれを正しく平易な言葉で伝える努力をもっとすべきとは
思います。
でもあの中川恵一先生すら御用学者扱いしてして叩きまくるような
世論の状況では、一般放射線科医の個人レベルで正しい知識を
伝えようとかしてると、ストレスで倒れて日常業務すら
出来なくなるのが目に見えてるというか…。
放射線科医は外科医とかと比べるとやっぱり目だつのは
苦手な人が多いのですが、怠慢という指摘は、その通りかな、と。

満俺満俺 2011/07/13 12:26 まあ、武田氏は「正直で誠実」ではあるのでしょうね、自分の利に対しては。
問題は、それが「理」だったり他者の利に繋がらないことかと。

7$¥ナナシー7$¥ナナシー 2011/07/13 12:59 反原発活動家として近頃あちこちで講演会を開いている田中優氏も同じようなことをしています。
エコレゾウェブの小林武史氏との対談で

「田中 そうしたら東京電力は『そのデータは公表しないでください』と言った。 だけど、こっそりとインターネットに公表されていたのを僕は検索して見つけてさ。」
と言っていたのが、

「田中 そうしたら東京電力は『そのデータは公表しないでください』と言ったらしい。だけど、インターネットに公表されていたのを僕は検索して見つけてさ。」

という伝聞形になっていました。でも東電の隠蔽を言っているのは田中氏だけなんですよね?一体ソースはどこなんだ?
まあ武田氏や田中氏に限ったことじゃないんですが、こういう人が誠実な人、正直な人、権力に屈しない正義の人って評価されるのはちょっと危険かな?って気がします。

つっかつっか 2011/07/13 14:33 とおりすがりですが、いくつか興味深く読ませてもらいました。

わたしは、武田氏の温暖化や資源リサイクルの大勢に反する見解を聞くと、なるほど、とうなずくところも多々あり、軽妙な語り口を含めて、氏のファンなのですが、鵜呑みにすることに危うさも感じてきました。

以前、「ダイオキシンが人体に影響するなら、何十年も炭火で魚を毎日焼いてる居酒屋のオヤジなんて、とっくにおかしくなってるはず」というようなことを言って、ダイオキシンなど心配する必要はないと主張していたのが印象的です。

それならば、原発で働く人のガン発症率は特に高くもないのだから、放射線など怖がる必要はない、とか言いそうなところですが、放射線に対しては驚くほど慎重な意見を言う。

けっきょく、武田氏の両極端な意見は、個性的な自説にほれ込みすぎるためだと思いますが、当たっているときは相当な説得力を持つところ、はずれていても、自身の見解に対する公正な検証力がないのでしょう。

相変わらず武田氏は好きですが、このHPを見まして、彼の意見には今後さらに眉につばをつけて聞かねば、と思いました。

M悦男M悦男 2011/07/13 15:22 >n
(皮肉抜きで)誠実な専門家は個人単位ではちゃんといるんですよね。いないわけがない。
個人に負担かけるんじゃなくて、たとえばだけど、大学とか大病院とかが本腰入れて「情報戦」に取り組んでほしい。
正面作戦で、デマゴーグを「わかりやすい説明」の海に沈めなければならない。
そんな時にオカミは文化人懇親会みたいな「復興構想会議」とか召集して仕事した気になってるしなあ…

AH1AH1 2011/07/13 22:23 情報戦てのは必要だと思いますが、「東電から**大に流れた○億円」
なんて記事が華々しく週刊誌を飾る昨今、「御用学者」と呼ばれるのが
オチかもしれません。

一つの手は政府が「危険だ!」と叫ぶことじゃないかと思ったり。
負の信頼が増大してますから。

nn 2011/07/14 00:40 >M悦男さん
仰るとおりだと思います。本来指導的存在であるあるべき放射線科医の、現状でのプレゼンスの無さっぷりは、嘆かわしいです。
ただ「正しい科学的知識は週刊誌の愚劣な噂に勝てない」というのは、実は医学分野では放射線に限らず枚挙にいとまのない普遍的事象でもあるため、難しいところです。最近だと狂牛病や新型インフルエンザ系のパニックとか。
「放射線被曝で集患を」は幸い、医師や診療所にとってはブラックジョークの範疇です。が、マスコミや週刊誌にとって「放射線被曝で読者増を」は至極当然の営業戦略であり正義ですから、そこが何より怖い。
「正しいか否か」でなく所詮「センセーショナルか否か」が評価基準なんでしょうが、だからこそ、そんな相手に地道な正論で勝つのは難しいです。トンデモで目立ちたがりな自称専門家が僅かでも残ってれば、彼らは負けません。
ちなみに週刊ゲ○ダイからはうちのボスにも電話掛かってきたそうですが、彼らが期待する話が提供できなかったらしく、一度きりで音沙汰ないそうです。実に光栄ですw

耳鼻科医耳鼻科医 2011/07/14 20:04 こんばんは いつも楽しく読ませていただいています.

>M悦男様 n様
日本人,いや,人間って
「わからない」
という言葉を不安視するものなのでしょうかね.専門家が正直に「わからない」とか「まだ解明されていない」と言うのが不安なのでしょうかね.
それとも,社会的地位や社会的権力や経済力がある者に対して,なにかしら反感でもあるのでしょうか.

ちなみに私は,めまい患者や咽喉頭異常感患者に「あなたの病気は私にはわからぬ」ときちんと言うようにしています.あまり評判は良くないようです.

M悦男M悦男 2011/07/14 22:07 とにかく煽情的な与太を飛ばすのもマスコミの商売上の戦略のひとつだけど、逆に(あるいは、だからこそ)「教養的雰囲気」や「権威」にも大きな需要がある。
だから武田さんの教授の肩書がかくも効くわけで。
専門家による現実的な「プレゼンスの無さ」は、ひとえに下世話な連中と同一地平での泥仕合に巻き込まれるのはごめんだという保身のせいじゃないか!?とくに専門家「団体」には個人よりももっと守るものがあるということか、
…とまで、まあ無責任なド素人の私が吼える資格というか意味は無いっちゃ無いですが、この際ですからこの場をお借りして。

>耳鼻科医
でも「わかりません。さようなら」じゃなくて、予後について当面の(範囲をもたせた)見通しを言うとか、当座の対処についての指示とかの現実的な手当てはなさってるのでしょう。
(現実的には「ともかく、気にしなさんな」で追い返すのが一番本人のためというような訴え・ケースもあるでしょうけど、その辺の具体的なことは私にはわかりません)

「わからんのはわかった。じゃあとにかくどうしとけば安全なんだ!?」というのが被災者の声だと思います。
そしてそこをちゃんと手当してないのが政府対応の特にマズいポイントだとも。
言い古された意見かもしれませが、災害時において「いま」どう行動するのが正解なのかわからない、その状態こそがデマの培地そのものであるから。

M悦男M悦男 2011/07/14 22:13 まあ「安全だ」と言っても実際聞かれにくいんだということは、それはそれでわかるのですが。

耳鼻科医耳鼻科医 2011/07/15 07:00 おはようございます

>M悦男様
そこで私が患者に言うのは「いま直ちに危険なことはない.だから今まで通り生活せよ」ですね.それ以上言いようがないときが多いですもの.

>「じゃあどうしとけば安全なんだ!?」
国外へ退避するのが安全ではないでしょうか.ただその際に考えなくてはならないので,いままでこの板で論議になっていた「放射線によるリスク」と「退避によるリスク」との対比でしょう.その比率が各個人によって大きく異なる.
実際私たちが扱う疾患でも,このようなことはあります.例えばメニエル病.薬が効けばいいですが.「難治例に対しては転職や退職,転居を勧める」などと書いてある書物もあります.私も外来で紹介していますが,実際転職や転居した方はどの程度いるのか……

usau3usau3 2011/07/15 10:42 >「まともな専門家」の怠慢

情報戦において「まともな専門家」が圧倒的に不利であるのは仕方がないと思います。
マスコミや武田氏のような人が「業として」持てる時間・労力を情報戦に注ぎ込みまた利益を吸い上げることができる一方で「まともな専門家」はあくまで本業の傍ら、時間と私財を割きリスクを負って戦わなくてはならないが得るものは基本的にない。
医療でいえば大野病院事件の時のように全国の専門家がマスコミに対して声をあげたのは、まさに個々の医師が本業を全うできるかどうかという「利」に関わる事態であったからで、それもネットのない時代であったらメディアの前に無力であったのではないでしょうか。

「特定の集団の利益にならない」情報を広めるコストを誰が負うべきかというと、まず思い当たるのは国家ですが、税金でもって情報発信団体を作ったとして、金の流れが恒常的になれば国民は腐敗や癒着を疑うし実際に予算供給元の意向を無視することは困難でしょう。
義務教育で科学教育を充実させるとかはやっていくべきだと思うけれども。

マスコミに信頼のおける科学ジャーナリストを育てることができれば良いのですが、どうもかなわぬまま衰退しそうです。
メディアが正確な情報を発信しないのは必ずしも倫理観の欠如によるものではなく(ゲ○ダイとか毎○とかは分からないけど)能力の不足、つまりはシステムの問題であると思います。
誤った(あるいは誰かの利益のために誘導された)情報に踊らされる人をなくそう、というのはそもそも不可能な話で目標とするべきではなく、それによって左右されない社会を目指すべきだと思います。
その意味ではマスメディアの凋落(縮小)は加速されるべきでしょう。

ネットは短期的には情報の拡散が早いけれども中長期的には扇動されにくいように思います。全ネットユーザーを巻き込んだ流行を作り出すのはテレビ視聴者におけるそれよりはるかに難しい。

NATROM氏のように営利によらず継続的にトンデモ批判を公開される方は稀で貴重だと思いますが、デマの抑制には非常に効果的ですしネットユーザーの層が厚くなれば「(良い意味で)奇特な人」は確実に出現します。
公共のコストを使って情報弱者を保護するのではなく、個々人が必要な情報を得るためにコストをかけて最適な行動をした方が、結果的には情報伝達システムも効率的な形になり情報弱者も生まれにくくなるんじゃないかという気がします。

チェルノブイリから逃げた妊婦チェルノブイリから逃げた妊婦 2011/07/15 13:25 >nの放射線科のお医者さん

>影響が完全にゼロかどうかは分からないが、本来の危険度の
絶対量からして、一般人が本来気にする意味はまずない程度です。

まさに、あなたのおっしゃるとおり、影響は、完全にゼロかどうかはわからないのです。影響が出るのが、たとえ1万人に一人であろうが、10万人に一人であろうが、自分の幼子に、万々一にも20年後、30年後に影響が出るのは見たくない、というのが、親の自然な心情であり、それを否定する権利など、当然、誰にもないはずです。気にするな、というにも、本当に、余計なお世話でしょう。
影響が出るかどうかすら、確かなところは、わかっていないのですから。出てからでは、遅いのですよ。

お偉い先生方の中で、学者生命をかけ、低線量被曝で人間(乳幼児/妊婦、放射能に過敏な人を含め)に影響が出ることは、断じてありません。これから毎年、精密検査を継続して行い、万々一、数十年後に影響が出たら、全資産を投げ打って100%責任を負いましょう、と断定してくれる人は、どこにもいないではありませんか。いたら、教えてください。
あなたご自身は、そこまで、断定できますか? 数十年後の世界に、あなたご自身で、責任をとる覚悟はありますか?

ましてや、政府首脳、官僚、原子力村やマスコミの関係者、の中で、お身内の妊婦さんや、乳幼児を、進んで福島県に移住されたという話も、聞いたこともありません。

7$¥ナナシー7$¥ナナシー 2011/07/15 14:34 >万々一、数十年後に影響が出たら、全資産を投げ打って100%責任を負いましょう、と断定してくれる人は、どこにもいないではありませんか。いたら、教えてください。

同様に自分が述べてきた放射線の危険性が過大評価だったと判明したら、全財産をかけて避難した人が被った損害を賠償しようという人を私は知りません。いたら教えてください。

>福島県に移住されたという話も、聞いたこともありません。

そりゃあ、便利な東京やその近郊に住んでいる人がわざわざ田舎に住みたがるなんてケースはまれですよ。自分なんかたった10km引っ越すだけでも抵抗ありますし。

人間の自然な感情が合理的な判断とイコールじゃないのは常識。

M悦男M悦男 2011/07/15 17:07 >国外へ退避するのが安全ではないでしょうか.
「どうしたら?」を字面通りに受け取れば直接的な応答としてはそうとでも言うしかないし「退避によるリスク」が軽視されるべきでないのもよくわかります。
(こちらでの過去の議論はフォローしてないのですが『地下生活者の手遊び』ブログ筆者の指摘を読みました)

何と言いましょうか、もののたとえですが(またも素人の聞きかじりなのはご勘弁を)医師の責任の在り方とはすこし違い、看護学においては「患者が納得することそのもの」を目的とした行動理論の体系があり、訓練・共有されるわけですね。
社会的な危機管理においてもそういう発想が必要なのではないかと思うのです。

>公共のコストを使って情報弱者を保護するのではなく〜
長期的視野に立てばまったくの正論だと思います。一方でいま「ためしてガッテン・原発事故特集」みたいなのやってもいいのになあ、とも。

nn 2011/07/15 17:51 >「チェルノブイリから逃げた妊婦」さん
その反論は、流石に聞き飽きています。もし「自然な親の感情だから否定できまい」的なのが、本当に正しく、専門家をぐうの音も出ず黙らせることの出来る殺し文句だと思っているなら、お節介を承知で、敢えて厳しい事を言わせてください。
その「自然な親の感情」とやらは実に不合理であり、行き過ぎれば危険ですらあります。子を守りたいなら、より広い視野で理性的な判断を行えるよう、勉強しましょう。

そもそも私は少量被曝の「影響がない」なんて言ってません。「分かっていない」ものを「ない」とは言いません。命賭けで「ない」という学者がいたら、その人は学者としてトンデモです。
ただ理解して欲しいのは、誰も調べてないから分からない、というわけではないということ。過去100年近くにわたり、沢山の学者が必死に被曝の影響を調べても、あまりに小さすぎて検出できなかったから、「(小さすぎて)分からない」ということ。
前掲した日本医学放射線学会の発表「予測される線量率では、今後100万人規模の前向き研究を実施したとしても、疫学上影響を検出することは難しい」という予想が、まさにそういうことです。
私自身が以前述べたことをもう少し詳しく述べます。「微細なリスクなら、科学の発展に伴って、将来検出される可能性は十分ある。それでも、そこで出てきうるリスクは被曝以外のリスクと比べてずっと小さいから、日常生活では無視しうるだろう」ということです。

放射線科医学としては、今より微細な被曝リスクが統計的に検出されることは、(それが医学の進歩だから)非常に望ましいですよ。金払ってでもリスクが検出されて欲しいし、実際(全財産とは言わずとも)半生を被曝リスクの推定精度アップに捧げている無名の研究者は、ざらにいる業界です。

でも、その成果が日常生活の送り方に影響しうるかとうと、それは全く別です。そこで検出されるかもしれない微細な被曝リスクより、現実に統計的に数桁大きい他のリスクがゴロゴロあるし、普通の人はそれすら認識できてませんから。
貴方は、10万人に1人よりずっと高い率で起こっている、「幼い我が子の死亡原因トップ10」をすらすら挙げ、それぞれに何か対応していますか。今回の事故前の統計で、小児悪性腫瘍や胎児奇形の頻度は10万人中何人であり、それによる死亡が過去数十年でどのように推移したか、知っていますか。
10万人に1人のリスクの有無を気にするより、現に生涯で10万人中500人以上に起きている交通事故死や自殺死の統計を見て、それらのリスクが少ない県に引っ越す方が余程確実で効率的です。10万人に1人のリスクを避けることでたった10時間程度の平均余命を稼ぐより、いまお住まいの県より平均寿命が1年長い県に引っ越すと、数百倍も効果があります。これらの計算を現実的でないと思うなら、極低線量域の被曝リスクを恐れることも、同様に非現実的です。

…と、この辺は居酒屋ではさんざん言ってきましたが、文字に書いてるとやっぱり精神的に疲れますね(笑) この程度の文章量ではどうせいっぱい反論されるし、長くすれば今度は読まれないし…w

att460att460 2011/07/15 19:09 知り合いに聞いた話ですが、

とある伝染病の会議、公衆衛生上の問題からも、現実問題としては全頭殺処分以外ありえない事例。愛護団体は当然のごとく殺すなと叫んでいたと思います。

専門家が集まり、初めは闊達に意見交換を行っていましたが、会議録を公開すると聞いたとたん、会議室は不思議なくらいに静まり返ったそうです。

誰でも、正しいことを言って非難の矢面にたたされたくは無いでしょうからね。

ということで、誹謗中傷に負けずに発言している(某教授を含む)皆様を、心より応援しています。

ついでに、他掲示板で見かけた記事

放射能を恐れすぎるな、フクシマの危機は過ぎた。 - BLOGOS編集部 - BLOGOS(ブロゴス)
http://news.livedoor.com/article/detail/5699797/?p=1


ついでに

Amazon.co.jp: ほんとうの「食の安全」を考える―ゼロリスクという幻想(DOJIN選書28): 畝山 智香子: 本
http://www.amazon.co.jp/%E3%81%BB%E3%82%93%E3%81%A8%E3%81%86%E3%81%AE%E3%80%8C%E9%A3%9F%E3%81%AE%E5%AE%89%E5%85%A8%E3%80%8D%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B%E2%80%95%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E5%B9%BB%E6%83%B3-DOJIN%E9%81%B8%E6%9B%B828-%E7%95%9D%E5%B1%B1-%E6%99%BA%E9%A6%99%E5%AD%90/dp/4759813284/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1310722074&sr=8-1

AH1AH1 2011/07/15 19:17 自分に関しては、、、「喫煙者である自分がこの程度の放射線を気にする意味がわからない」ですね。
長期的なよくわからないリスク、という事であれば、例えばガススタでバイトして揮発したHCを吸い、焦げぎみの魚で一杯やってワラビで飯を食う、ってのとどちらg亜危険なんだろうか。
いや、基本は「自分の普段の生き方はともかく、他所から押し付けられるリスクは
嫌だ」という事なんだと思うし、わからないわけではないのですが。

元外科医元外科医 2011/07/15 20:10 集団に対しるリスク、それも低いレベルの。これをどのように評価し運用するかは専門家や政治家の判断に委ねられています。ところが日本では専門家や政治家がその職業倫理に反して東電の債務を少しでも減らすべく、暫定基準値を危険な方向にねじ曲げるようなことをやり、あまつさえ、福島県の子供たちを不作為により大量に被爆させているのです。我々医療人が危険性を誇張してでもリスクを語らない限り後出しのデータと汚染食品のいたちごっこが続くでしょう。風評被害が出たら金銭で賠償すればいいのです。住民の健康の方が大事です。それとも東電が債務超過にならない方が国民にとって大事だというお医者さんがいるんでしょうか?

nucnuc 2011/07/15 21:03 自然な感情に従うことがまともか分からないのと同様、
まともな相手と結婚して、まともな子供が生まれているか誰も保証してくれないのがこの世の中の怖いところですね。

nn 2011/07/15 21:39 >元外科医さん
「我々医療人は、汚染食品を止めるために危険性を誇張してでもリスクを語れ」ですか。そういうのはいまどき政治家にすら正当化されない不誠実な行為だし、まして医療者がやれば捏造と呼ばれても仕方のない行為だと個人的には思うのですが。皆さんはどう考えるのでしょう。

あと、防護基準に政治的操作が入りまくっていることは当然の知識です。作用-反応曲線が線形と仮定されている以上、基準設定は、実現可能なものを恣意的に決めざるを得ませんから。例の日医放発表でも、恣意的な防護量と影響量は厳に区別せよ、と真っ先に念押ししてますね。
暫定基準値を決める作業は、どちら向きであれ、ある意味常に、根拠なきねじ曲げでしかありません。元外科医さんのいう「職業倫理に反した」ねじ曲げとは、具体的にいつのどの話なのでしょう。私自身がそう感じた例はなかったですが、私が見落としたのかもしれません。

nn 2011/07/15 21:56 すみません、「捏造」まで言うのは表現がきつすぎました。表現の選択に話者の意図が多少含まれることを一切許すなとは思いません。ただ、センシティブな問題の時ほど、客観的事実の提示が原則だという思いはあります。

fiskerfisker 2011/07/15 22:30 集団に対する低いレベルリスクをどのように評価し運用するかは専門家や政治家の判断に委ねられているというのは正にその通りで、だからこそ専門家には思い込みではなく、合理的根拠に基づいて包括的リスクを最小化する判断が求められているのでしょう。
政府は東電を救済するために工作をしている、といった検証不可能な事を根拠に恣意的に危険を誇張するのは極めて無責任だと思います。

kamokaneyoshikamokaneyoshi 2011/07/15 23:55 私もNATROMさんに真似て自分のブログで武田批判を最近書きましたが、苦痛に満ちた作業でした。
武田邦彦氏の文章は、ある程度の教養を持つ人が読めば、トンデモであることが直ぐに見抜けます。
残念ながら、世の中ではそれを真に受ける人達の方が圧倒的多数派です。
武田氏は営業的には天才的才能を持ち、利益を生む広大なニッチを営業の場として選択しました。
本屋に行くと、放射能関係の特設売り場があり、そこでは武田氏の数種類の著書が展示されております。
中には山積みされている著書もあります。
世の中では、論理的説得よりも教祖のご託宣の方がはるかに説得力があるようです。

symbioticwormsymbioticworm 2011/07/16 04:59 震災・原発事故以降、道義心から、且つ科学的にも妥当な情報を発信し続けてきた方々、あるいは疑似科学に基づく扇動を的確に批判してきた方々の、徒労感に満ちた発言が目立つように思います(幸い?NATROM先生はそこら辺は非常にタフだなあとお見受けしますが)。
「御用学者」のレッテル貼りをはじめとした不当な攻撃は、第三者が目にできるものだけでも相当な量ですが、表に出ていないものまで含めると、その精神的な荷重の甚だしさたるや筆舌に尽くしがたいものなのかもしれません。

彼ら彼女らの知見におおむね賛同しながら、しかし新たな発信・批判者となるには明らかに能力が足りない自分としては、得た知識を実生活に役立てつつ、ほとんど内心だけで感謝していたのですが、今はそれだけでは足りないような気がしています。
疑似科学批判の構造的に不利な立場は理解しているつもりだったのですが、そのアンバランスさが急速に増大しているように思われる昨今の状況を見るにつけ、せめて自分のような者でも、妥当な科学情報の発信者、疑似科学批判者の方々に積極的に賛同の意を示していくべきなのだろうかと考えています。

もちろん、多大な負担を強いるそれらの活動の継続を強要するつもりはないのですが、しかし幅はありつつも妥当といえる科学的知見への寛容さと、明らかに間違っていることへの批判が当たり前に受け入れられる地盤がなくては、新たな発信者の登場さえ望むべくもなく、今まで以上の無知と不寛容の横行を許すことになりかねない。

それとも科学者たちは各々好きにやっているだけで、中途半端な知識の持ち主による賛同はむしろ邪魔なもので、状況をややこしくするだけに過ぎないのかな? 
……いやまあ、一番いいのは危機感を感じた人間が一刻も早く知識を得て新たな批判者発信者になることであろうとは思うのですが(笑)。

元外科医元外科医 2011/07/16 16:10 >nさん。小生も捏造を勧めてるわけではないし、客観的データが必要と考えています。しかし、政府や東電は明らかにデータを隠しなすべきことをしてないではありませんか。プルトニウムの入ったMOX燃料はどこに行ったんでしょう。今、稲藁が問題になっています。これだって情報非公開の被害者と言えるのではありませんか。職業倫理に反した隠蔽をやってるのは、原子力の専門家たちですけど。
 在野で対抗する我々が放射線の確率的影響について、しきい値は無いから、相対的に低線量であっても妊婦子供は逃げた方がよいと語って何か問題がありますでしょうか。新聞テレビに出てくる偉い先生は国の機関の職員だったりしますので第3者ではありません。できるだけ正確な情報を語らなければいけないのは我々の立場でも同様なことは当然であります。客観的にみて新たな汚染の拡大は大気中に蒸発している部分だけで、一応コントロールされつつあるのでしょうけど、水素爆発時の汚染がこれほど広範囲かつまだらに広がったとはあまり考えていませんでした。結果論ですがもっと広範囲に迅速に線量測定をやるべきでした。Cs137が注目されてますが既にI131は環境中からは消えかかっています。

mushimushi 2011/07/16 20:02 >元外科医さん
横から失礼します。

まず確認したいのは、元外科医さんは、政府や東電が情報非公開や隠蔽をしているから武田氏の行いは許容されるとお考えなのでしょうか?
「いい加減なことを書き散らしておいて、反論できないような批判をされたら、自分の間違いをなかったことにしているだけであると、私は考えている。訂正ではなく、証拠隠滅・改ざんだ。」とNATROMさんは指摘されていますが、それは許容されることだお考えなのでしょうか?

次に、「相対的に低線量であっても妊婦子供は逃げた方がよいと語って何か問題がありますでしょうか」に対する回答は2011/07/15 17:51にnさんがされたコメントそのものだと思いますが、いかがでしょう。
蛇足ながら私の意見を付け加えますと、リスクを過剰に語ることはリスクを過小に語ることと同じくらい問題があります。どんな簡単な外科手術にも必ず危険は付きまとうものでしょう。「相対的に低い危険度であっても手術で死亡するリスクがあるから手術をしない方がよいと語って何か問題がありますでしょうか」などと言われたら、元外科医さんはどう思われますか?
そういえば、元外科医さんは「住民の健康の方が大事です」と書かれていますね。全くその通りです。住民の健康を大事に考えた結果、放射性物質のリスクを過剰に見積もるべきではない(それはかえって健康に悪影響をおよぼす)という意見があってもいいと思うのですが。

最後に、「新聞テレビに出てくる偉い先生は国の機関の職員だったりしますので第3者ではありません」というのはまあその通りですが、だから信用できないと繋げてしまうのはどうにも理解できません。当事者でもより正しい判断が出来る人はいくらでもいますし、第3者だからといって正しい判断ができるというわけでもないでしょう。
在野かどうかで線引きしてしまう(在野のわれわれが「対抗する」などと、在野と非在野が敵対関係にあるように認識する)のは非常にまずいと考えますが。

fiskerfisker 2011/07/16 22:12 私は原子力の専門家ですが、職業倫理は守っているつもりです。公開されるべき情報が隠されているとは思いませんが、データはその意味を理解する知識なり技術があって初めて「情報」となるものであり、その意味で必ずしも適切な形で公表されたとは言えないでしょう。わずかでも理解の助けになるよう、少し解説させて頂きます。
MOX燃料やプルトニウムについて心配されている方もおられるようですが、まず通常のウラン燃料でも未使用の新品以外はプルトニウムを含んでおり、MOXとの違いはその割合だけ、それも若干でしかありません。炉内で燃料がどうなっているかは確認されていませんが、ほぼ完全に崩壊して原子炉容器の底、あるいは一部は格納容器の底に溜まっていると考えられています。溶融金属に包まれた燃料塊は未だかなりの熱を持っているでしょうが、継続的に冷却されており、今後大規模な放射性物質の放出が起こる可能性は非常に小さいと思われます。
今回の事故で大気中に放出された放射性物質は原子炉容器から気体あるいは水蒸気に混ざる形で漏出し、水素爆発によって飛散しました。従って核種としては沸点の低いヨウ素や希ガス、および水蒸気に乗りやすい分子量の小さいセシウム、ストロンチウムなどが中心となります。プルトニウムは重いため水蒸気には混ざりにくく、今回のように格納容器が大きく破壊されていない事故では外部に漏れる可能性は非常に低く、漏洩したとしてもごく微量であると考えられます。
発電所近辺でプルトニウムを検出したという報道もなされましたが、いずれも微量であり、バックグランドと比べて特に高いとは言えず、事故で破壊された原子炉に由来するものとは特定されていません。つまり、今回の事故でプルトニウムが地上環境中に放出されたと考える根拠はなく、それによるリスクは合理的に無視しうると考えられます。
なお、被覆が破壊された裸の燃料に接触した汚染水には高い確率でプルトニウムを含む燃料由来の核種が存在すると考えられ、海水への漏出は否定できないと思います。ただし海洋における希釈の効果に比べて非常に微量であるため、少なくともプルトニウムについては今のところ考慮すべきリスクはありません。
…と言っても信じないのでしょうね。専門家を信頼していないという相手に対し、専門的な知識を要する内容を簡潔な説明で実感を持って納得してもらうというのはやはり不可能なのでしょうか。
でも、自分の直感を補強してくれる「解説」は無条件に信じちゃうんだよな…

nn 2011/07/16 22:37 私は、政府や東電が意図的にクリティカルな情報を隠していると感じたことはありません。細かい不手際は色々あるにせよ、大筋で国民の命を守るための適切な対応ができていると考えてますけど。
そもそも、世界中の放射線科医と放射線物理士と放射線物理学者と工学者を全員華麗に騙し通すなんていう離れ業、この時代に、特に民主党や東電なんかが、本当にやれると思ってるんですか。あるいは放射線関連の偉い人を全員《巨大な権益構造の陰謀》的な何かに巻き込むのは可能ですか。うちの学会の上層部(個人的な知り合いもいます)が真っ黒に染まったところを想像したら結構笑えてきました。

今思い出した私自身の体験談を1つ。私は胎児の頃に発育異常が疑われ、単純写真を撮られたことがあります(結果は異常なし)。小学校低学年のある日、何かで被曝リスクの記事を読んだ親が、私に泣きながら「○○ちゃんはお腹の中でレントゲンを受けたから、15歳までに50%の確率で癌で死ぬんだって」と告知してきました。
記事がトンデモだったのか、親の誤読か、親がリスクを誇張したのか、今となっては解りません。なんにせよ小さい頃の自分は「自分は長生きできない」と思い込み、癌で死ぬ苦しみを想像し、怯えて生きてました。親の話が嘘だと完全に理解したのは、結局医学生になってからです。
幸い私の人生は放射線に壊されずに済みましたが、やっぱりこういうの、全くアホくさいですね。
専門家が真摯に全力で検討した結果が「リスクが十分に小さい」なのであれば、その結論は何ら誇張も矮小化もせずに、しっかりと伝え、安心させることが大事です。武田氏が私のようなプチ不幸な子供を量産することに対し、「風評被害はお金で解決すればよい」なんていう気楽な話は通用しないと思います。

kittenkitten 2011/07/17 08:41 >元外科医さま

 第三者でないというなら、武田氏やその他の御用学者でない人も、第三者じゃないです。
彼らは、自分の主張が注目を集めることで利益がある人たちじゃないですか?
 もちろん、そうでない方もたくさんいらっしゃいます。でも、それは政府系の
人たちにとっても同じことでしょう。
結局のところ、第三者であるか否かは、重要ではないと考えます。

>、しきい値は無いから、相対的に低線量であっても妊婦子供は逃げた方がよいと語って何か問題がありますでしょうか。

「しきい値はない」と「すぐに避難すべき」の間には相当飛躍があると思います。
「しきい値がない」と主張する人に対して、私は批判するつもりはありません。
科学的にはわかりませんけど、安全側にたって対処する方がよい、というのは
説得力があると思います。
 ただ、しきい値がないにしても、危険度は0か1かじゃないでしょう。
「しきい値がないから避難すべき」だと、タバコすってる人をみかけた瞬間に
全力で避難することが必要になりませんか?

「相手が情報を隠蔽しているから、こっちも歪曲してよい」と言うのは、
倫理的にも問題だと思います。
 そもそも、情報を隠蔽しているかどうかがわからないじゃないですか。
私が不思議に思うのは、どうして「情報が隠蔽されていると思うのか?です」
「後になって発表したから、隠蔽していた」って思う人もいますけど、
本気で隠蔽する気なら、後になっても発表しないでしょ。
 情報公開がなされているからこそ、グダグダなこともわかるわけですよ。w

kamokaneyoshikamokaneyoshi 2011/07/17 14:37 Fiskerさん
私は物理学者で物性物理学と原子核物理学の双方にそれなりの素養を持っております。
FiskerさんのMOX燃料やプルトニウムに関するコメントは概ね賛成できますが、1点だけ補足をしたいと思います。

問題とするのは、「プルトニウムは重いため水蒸気には混ざりにくく」との表現の部分です。金属元素を「重い」と表現する場合、原子量が大きいことを指すのか密度が大きいことを指すのか不明です。実際問題となるのは、1,000℃程度の温度で蒸発するか否かです。例えば、ウランは原子量で言っても金属密度で言っても「重い」元素と言えます。金属ウランも酸化ウランも1,000℃程度の温度では蒸発どころか融解もしません。しかしながら、ウランの遠心分離で使用される6フッ化ウランの場合、沸点が60℃未満なので、容易に蒸発します。今回のような原子炉事故でプルトニウムがほとんど環境に放出されないのは、金属プルトニウムも酸化プルトニウムもその沸点が非常に高いからです。ついでですが、セシウムやストロンチウムが環境に放出され易いのは、これらの原子量が小さいからではなしに、これらの酸化物が水と反応したものが水に溶けやすいからです。

Fiskerさんに限らず多くの原子力専門家が「プルトニウムは重いので飛ばない」と発言することに対して、物理学者として、常々不満に思っておりましたので、コメントいたしました。

なお、Fiskerさんのコメントではありませんが、武田邦彦氏を批判すると感情的に反撥するコメントが書きこまれます。そのようなコメントを書く人たちに共通に見られる欠陥につきましては、私のブログの本日の記事をご覧ください。

元外科医元外科医 2011/07/17 14:42  歪曲してるつもりはありませんが(笑)
一般の方には具体的に「この放射線量では子供のいる部屋でお母さんが1日に5本たばこを吸ったときと同じくらいの発癌リスクです」と言うべきであるのかもしれませんけど。
 情報隠蔽というのは重大な情報を既に獲得しているにもかかわらずそれから数ヶ月たって発表することを言うのです。まだ発表してないデータがあるのかもしれないと考えるのは当然です。これでは旧ソ連官僚と同じなんでは?意図的に隠していたとは小生も考えてないのですが今回の稲わら問題だって3月半ばに各地の放射線予測を発表して大々的に線量を調査してればこうならなかったんですよ。
 原発事故の事後処理は東電は現場でがんばってると思うけど、政府の情報収集と公表についての酷さはとても考えられないレベルです。なんででしょうね。

mushimushi 2011/07/17 16:50 >元外科医さん
あなたの政府批判は良く分かりました。後出し批判が多いような気もしますが(被災者の人命救出作業が継続中・原子炉破壊を食い止めるのに必死だった3月半ばの段階で、稲藁の放射能調査にリソースを割くことが可能だったと、本気でお考えですか?)、ある程度の理はあるでしょう。しかし、それは話題の中心では全くありません。
私・fiskerさん・nさん・kittenさんのコメントに対し、まともなお返事が何一つないのは非常に残念です。残念ですが、仕方ないので一点だけ再度お聞きします。
「あなたは武田氏の態度を容認できるのですか?」
このコメント欄は、武田氏の発言のあまりのいい加減さをNATROMさんが批判した記事に付随するものです。その記事に対し、あなたは危険性を誇張してでもリスクを語ることを容認するコメントを付けました。これでは武田氏の行動を弁護しているようにしか見えません。私が(そして、おそらく他の方々も)最も問題視しているのはそこなのですよ。


なお、日本政府等の情報公開は、例えばNatureなどではまずまず肯定的に述べられています。
http://www.natureasia.com/japan/nature/special/nature_news_032811.php
の下の方、「チェルノブイリの教訓」などですね。まあ、元外科医さんにとってはNature執筆陣は第3者じゃないと批判の対象になるのかもしれませんが。

TuHTuH 2011/07/17 17:16 手が回らなかった,考えが及ばなかった,間違えたということと,意図的に隠したということの区別がつかないひとが,「隠した」と鬼の首を取ったように批判するようです。

本タイトルで主題にしてされているのは,その間違い等があったときの対処法についてですよね。政府や東電の"隠していた"情報が出てきた場合,まあ当然といえば当然ですが間違っていたこと("隠していた"でもかまいませんが…)が公開され,訂正されていますね。
これに対して,武田氏は間違っていたことを隠蔽しているように見えますが,それは元外科医さんの批判されている「政府や東電は明らかにデータを隠しなすべきことをしてないではありませんか。」とどう違うのでしょう。
情報源や自らの過ち等もデータでしょう?
読者,世間一般に,ある行動を勧めるとしたら,その理由となる源泉データや引用元を明確に示すことは,その人に求められる情報公開ではないのでしょうか?

あぁ,それから,
「福島の子供」を人質にするような発言は望ましくないでしょう。

nn 2011/07/17 23:16 元外科医さんの発言は抽象的すぎて理解に苦しみます。「重大な事実が隠蔽されてる」自体、この場でそれを認めているのは元外科医さんただ1人のようですから、「なんででしょうね」と1人で話を進めず、まず我々に「何がどう隠蔽されており、それが何故重大なのか」を具体的に納得させて頂きたいです。
もし麦わらとか牛肉の件を「重大」と誤認されているようなら、所詮数千ベクレルですから、「健康に影響があるとはまず考えられないレベル」と報道されている通りです。このレベルは「散発的に基準値越えたものを適宜対処する」という、今やってることがまさに必要十分な対処であり、余計なコストかけて事前に100%防ぐ意味を感じません。私は同じ報道を見て「ああ安心」と思っています。たまに1万ベクレル摂取しても、防護目標は十二分に達成できます。
マスコミが説明不足なため一般人が勘違いするのは理解できますが、同業者にはそうなっていただきたくないです。一応基礎知識を確認しておきますが、外科医が普段オーダーしてる骨シンチやFDG-PETで静注されてるのが何ベクレルか、調べたことありますよね。

fiskerfisker 2011/07/18 01:12 kamokaneyoshiさん
ご指摘ありがとうございます。プルトニウムの「重い」については違和感を感じながらも、よく耳にする説明なのでつい確認せずに流用してしまいました。専門外でよく知らないことを「専門家」の立場で発言すべきではない、発言するのであればきちんと勉強してからにすべきと武田氏を批判しておきながら、同じ過ちを犯してしまい恥ずかしい限りです。気体主体の放出ではプルトニウムは出にくい、という知識が間違っていなかったにせよ、間違った説明は信用を傷付けると言う意味では同罪だと思います。
皆様にもお詫びいたします。「プルトニウムは重いので飛ばない」という説明は明確な間違いでした。申し訳ありません。

kamokaneyoshikamokaneyoshi 2011/07/18 13:16 Fiskerさん
恐縮されるには及びません。私もそれ程詳しい訳ではありませんので。

プルトニウムの問題につきましては、私のブログのある記事についていただいたコメントに対する返事として書きました:
http://blog.livedoor.jp/kamokaneyoshi/archives/52548176.html?1310962062#comment-form

プルトニウム(主として241)の放出量はセシウム(134+137)の1万分の1程度のようです。

元外科医元外科医 2011/07/18 17:58 nさん。御用学者ではなさそうなので小生の話も聞いていただけそうですが。
隠蔽を具体的に言えとのこと。

政府は3月中SPEEDIの情報は明らかに隠していましたよね。
http://getnews.jp/archives/116265
結構I131で被爆した子供さんが福島県内にはおられたようですね。
http://www.youtube.com/watch?v=Io6daEOFk3A&feature=uploademail
とても誠意があるとは言えませんね。

 また、メルトダウンを我々は確信していたのにその事実さえ認めない。原子炉容器も格納容器も3/11の時点で穴だらけだったのに、水棺などで密封できると誤解させるような報道。これらは大本営発表ではありませんか。発表すると国内がパニックにでもなると思ったのでしょうか。

 稲わらの放射能を責めるのは、非常時であり後出しであるとの批判はごもっともです。確かに小生も宮城福島県産の野菜を気にせず摂取しています。でもEUより一桁甘い暫定基準値を作り、それさえ超えた食品が全国に流通すれば国際的には信用されないし、日本の食肉など禁輸の対象になるでしょう。風評だ何だという前に可能な限り広範囲に調査を行い発表すべきなのではありませんか。うちにもガイガーカウンターはありますが、土壌や食品が測れるベクレルモニターは持っていません。

 なお釈迦に説法でしょうけどシンチなどで私どもが使ってる診断用のRIは、放射能ベクレル値が高くても半減期は非常に短い物が殆どです。F18は100分、Tc99は6時間でしたっけ。それでさえ原則として妊婦さんには使いませんよね。医療人が安全かどうかの議論を原発学者と行う場合にcontroversialなものであれば安全サイドに立つべきだと考えます。一般の方に対するリスクの説明ではレントゲン何枚分、全身CT何回分とか言っており、だからさほど心配はないのだと。そこは小生も同様に話します。しかし、事故による被爆が医療被曝とは全く違うのは、住民、牛肉消費者はリスクに対応する利益を全く受けてないわけですから、限りなくゼロに近づけるべきなことは、途方もないコストがかかろうとも当然のことではありませんか。

 なお、コストは東電負担ですから(笑)

fnorderfnorder 2011/07/18 18:45 「あなたは武田氏の態度を容認できるのですか?」

なんでこの質問にだけは答えないんでしょうか?

fiskerfisker 2011/07/18 20:03 一般論として、事故等による公衆の被ばくは見返りとして何のメリットもないため、医療被ばくや職業被ばくとは明確に区別されるべきで、余計なリスクは可能な限りゼロに近づけるべきであることは言うまでもありません。ICRPの勧告が防護上の基準としては絶対にリスクを過小評価しないという方針で非常に厳しく設定されているのはそのためです。
一方、不幸にして事故が起こってしまった後では差し迫ったリスクが避けられない状況であり、そこではリスクを最小にすることを優先すべきなので、放射線防護に拘るあまり他のリスクを増やすことのないよう、「リスクトレードオフ」を考慮する必要があります。ICRPの勧告が緊急時にはより緩い基準を認め、しかも幅を持たせて当事国政府の判断にゆだねているのはそのためです。
リスクトレードオフを考える際には、放射線の影響をより現実的に評価する必要があり、ICRPの通常時の基準で評価するのは不適切です。責任ある行政や科学者が放射線影響の過大評価を批判するのは、東電を擁護するためでも事故を過小評価するためでもなく、放射線によるものとそれ以外を合わせたリスクを最小化するためなのです。
世の中には放射線以外にも様々なリスクが存在し、特定のリスクにのみ注目して他を見失うと結果的にリスクを増やすことになります。少し立ち止まって考えれば誰にでもわかりそうなものですが、どうしても理解できない人がいるのは残念なことです。

kamokaneyoshikamokaneyoshi 2011/07/18 20:56 元外科医さま
問題を整理しましょう。
政府と東電がどの程度悪者でどの程度情報隠蔽しているかについての判断は人により様々でしょう。
問題は、福島原発事故が起きた後で考えた場合、地域住民はどのように対処するのがその人達の利益になるかです。
「住民、牛肉消費者はリスクに対応する利益を全く受けてないわけですから、限りなくゼロに近づけるべきなことは、途方もないコストがかかろうとも当然のことではありませんか」と仰っておりますが、今回の事故で日本のあらゆる地域に放射能がばらまかれましたので、この論法だと日本人全員が外国に避難すべきことになります。
外国でも北半球は福島の放射能で既に汚染されておりますから、南半球に避難しなければなりません。
でもそんなことをしたら、例え相手国が引き受けてくれたとしても、日本国民の大多数は難民収容所に入れられて餓死するかも知れません。

「途方もないコストがかかろうとも当然」についてですが、東電が払えるのは、東電を破産させて用意できる範囲に限られます。残りは国が国民の税金を使って使用することになりますが、こちらの金額の方が多いでしょう。私は理屈に合う範囲で税金を使用することは容認しますが、それ以上の負担は御免をこうむりたいと考えております。

言いたいことは、放射能からはほどほどに避けるべきと言うことです。武田氏のように闇雲に放射能の恐怖を煽ることは国民の利益にはなりません。「政府と東電は悪だから、彼らの失敗の結果としての放射能に対する恐怖を煽る武田氏は善である」と言うような単純な論理は成り立たないのです。

mushimushi 2011/07/18 21:09 >元外科医さん
・SPEEDI(および海外の予測システム)は、「『もし』ある時期にある量の放射性物質が放出されたらどのように拡散しうるか」というシミュレーションです。現実に稲藁に含まれる放射性物質量や、現実のヨウ素被爆量の予測には、ほとんど役に立ちません。数千Bq程度の超微量の放射性物質を問題にするのならなおさらです。
・稲藁の放射性物質や子供のヨウ素被爆は重要な問題ではありますが、あの段階ではさらに優先すべきことが山積しており、Natureなどでは日本政府の対応や情報公開に大きな問題はなかったとされていることは、先に述べたとおりです。
・ちなみに、SPEEDIの早期公開の是非は、私は未だに分かりません。多くの気象学者も悩んでいるようです(これを「隠蔽」と決め付けるのでしょうか)。
・3/11の段階で原子炉が穴だらけだと一体誰が知っていたというのでしょう。元外科医さんはメルトダウンを確信していたと「今になって」言っていますが、少なくとも私はそんな確信は事故直後には全くなかったです。「我々」とくくられても困ります。
・いかに半減期が短かろうと、相対的に多量の放射性物質が体内に入れば危険度が高まります。お望みならシーベルトで比較してもらってもいいですよ。とりあえず以下のページなどお読みください(北里大も御用学者の集まりと主張されるかもしれませんが)。
http://www.khp.kitasato-u.ac.jp/hoshasen/iryo/index.html

なお、上記コメントに対する返答は求めません。議論の拡散により主題から目を背けさせるのは、常套手段ではありますが好ましくないと思います。
再度繰り返します。fnorderさんも書かれていますが、「元外科医さんは、武田氏の態度を容認できるのですか?」
まあ、答える義務はないですからね。答えられない・答えたくない・答える必要を認めないなどなら、それでも仕方ないですが。

>fiskerさん
おっしゃるとおりだと思います。日本学術会議会長の談話を読んだことがあったのですが、特にICRP勧告の下りなど、ほぼ同様の主旨でした。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d11.pdf
私はマスコミをそこまで敵視しているつもりはないのですが、それでもやはり「こういう談話を噛み砕いて説明してくれたら嬉しいのになあ」と思います。そうすれば、武田氏のような人を信じる人も、多少は減るのではないかと思うのですが。

mushimushi 2011/07/18 21:17 連続で失礼します。
>kamokaneyoshiさん
「問題は、福島原発事故が起きた後で考えた場合、地域住民はどのように対処するのがその人達の利益になるか」
まさに優先すべきはそこなのですよね。東電や政府がどの程度悪か(少なくとも一方的な悪などではないのは間違いないですが)は、優先順位は低いと私は思います。
極微量の放射性物質でも非常に危険だ、政府や東電は情報を隠蔽しているから信用するな、などと主張するのは、地域住民の利益を損なう行為に他ならない行為でしょうね。

元外科医元外科医 2011/07/18 21:20  小生の表現は多少刺激的だったと思いますけれど。妊婦と乳幼児は格別、一般の人を恐慌状態にするような方策を望むわけではありません。小生仙台在住ですし、親戚には福島の農家もいるんです。そもそも「武田氏は善」とは思えません。核爆発とか間違いが多すぎてコメントのしようがありませんし。



 原発事故と放射線、私の結論も最終的には「放射能からはほどほどに避けるべきと言うことです。」に落ち着くのです。ただし福島県民の健康状態の観察ぐらいは国家としてやるべきですし、東電は法的整理をして、負担は会社、従業員、株主、社債保有者、金融機関、電力消費者、福島県、政府で公正に分かち合い、被害者には立法措置で補償すればいいのです。でも無限に負担しろとはいいませんが途方もない金額ですよ。数10兆円でしょ。でも30年住めない(農業できない)エリアが福島県内にできることは避けられないと思っています。

 結局は原発も安全そうな地域の比較的新しいところから1年くらいで再稼働でしょうかねえ。もちろん地震で壊れた3カ所は廃炉にして、太陽光、風力、地熱などを増やす施策に舵をとるべきです。

でーるでーる 2011/07/19 08:13 で、

「元外科医さんは、武田氏の態度を容認できるのですか?」

↑この質問からは逃げて逃げて逃げ続けると。
無様だねえ。

mushimushi 2011/07/19 20:27 「一般の人を恐慌状態にするような方策を望むわけではありません」
「「武田氏は善」とは思えません」
「放射能からはほどほどに避けるべきと言うこと」
の3点を明示していただけたのなら、私としてはとりあえず納得です。政府や東電に、批判されてもしかたないような行動がなかったわけではないですし(武田氏が訂正の過程と情報源を明示しないのは、落ち度どころの話ではないですが)。
なお、政府が福島県民の健康状態を継続的に観察することはずいぶん前から表明されていますよ。
http://www.asahi.com/politics/update/0418/TKY201104180475.html
そうしたら今度は「人体実験する気か」などという反応が返ってきたりしましたが・・・。

>でーるさん
まあ、元外科医さんに答える義務があるわけではないので。
私としては、ある程度の共通認識を持てたと感じたので、とりあえず納得しています。

げげげげ 2011/07/19 20:41 はじめまして。ずっとROMしてました。
メルトダウンを隠してたって言ってる人多いけど、ちょっと違うんです。
100%メルトダウンしてるってことは東電は本当に確信がなかったんです。
燃料溶融についてはかなり速い段階で認めてました。メルトダウンって言葉を使わなかっただけで。1号機については70%損傷と言ってたわけです。
なぜ70%かと言えば水位計がそこら辺をさしていたからです。
で、作業員が格納容器の中に入って壊れてた水位計を直したところ、それまで指していた水位より実際ははるかに低いことがわかり100%溶融、メルトダウンがわかったんです。作業員が水位計直すまではわからなかったんです。まあ予想してた人はいたでしょうが、確信持ってる人はいませんでした。
だから格納容器冠水計画なんかも立てて実行しようとしてました。

メルトダウン=100%燃料損傷落下と定義するなら早い段階で絶対そうだと
指摘してた人を私は知りません。

元外科医元外科医 2011/07/19 22:07 どうしても武田氏の評価を書かせたいようですなぁ(^^;

小生は彼の意見はほぼ支持します。宮城県民で医師ですから(^^)
ただブログ主の指摘されてる情報源や「核爆発」などちょっとトンデモな難点があるので、当該ブログはすべて真実と信じたりはしてないし他人への紹介はいたしません。情報源は持ってるけど隠したいのかもしれませんし。結構どの業界でも過敏になってるので。

 繰り返しますが政府の隠蔽のおかげで、福島の子供たちがヨード剤も飲まされないで3月中旬に相当量の被爆をした事実は被災県民としても医師としても看過できません。




 大阪や名古屋でガーガー言ってる方々は福島県庁でしゃべってほしいですわ(笑)

kamokaneyoshikamokaneyoshi 2011/07/19 23:59 元外科医さま

私も宮城県在住で福島県(川俣町)に親戚がおりますが、武田氏は強く非難すべきと考えております。
NATROM氏が批判しているのは、武田氏がソースを明示せず意見を発信し、明記せずにブログの記述を修正していることです。
ですから、この批判が中っているかどうかについての元外科医さんの見解を示すべきです。

私も、福島第1原発の北西方向の飯舘村までの高濃度汚染地域の子供達に対して、最初の1週間の間、国はヨウ素剤を飲ますべきだったと考えております。
このことは放射線医学についての初歩的知識を持っている人は誰でも思いつくことです。
武田氏がそのことを早々と主張したことは評価できますが、そのことを持って武田氏の誤った主張を免罪することはできません。

KK 2011/07/20 00:46  はじめまして。原発事故に関するページを探していたところ、武田先生とNATROM先生のページを読ませていただきました。

 最初に申し上げておきますと、基準値等の数値の計算については良く読んでもお二人のどちらが正しいのか分かりかねました。ですので、諸外国や他組織の基準値等との相対比較で高いか低いか感じています。

 私は原発事故発生当初は気軽に構えていましたが、水道水の基準値が跳ね上がった時に、まず政府に不信感を覚えました。上がり幅が大きかったこと、さらに諸外国の基準値よりもかなり大きかったこと、で非常に不安になりました(暫定とは言え)。
 次に、テレビで専門家の先生方が「ホットスポットというものはない」と仰ってたのに、後に「ホットスポットがあることが発見された」と発表があった(政府からだったと思います)時に、致命的に政府、マスコミに不信感を抱きました。政府発表前に週刊誌等でも「チェルノブイリでは風向きによってホットスポットが発生している」との記事が掲載されているのを私自身いくつか読みましたし、この時点で政府に対する決定的な不信感を抱きました。

 「世界中のお医者様や専門家の先生方を騙すことは不可能」と書かれている方がいらっしゃいましたが、私もそれはそう思います。しかし、ウソだとバレてるのを承知の上で、ウソを突き通すということはあるのではないでしょうか。組織に属する人間なら、多かれ少なかれあるものと思っています。

 リスクに関しては、線量の高い地域にお住まいの方は、「被爆するリスク」と「退避するリスク」との兼ね合いであることは理解できます。ただ、前者は生命と健康、後者は経済的なものが大きいと思います。であるならば、今よりももう少し前者に比重を置いてほしいと願っています。

kittenkitten 2011/07/20 01:46 >元外科医さま

 私も、特に意見の相違はないですね。結構、武田氏は好きですよ。w
「ほんまかいな?」と突っ込みながらテレビで見る分には、面白いおじさんです。
また、そうでなくても(たまには)鋭い意見もあるようですし。
 信頼できるかどうかは別ですが、全て信頼する必要もないですし、
全て却下する必要もないですね。

>Kさんへ

 ちょっとわかりにくいところがありましたので、確認させてください。

>テレビで専門家の先生方が「ホットスポットというものはない」と仰ってたのに、
>後に「ホットスポットがあることが発見された」と発表があった
>(政府からだったと思います)時に、致命的に政府、マスコミに不信感を抱きました。

 政府がホットスポットの存在を否定したことがあったのでしょうか?
Kさんの文章を詠む限りでは、(いい加減な)専門家の言動のせいで、
政府が決定的に信用を失ったように読めてしまいますが。

addicks111addicks111 2011/07/20 02:08 そもそもではありますが3月16日時点で政府はヨード剤の配布を決定しています
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110321-OYT1T00020.htm
判断のスピードや間違いを批判するのはいいと思いますが、隠蔽と非難するのは筋が悪いと思うのですが

越後屋越後屋 2011/07/20 02:22 ごめんなさい。長くROMって参りましたが、kamokaneyoshiさん、mushiさん、nさんは結局何をお求めなのでしょうか。自分の論旨に与せぬ者は許さんということでしたら、どこか別の場所で展開して頂けるとありがたいのですが。

bamboobamboo 2011/07/20 05:39 私には越後屋さんのようにはどうしても感じられないのですが、kamokaneyoshiさん、mushiさん、nさんの、どこら辺がその様に感じられるのでしょうか。
皆さん、自分が何故その様に思うのか、きちんと説明しているように思えるのですが。

NATROMNATROM 2011/07/20 08:34 Kさんへ

放射線被ばく防護は、「経済的および社会的な要因を考慮に入れながら、合理的に達成できるかぎり低く」という考え方でいきますから、緊急時に短期間のみ基準値を上げたとしても、私はとくに政府に不信感は持ちませんでした。むしろ、表土除去などの対策をもう少し早くできなかったのかという点の方が気になります。

「ホットスポットというものはない」という主張は、さすがにどうかと思います。そのようなことを言う専門家ももしかしたらいたかもしれません。テレビに出るような専門家ですからね。武田邦彦氏もテレビに専門家として出ていました。そのようないい加減なことを主張した専門家は誰だったのか、覚えておられますか。

nn 2011/07/20 09:20 >元外科医さん
武田氏を支持する理由が「宮城県民ですから」ですか。「福島県庁で喋れ」ですか。科学知識や科学者の倫理が在住都道府県で変わるんですか?
まだ指摘されていないので半減期についてだけ付け加えておきます。Sv換算で等しいなら、一般的に短い方が危険と予想されています。DNA損傷のメカニズムからして、同じ量なら短期にまとめて浴びる方が危なかろうという自然な理屈です(今回問題となる範囲ではリスクが小さすぎ、疫学的に信頼できるデータはありませんが)。半減期が短いことが核医学検査を擁護する理由にはなりません。

>Kさん
一般論として「諸外国や他組織の基準値等との相対比較」で危険かどうか判断するのは、あまり良くないです。それらは『防護量』と呼ばれる政治的に決まる値です。現実に懸念すべき領域(リスクが検出できる領域)より遥かに低いところで、かなり余裕を持って人為的に引いた約束事に過ぎませんから、現実に合わせて変わったり、国家間で数倍くらい違うのは当然です。07/15 21:39の私のコメントや07/18 20:03のfiskerさんのコメントをご覧下さい。

>越後屋さん
長くなってるのは申し訳ないです。「リスクを誇張してよいといった態度は、正しくない」という本題のつもりが、その過程で前提となる情報隠蔽工作の有無の話を確認する流れに。でも今のところ、そこまで不毛で堂々巡りな状況ですかね。ところで名指ししたのが一方の立場の側の者のみなのは気のせいでしょうか。自分の論旨に与せぬ者は許さん的な意図はないのですよね?

fiskerfisker 2011/07/20 09:23 子供への安定ヨウ素剤ですが、当時の判断の是非はひとまず置いておくとして、今現在の知見としては「投与すべきだった」と考えられるのでしょうか。私自身は専門的な知見を持っておりませんので、ご存じの方がおられましたら教えて下さい。
飯舘村など、当初避難指定を受けていなかったのに高線量という地域では、事故により放出された放射性物質のプルームが上空を通過する際の降雪によって多くの降下物があったと考えられます。この場合、ヨウ素131の摂取経路はほぼ経口摂取に限られるように思います。全くの想像ですが、1週間程度以内に口にする食料、水分のうち、放射性降下物に曝露された可能性のあるものがそれほど多いとは思いません。時間が経てば食品や飲料水への混入は増えるでしょうが、I131に関しては半減期が短いため影響はむしろ時間と共に減衰します。実際に子供たちがどれほど被ばくしたかを正確に知る術はありませんが、幼児については調査対象の半数以上が200mGy〜10Gy程度(甲状腺等価線量)被ばくしているチェルノブイリに比べるとごく限定的でしょう。
晩発性の甲状腺癌発生率は1Gyあたり2.3〜4.4×10^-4と推定されるそうです。一方、安定ヨウ素剤の副作用については嘔吐や発熱、発疹などが数%あるようですが、1千万人の子供に予防投与したポーランドでは重大な副作用は報告されていません。
福島第一原発の事故では、安定ヨウ素剤の備蓄も配布する体制もあり、投与しようと思えばできた状態だと考えられます。この場合、医学あるいは公衆衛生の観点では被ばくのリスクがどの程度と予想されるときに「投与すべき」となるのでしょうか。

ちなみに、私が5月に応援派遣で福島に赴いた際には、40歳以下の全員に副作用の説明と一緒にヨウ素剤が配布されました。服用は自由でしたが、私を含めほとんどの人は服用しなかったようです。

げげげげ 2011/07/20 11:00 チェルノブイリにおける子供のヨウ素の内部被爆はかなりの部分がミルク(牛乳)からだったと言われてますね。飯館とはだいぶ状況が違います。

kamokaneyoshikamokaneyoshi 2011/07/20 12:42 武田邦彦氏がまたデマを発信しています:
http://takedanet.com/2011/07/post_a5f3.html
武田氏の提唱する放射能対策を実践しない国民は年間被曝量が50ミリシーベルト以上になると脅かしています。

計算の根拠は漠然としていますが、すべての食品が、政府が公表している食品の暫定基準値の上限まで放射能に汚染されているとして計算しているように思われます。また、「空間の放射性物質の濃度に呼吸量をかけたもの」を用いて、放射性物質吸入による内部被曝を計算しているようですが、空間の放射性物質の濃度の値とその算出根拠は示しておりません。福島原発が現状のまま落ち着くとすれば、放射性物質吸入による内部被曝は無視できるはずです。

武田氏は無責任なデマを飛ばしておいて、「50ミリシーベルトに行かないのか、具体的な根拠を示して、計算結果を出してください」として計算の責任を「政府、自治体、学者の皆さん」に転嫁しています。

「武田氏は間違いもあるが基本的には正しいことを言う」として容認できるレベルではなく、デマゴーグとして強く非難されるべきです。

moorhenmoorhen 2011/07/20 15:56 私は、武田氏の最も悪質な部分は、読者に対して始終政府やマスコミ、専門家に対する敵意と不信感を煽り、自分以外からの情報を遮断しようとすることだと思います。
そんなやりかたは、カルトの常套手段ですよ。

ウォッチ以外の目的で武田氏のデマだらけの言説を読むに値すると思う人は、すでにマインドコントロールされかかっているのを自覚されたほうがよいかと思います。

fiskerfisker 2011/07/20 16:47 全くもって無粋ながらツッコミをば。

>1) 福島、関東の平均空間線量、
>2) 政府が公表している食品の暫定基準値、
>3) 政府が公表している食品の摂取量、
>4) 空間の放射性物質の濃度に呼吸量をかけたもの
>を計算しますと、おおよそ1年間50ミリシーベルトを超えます。

食品の摂取による公衆被ばく線量を求めるのであれば、基準値ではなく「平均値」に標準的な摂取量を掛けなければいけません。平均値=基準値となるのは、サンプル調査をすれば約半数が基準値を超えるという状態です。この程度は統計を習っていれば高校生でも分かりそうなものです。
尚、空間線量については個人の被ばく量推定に使うには誤差が大きすぎます。来月頃には福島県内の子供に配布したガラスバッジ線量計の最初の集計結果が出るでしょうから、そちらを使えば遙かに高精度で予測できます。文科省が行った調査で福島県内の学校等の教職員が簡易型積算線量計を携帯し、子供の行動を模擬して被ばく量を測定した結果では、6/20〜7/3の55校園平均で0.1μSv/hでした。学校滞在時間だけの測定ですが、ガラスバッジの結果が出るまでは最も参考になる測定結果でしょう。
最後に「空間の放射性物質の濃度」ですが、発電所敷地内を除き、警戒区域を含む全ての測定地点で5月以降は検出限界未満です。そもそも空間濃度に呼吸量(ってどう算定する?)を掛けても吸入摂取量は計算できませんが、いずれにせよ結果は「ほぼゼロ」でしょう。

いくら放射線防護は専門外といっても、仮にも工学系の大学教授がまさか本気でこんな前提で被ばく量を計算できるなんて考えてないですよね。

でーるでーる 2011/07/20 19:00 Q「武田氏の態度を容認できるのですか?」
A「彼の意見はほぼ支持します」

文盲なの?
それとも「態度」と「意見」は全く別のものだということすら理解できないほど頭が悪いの?

越後屋越後屋 2011/07/20 21:36 nさん>自分の論旨に与せぬ者は許さん的な意図はないのですよね?
 はい。とくにそういった意図は抱いておりません。

VertigoVertigo 2011/07/20 21:37 >でーるさん
もうちょっと穏当な言い方は出来ませんか?
あやふやな返答は問題ですが、それではただの中傷になってしまいますし
コメント欄の品位を貶めます。

MonzenKozoMonzenKozo 2011/07/20 23:19 >nさん 2011/07/20 09:20
>まだ指摘されていないので半減期についてだけ付け加えておきます。Sv換算で等しいなら、一般的に短い方が危険と予想されています。

瑣末な点で申し訳ないですが、質問させてください。
・ベクレル量が同じで且つ同じ放射線種類であれば、半減期が短い方が影響が小さい
・同様にSv毎時が同じであれば、半減期が短い方が影響が小さい
・nさんがおっしゃっている「Sv換算で等しい」の意味するところは、ある放射性物質が崩壊しきるまでに出す放射線の線量当量の総計(時間積分値)が等しい、という意味

という理解で正しいでしょうか?
その場合、放射性物質量の単位としてはベクレルが主に用いられているように見受けられるのですが、線量当量の総計としてのSv換算も一般的に用いられているのでしょうか?

私は放射線物理の素人なのですが、素人なりに、ベクレルって経時変化する量なのに、それが放射性物質の量を示す単位として主に用いられている事に違和感を感じていたので、本題と関係ないと思いつつも質問させていただきました。

MonzenKozoMonzenKozo 2011/07/20 23:44 >kamokaneyoshiさん 2011/07/20 12:42
>http://takedanet.com/2011/07/post_a5f3.html
>武田氏の提唱する放射能対策を実践しない国民は年間被曝量が50ミリシーベルト以上になると脅かしています。

それはちょっと言い過ぎでは無いでしょうか?
私は、政府が公表している食品の暫定基準値では、年間被爆量の最悪値が50ミリシーベルトに達する可能性があるとの主張に見えました。可能性としては全ての食品が基準値ギリギリになる可能性も0では無いのは確かだと思います。
そこには、「武田氏の提唱する放射能対策」の実践の有無はあまり関係ないような主張にも見えます。

ただ、50ミリシーベルトを超えるとした計算の根拠を明示していないのが問題というか卑怯ですよね。
引用元を明示しないで事で批判を避けるという今回のエントリの内容に通じるものを感じます。
その計算方法が大きな間違いを犯していたり、全くのデタラメでも、外野からは50ミリシーベルトという数値について批判を行うことは比較的難しくなります。
武田氏の提唱する放射能対策を実践した場合の線量計算と同じ計算条件かどうか(フェアな比較かどうか)も不明です。

そういう意味では
>武田氏は無責任なデマを飛ばしておいて、「50ミリシーベルトに行かないのか、具体的な根拠を示して、計算結果を出してください」として計算の責任を「政府、自治体、学者の皆さん」に転嫁しています。
>「武田氏は間違いもあるが基本的には正しいことを言う」として容認できるレベルではなく、デマゴーグとして強く非難されるべきです。

とのご意見には100%賛同します。

nn 2011/07/21 03:42 >MonzenKozoさん
1番目、「速度が等しいなら加速度が低い方が運動エネルギーは低いか」と質問されると困ると思いますが、それと同じなので答え辛いです。2番目、「Sv"毎時"」が単位なら、影響は基本的に等しいと考える、です。3番目、半減期の長い核種が太陽系の寿命を越えて崩壊しきるまで時間積分しても、ヒトの健康リスク評価の上で意味がないので、そういう計算はしません。Bq→Svの換算は、IRCPが換算表を出しています。成人なら50年の時間積分です。
http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html
さて仮にこの50年積分した表上で数字が同じでも、数年かけて3mSvになる被曝と、数日や数時間で3mSvになる被曝なら、後者のリスクが流石に高かろうと「予想」され、私が述べたのはそういうことです。ただしその軽減係数の具体的な値を誰も知りません。もし係数が0.01なら500mSv/年の慢性被曝すらどうってことないことになり、かつ実は現実にもそうかもしれませんが、ヒトで過去にそれが求まるようなデータがなく、今後も多分永久に分かりません。防護政策上はこんな係数が不明でもめいいっぱい安全側基準で決めておけば足りる(政府の暫定規制値もしかり)のですが、真摯に健康リスクを見積もる場合、この影響をガン無視するわけにはいきません。
最後に、医学分野で被曝評価するときはSvの方が馴染みがあります。CTやX線単純写真ではベクレルの定義自体できませんし。

shinzorshinzor 2011/07/21 06:29 MonzenKozo さん、

>ベクレルって経時変化する量なのに、それが放射性物質の量を示す単位として主に用いられている事に違和感を感じていたので

そういう点では、昔ながらの「放射能の量」と言った方がピッタリするような気もします。

fiskerfisker 2011/07/21 12:56 私は、フォールアウトの量(Bq/cm2とか)を1日当たりとか1ヶ月当たりみたいに時間成分を入れて表すのに違和感がありました。Bq自体に時間成分が入ってるのに。だいぶ考えて納得しましたけど。
今でも、1日の降下量を1ヶ月の降下量と比べるような議論は無意味だと思っています。

kamokaneyoshikamokaneyoshi 2011/07/22 12:29 今回の記事は「武田邦彦氏の誠実さ」ですので、これに関する補足をしておきます。

プルトニウムについては「かつて人類が遭遇した物質のうちでも最高の毒性を持つ」として、放射能の恐怖を煽る反原発運動家によってしばしば言及されます。ところが、武田邦彦氏は、プルトニウムは他の放射性核種と比較して突出して危険な物質ではないとして、この点では反原発運動に迎合はしておりません。この問題についての氏の解説は正確であり、誠実と言えます:
  http://takedanet.com/2011/03/32_f654.html

ところが、現代ビジネスの7月8日号の記事
  http://gendai.ismedia.jp/articles/-/11152?page=3
によりますと、武田氏は、
「地下から流れ出るのは、プルトニウムなどの水の下部に沈殿しやすい比較的重い放射性物質です。核燃料が地下に浸透していれば、こうした超猛毒の物質が海や川、池、湖、井戸など、地下水脈が行き着くあらゆる場所にたれ流されます。ただし、地下は放射線量が高過ぎて人間は近づけないため、誰も現状を正確には把握できていないでしょう」
とコメントしているようです。つまり、超猛毒の物質の代表としてプルトニウムを挙げている訳です。

このように、武田氏は二面性を持っており、「純粋なトンデモ」とは言えません。

ついでに、先の武田氏のコメントの他の問題について批判しておきます。まず、このコメント欄で以前に問題にしましたが、「比較的重い放射性物質です」との表現は不正確であり、この部分は「物質です」だけで十分です。次に、「海や川、池、湖、井戸など」の部分は、一般論としては誤りでありませんが、福島第1原発に関連して言えば、問題になるのは海だけです。福島第1原発は海岸にあり、その海抜は10m程度でしょう。従って、汚染された地下水が問題になるのは、この原発からせいぜい数百メートル以内でしょう。原発から少なくとも1km以上離れた地域に住民が戻ってきたとしても、その人達が地下水の放射能汚染を心配する必要は全くありません。武田氏のコメントは、読者に放射能の恐怖を煽る以上の意味は持っていません。

めるめる 2011/07/22 15:32 この牛乳の話は本当に悪質ですね。私もネットでニュースを見て憤りを感じました。
これはもっとテレビなども取り上げて、武田氏の責任を追求すべきです。

牛乳からは放射性物質は検出されませんでした。
しかし、武田氏の言うことを信じている人も少なからずいます。彼は福島、千葉、茨城の農家に死ねと言っているのでしょうか?

masanori-asamimasanori-asami 2011/07/23 10:51 お久しぶりです。浅見です。

武田邦彦氏の怪しさはNATROM氏の以前の別記事でわかりました。
しかし、怪しい人間だから言ってる事の全てが誤りだとは限りません。
武田氏は原子力安全委員会の専門委員をしていただけに原子力安全委員会の内情に詳しく専門的知識も有り、最近は有益な事も結構述べているようです。

情報通のNATROM氏は、武田邦彦氏の牛乳混合の指摘が真実である可能性が極めて高いであろうという情報を得てるのではありませんか?
もし仮に、そういう情報を入手していたなら、医師と自称するなら、そういう情報を公開し、武田氏は怪しい人間で牛乳混入疑惑の指摘の公開手法の変遷も怪しいが、その指摘する牛乳混入疑惑は真実の可能性が高いだろうとコメントすべきでしょう。

話は変わりますが、放射性医薬品の被曝による長期的副作用が調査されていないという事実を掴みました。少なくとも、放射性診断薬は被曝による長期的副作用が調査されてません。18.5MBqの放射性ヨウ素131を含む診断薬について長期的な追跡調査がされてないのです。

私のホームページと阿修羅掲示板でも取り上げましたが、ぜひ、ここでも取り上げて問題にしてください。

また、医薬品使用全般で一般的に患者への説明と同意確認が要求されてはいますが、文書での確認までは放射性診断薬では要求されてません。しかし、予防接種では事前に、文書で同意の確認する事が法的に義務付けられています。私は放射性医薬品でも文書で同意を法的に定めるべきだと思いますがいかがでしょうか?

*****
[1850万ベクレルの放射性ヨウ素131診断薬の被曝副作用の追跡調査しない厚生労働省]
http://masanori-asami-hp.web.infoseek.co.jp/Fukushima1NPP/no_investigation_radiationexposure_adverseeffect.htm

[1850万ベクレルの放射性ヨウ素131診断薬の被曝副作用の追跡調査しない厚生省](阿修羅掲示板)
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/630.html

NATROMNATROM 2011/07/23 12:29 masanori-asamiさんは、議論を行う上できわめて問題がある方であると私は認識しています。以下のエントリーの追記を参照。

新型インフルエンザワクチンを打ったよ
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20091030#p1

他には、たとえば、以下のリンク先のコメント欄を参照。

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090925#c1259636935

「次に浅見さんが論点ずらしをしたら、コメント禁止です」と私は書きました。このコメントは撤回していません。masanori-asamiさんは、武田氏関連の議論をする前に、まず上記リンク先の質問に答えてください。それが嫌なら、新たに別IDをとって別人としてふるまって、新たに「議論に値する人間である」という信用を築いてください。指示に従えない場合は、masanori-asamiさんはコメント禁止です。

一毛一毛 2011/07/23 18:15 何やら武田センセイが困っているようですね>http://takedanet.com/2011/07/post_fbd4.html
>自民党の議員への個人献金の実に72%が電力会社役員かOBから提供され、一議員への献金額は平均して実に4700万円というニュースが流れました。
>72%?!
 (中略)
>自民党の議員を約300名としよう。選挙の状態で上下するけれど、そのぐらいとしてカラクリを計算してみたいと思う。
>人数300名×献金4700万円=141億円
 (以下略)

元の報道はこちらのようです。
>自民個人献金、72%が電力業界
>http://jp.reuters.com/article/kyodoPoliticsNews/idJP2011072201000981

自民党の資金管理団体の「財団法人国民政治協会」のHP>http://www.kokuseikyo.or.jp/index.html
を見ると、

平成21年の寄付金総額\2,831,911,709、
この内個人分\155,915,025(この内の72%が電力関係からの献金と報道)
>http://www.kokuseikyo.or.jp/syuushi/h21.html

数字の大きさに困りすぎてアタマがヅツウでイタイ

NATROMNATROM 2011/07/23 19:04 masanori-asamiさん(浅見さん)は、「次に浅見さんが論点ずらしをしたら、コメント禁止です」と書いたにも関わらず、以下の質問に答えず、論点ずらしを行ったので、今後、このブログでのコメントを禁止します。


2. どうやって浅見さんは「気道上皮細胞は気道上皮に存在する細胞の総称」だと知ったのか?

3. ネット上の浅見さんの評判はなぜ形成されたか?a.浅見さんは超天才だからか?b.浅見さんはトンデモさんだからか?それともそれ以外の可能性がある?

4. ワクチンメーカーやチメロサール自閉症関連否定派の学者は、わざわざ大規模な追試の実験なんかせずに、「怪しげな実験」「非科学的で不完全な対照実験」だと指摘すればいいのに

5. NATROM 2009/11/29 16:03や、lilisさん2009/11/29 16:17で指摘してある、「対照群と処置群の動物数が、大幅に異なっていることに問題があるか」という論点へには返事は無いのですか?

moorhenmoorhen 2011/07/23 19:57 一毛さん

2桁も違うなんて、無茶苦茶ですよね。
おそらく、真に受けちゃった人々から自民党に抗議が殺到し、慌てた自民党から厳重な抗議が寄せられることでしょう。
そのときセンセイがどうするかですよ。無かったことにするには相手が大きすぎるような。

一毛一毛 2011/07/23 21:20 moorhenさん
ホントに、元記事にも無い「一議員当たり4700万」という数字がどこから出て来たんでしょうか…
それにしても、見事にソースが一つも書いていないですねぇ。

まあ、元記事自体もミスリードっぽいのがアレですが…

NATROMNATROM 2011/07/23 21:20 「自民党の議員への個人献金の実に72%が電力会社役員かOBから提供され、一議員への献金額は平均して実に4700万円というニュースが流れました」と武田邦彦氏は書いていますが、私が調べた限りでは、「一議員への献金額は平均して実に4700万円」というニュースは発見できませんでした。「4700万円」の数字の出所が知りたいです。「人数300名」ではなく、数名で山分けしたんでしょうかねえ?一毛さんの指摘の額から計算したんですけど、整数では割り切れません(平成21年の寄付金総額\155,915,025、「個人献金額の72・5%が東京電力など電力9社の当時の役員・OBらによる」ことから\155,915,025*0.725=\113,038,393。\113,038,393/47000000=2.405)。それとも単年度ではなく累積額とか?いずれにせよ、武田氏はソースを示さないから、検証が困難なのです。

東電+献金+4700万円で検索してみたら、さっそく、ソースを確かめもせずに鵜呑みにしている人たちが・・・

NATROMNATROM 2011/07/23 21:37 ブクマコメで入れ違いなってしまいましたが、id:stratos1976さんが4700万円のソースを見つけてくださいました。ネットの集合知万歳。

「その結果、国会議員を除く個人献金計6485万円のうち電力業界全体で4702万円に上り、電力9社の役員153人のうち、141人が献金者に名前を連ねていた」
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201107230059.html

つまり、「一議員への献金額の平均」ではなく、「電力業界全体からの個人献金合計額」。ふたをあければなあんだって感じです。

一毛一毛 2011/07/23 22:09 NATROMさん
早速判明ですね(笑
id:stratos1976さん有り難うございますm(__)m これぞ、科学の勝利だ(謎
これで安心して眠れるzzz…

masanori-asamimasanori-asami 2011/07/23 22:48 一番目の質問に答えたのですけど、不都合な回答は削除の暴挙に出ましたね。
先ほどの回答のバックアップを取るのを忘れてましたが、もう一度書いておきます。
*****
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090925#c1259636935
>『処置群は交通事故の運転者の死傷者での「シートベルト着用者」の集団で、
>「対照群」は交通事故の運転者の死傷者での「シートベルト非着用者」の 集団とすべきでした。』
>
>というような主張が誤りであることは、浅見さんは同意できますか?
>疫学を知っていればとうてい陥らないような誤りですよね。


それは私が以前、私が「2ちゃんねる」掲示板に書いたものですが、今は同意しません。
当時は疫学の用語を詳しく知らなかったので間違えたのです。
未だにしつこく何度もネチネチと何度も揚げ足とるのですか?
当時は疫学の事を知らずに用語を誤って書きましたが、
自称医師のNATROM氏こそ下記のエントリー本文で用語を間違えています。

[2009-09-25 シートベルトは死亡を防がない? ニセ科学を見抜く練習問題シリーズ]
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090925#c1259771891


その事は、NATROM氏側の論客のlilisさんも(2009/12/03 11:13)投稿で認めています。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090925#c1259806391
*****
>2. どうやって浅見さんは「気道上皮細胞は気道上皮に存在する細胞の総称」だと知ったのか?


1年半以上も前の事ですが下記のサイトだったと思います。
(上皮細胞とは - 生物学用語 Weblio辞書)参照
ttp://www.weblio.jp/content/上皮細胞
*****
>3. ネット上の浅見さんの評判はなぜ形成されたか?
>a.浅見さんは超天才だからか?
>b.浅見さんはトンデモさんだからか?
>それともそれ以外の可能性がある?

**
おそらく、相手の人や企業や組織を徹底的に叩くから嫌われてるのでしょう。
中には訴訟をほのめかして脅迫めいた事を言う人もいましたが、まだ訴えられてません。

**
[原子力発電を支持する電力中央研究所論文のウソ](私のHP記事)
http://masanori-asami-hp.web.infoseek.co.jp/JP/gadenn_innsui/lie_CRIEPI.html

[発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針(昭和56 年原子力安全委員会決定)の欠陥]
(日本地球惑星科学連合HP)
http://www2.jpgu.org/meeting/2006/pdf/S107/S107-P029.pdf

[林愛明 静岡大学教授撮影の四川大地震地震断層写真解説の誤りと疑問点]
http://masanori-asami-hp.web.infoseek.co.jp/JP/geoscience/false_JournalOfGeography.htm

[2009-11-21 NATROM氏の詭弁を見抜く練習問題シリーズ](私の臨時ブログ)
http://d.hatena.ne.jp/masanori-asami/20091121

**
最近の掲示板の論争では下記参照。

[PASPRO 火山と災害 掲示板]242番投稿以降
http://paspro.com/bousai/volcano/bbs/
>253. 2011年07月10日(日) 18時03分08秒 投稿:Hal.T
>浅見さんはあっちこっちで嫌われていますが、見解自体はおもしろい。


阿修羅掲示板の下記スレッド142番投稿以降
[京大原子炉・小出裕章「再臨界の可能性」全文聞き起こし(たねまきジャーナル・MBS毎日放送ラジオ)]
http://www.asyura2.com/11/genpatu8/msg/632.html

*****
>4. ワクチンメーカーやチメロサール自閉症関連否定派の学者は、わざわざ大規模な追試の実験なんかせずに、
>「怪しげな実験」「非科学的で不完全な対照実験」だと指摘すればいいのに


アメリカで訴訟になってるのは御存知ですよね。
アメリカでは製造物責任に関して大企業のメーカーに厳しく、大企業のメーカーには完全な
証明責任があり、逆に被害を受けたと主張する民間人は大企業のメーカーの立証が不完全だと
簡単に指摘するだけで良いからです。
まあ、被害を受けたと主張する者を支援する研究者には予算的制約があるので、少数の実験動物しか使わない不完全な実験でも一応は認めるというハンディをつけて評価する発想がアメリカ

にはあるのでしょう。

*****
>5. NATROM 2009/11/29 16:03や、lilisさん2009/11/29 16:17で指摘してある、
>「対照群と処置群の動物数が、大幅に異なっていることに問題があるか」という論点へには
>返事は無いのですか?


問題があるでしょう。
NATROM氏側の論客のlilisさんも(2009/11/19 08:21)で、
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090925#c1258586490
>なお、全体の動物数が同じ場合、対照群と処置群の動物数が等しい場合、もっとも検出力は高くなりますけどね。


としてますよ。等しくするのが望ましいのです。

masanori-asamimasanori-asami 2011/07/23 22:49 私が(2011/07/23 10:51)投稿で述べた事を解説します。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20110712#c1311385915
>情報通のNATROM氏は、武田邦彦氏の牛乳混合の指摘が真実である可能性が極めて高いであろう
>という情報を得てるのではありませんか?


武田邦彦氏の牛乳混合疑惑の指摘に原乳の生産者団体である中央酪農会議は以下のように
反論しています。
(J-CASTニュース参照)
http://www.j-cast.com/2011/07/12101231.html?p=all
> 中央酪農会議によると、原乳は「鮮度が命」なので、生産地に近い工場に運ばれて加工されるのが基本だが、
>例えば首都圏のように消費が多い地域では、近郊の生産量だけでは賄いきれない。
>そのため、一大供給地の北海道からいったん関東の拠点に送り、そこから近郊各地へと出荷することはあるようだ。
>同様に消費量が多い大阪でも同じ措置が取られるが、その場合の主な供給地は九州だという。
>東日本から西日本へ原乳を供給するケースも皆無ではないが、「震災にともなって、
>大量の原乳が西日本に運ばれたという報告は、これまで入っておりません」と同会議の担当者は首をかしげる。


そうですよね、常識では東北から西日本に牛乳なんて運びませんよね。でも、実は運んでたんです。
(産経新聞HP記事参照)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110528/dst11052812580018-n1.htm
> 28日午前2時35分ごろ、大津市野郷原2の名神高速道路下り線で、山形県長井市の男性運転手(32)の
>タンクローリーがガードレールに衝突し、横転。タンクに入っていた牛乳や、燃料の軽油が一部流出した。
>・・・・・(中略)・・・・・
>タンクローリーは山形県から京都府に牛乳を運ぶ途中だった。


たまたま、事故があったので東北から西日本に牛乳を運ぶ不自然な行為が発覚したのですよ。
「氷山の一角」という言葉を御存知ですよね、NATROMさん。