ニュースランキング

'11/7/23

地デジ化で視覚障害者困った


 24日の地上デジタル放送への完全移行が迫る中、視覚障害者の間にはなお、アナログ放送の終了を不安視する声がある。これまではFMラジオで楽しめたアナログ放送を聞くことができなくなるからだ。使っていた視覚障害者にとっては、情報収集の手段が一つ減ることになる。

 広島市視覚障害者福祉協会の川本正行会長(67)=広島市東区=は、移動中に小型ラジオでテレビのニュースを聞いてきた。「テレビはニュース時間が長く、情報量も多い。どこでも聞けて便利だったのに」と残念がる。

 一方、地デジ化によってデータ放送が充実し、番組内容の読み上げ機能が付いたテレビの開発などにつながっていると評価する。

 厚生労働省が2006年に実施した身体障害児・者実態調査によると、視覚障害者の情報入手方法(複数回答)は、テレビが約66%で最多。ラジオも約49%と高く、テレビとラジオが情報収集の主な手段となっている。

【写真説明】小型ラジオから流れるテレビのニュースに聞き入る川本会長




MenuTopBackNextLast