日馬富士、白鵬破り１２場所ぶり２度目優勝…名古屋場所１４日目

白鵬を寄りきりで破った日馬富士は１４勝で優勝を決めた

　◆大相撲名古屋場所１４日目（２３日・愛知県体育館）　大関・日馬富士が横綱・白鵬を寄り切って初日から１４連勝とし、千秋楽を待たずに２００９年夏場所以来、１２場所ぶり２度目の優勝を果たした。２敗目を喫した白鵬は、朝青龍を超える史上初の８場所連続優勝はならなかった。日馬富士は千秋楽の関脇稀勢の里戦に初の全勝優勝を懸ける。

　大関の優勝は日馬富士の初優勝以来。外国出身力士の優勝は、０６年春場所から３２場所連続となった。

　大関昇進を目指していた関脇・琴奨菊は若の里のすくい投げに屈して４敗目を喫し、今場所後の大関昇進は消えた。大関対決は琴欧洲が把瑠都をすくい投げで下して９勝目。把瑠都は１０勝４敗。関脇・稀勢の里、鶴竜がそろって９勝目を挙げた。

　十両は舛ノ山が１１勝目を挙げて単独トップに立った。

　日馬富士「最高に気持ちが良い。全身全霊の気持ちだった。大関になってから本当にけがが多く、悔しい思いをした。（綱とりへ向け）与えられたチャンスをつかめるよう、一生懸命に努力していきたい」

　放駒理事長（元大関・魁傑）「今場所の日馬富士には勢いがあった。今日も一番いい格好だろうね。立派だった。（白鵬の連覇が途切れ）結果だからしょうがない。誰が優勝するか分からないという方が面白いかな」

　貴乃花審判部長（元横綱）「（日馬富士は）体が小さいけど、よく食いついて横に回って取っていた。全勝でしょう？　明日（千秋楽）の一番が楽しみですね」

　◆幕内優勝

　◆日馬富士　公平（はるまふじ・こうへい＝本名ダワーニャム・ビャンバドルジ）西大関、モンゴル・ゴビアルタイ県出身、伊勢ケ浜部屋。０１年初場所初土俵。０４年九州場所新入幕。０８年九州場所後に大関昇進、安馬から改名。０９年夏場所に初優勝。優勝２回、殊勲賞４回、敢闘賞１回、技能賞５回。得意は突き、押し、右四つ、寄り、投げ。１８５センチ、１３２キロ。２７歳。