事件【杉浦美香のさくらんぼ白書】汚染わら 山形牛、米沢牛に広がる波紋 民主党の“後手”政治に泣かされる+(1/5ページ)(2011.7.23 12:00

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【杉浦美香のさくらんぼ白書】
汚染わら 山形牛、米沢牛に広がる波紋 民主党の“後手”政治に泣かされる

2011.7.23 12:00 (1/5ページ)
「早くこの騒ぎが終わってくれたら」。心配そうに稲わらを食べさせる平尾喜代春さん=19日、山形市(杉浦美香撮影)

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「早くこの騒ぎが終わってくれたら」。心配そうに稲わらを食べさせる平尾喜代春さん=19日、山形市(杉浦美香撮影)

 放射性セシウム汚染の疑いがある稲わらを肉牛に食べさせていた問題は、原因となっている福島第1原発がある福島県に限らず山形、新潟、秋田などに飛び火している。東北だけではなく三重県の松阪牛までも…。美味で知られるブランド、米沢牛の畜産農家は「独自で全頭検査を行い、消費者の信頼を得るしかない」とする。JAグループ山形は全頭検査を実施して基準値以下と証明できない牛肉は出荷しないことを決めた。「こうした事態は予測できたはずだ」と手、後手にまわる民主党政権の対応に憤りが広がっている。

生産者の嘆き

 「牛は反芻動物のため、繊維質の稲わらを食べさせなければならない。私は直接、競馬場があった上山市の農家や山形市内の農家から収穫時に仕入れていたが、地理的条件や供給してくれる農家の場合、宮城の業者などから買わざるをえない場合がある。こんなことになるとは思ってもみなかっただろうに…」

 こういって、深いため息をついたのは、山形市内で80頭の肉牛を飼育している平尾喜代春さん(62)だ。

 稲わらはぬれてしまっては使いものにならないため契約農家から秋の収穫時、「明日刈り取るよ」という連絡を受けたらとんでいくという。集めたわらはロールにして雨に濡れないように小屋に保存、1日2回の給餌前に機械で細かくカットして与えるという。

 県からえさの稲わらについて立ち入り調査を受ける際、メディアの取材を引き受けたのは少しでも風評を抑えために役立ちたいたいという思いからだったという。

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「早くこの騒ぎが終わってくれたら」。心配そうに稲わらを食べさせる平尾喜代春さん=19日、山形市(杉浦美香撮影)
米沢牛の前で「全頭検査で安心してもらいたい」と話す米沢佐藤畜産の佐藤社長=山形県米沢市(杉浦美香撮影)
「安心してもらうのが何より大事」と話す米沢佐藤畜産の佐藤社長=山形県米沢市(杉浦美香撮影)

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