トップ > 愛知 > 7月23日の記事一覧 > 記事
【愛知】あす地デジ移行 春日井・高蔵寺周辺で聞く2011年7月23日 地上デジタル放送への移行に伴い、アナログ放送が24日に終了する。総務省の調査では99%が対応済みというが、実際はどうか。高齢化も進む春日井市の高蔵寺ニュータウン周辺で、街行く人に地デジ化対策を聞いた。 春日井市高森台の主婦、秦真左子さん(68)は有線テレビ(CATV)局、中部ケーブルネットワーク(名古屋市瑞穂区)が提供する「デジアナ変換サービス」を契約した。デジタル放送をアナログ放送に変換する仕組み。専用のチューナーやアンテナも不要で、月額1050円で、これまでのアナログテレビをそのまま使うことができる。 自宅のテレビはまだ十分、きれいに映るため「捨てるのはもったいない」と思い、契約した。ただ、このサービスも2015年3月末には終了する。「それまでには新しいテレビを買わなきゃ。エコってなんなんでしょうね。ごみも出るし、不法投棄も増える。アナログ併用じゃあ駄目なの?」 春日井市石尾台の無職佐口君子さん(70)は昨夏、地デジ対応テレビを買った。理由は「仕方なく」。「壊れてもないのに買い替えるなんて。本当に無駄なお金」と憤っている。 瀬戸市本郷町の無職坂本良知さん(74)も「テレビで『替えろ』『替えろ』と騒ぐから替えてしまった」。前のテレビは「まだ映る」と廃棄するのをしぶっていたが、妻に一喝されて捨てた。 総務省のデータ通りというべきか。皆、不満を漏らしながらも対策は済んでいる。 10回ローンでテレビを買った春日井市岩成台の無職佐藤邦彦さん(79)は「テレビなしで生活できないから」。同市高森台の無職小川邦良さん(68)は1台は買い替えたが「残りの2台も替えないといけない」と嘆く。 もちろん、地デジ化を歓迎する声も。春日井市中央台の無職竹中泰さん(76)は「鮮明な映像にきれいな音。一度デジタルで見ると、アナログに戻れない。地デジ化は大賛成」と話した。小牧市小牧の会社員川口勝久さん(58)も「アナログは映像が良くない。お金はかかるがデジタルの方が、絶対にいい」と前向きだ。 結局、30人以上に聞いて、未対策は春日井市中央台の無職男性(80)だけだった。妻(76)と2人の年金暮らし。「テレビが見られないのは困るけど、設置の仕方が分からないし、お金もない。国は貧乏人のことを考えていない。これからはラジオで過ごすよ」と寂しそうだった。 (石川由佳理) PR情報
おすすめサイトads by adingo
|