政治【笠原健の信州読解】22DDHは計画を白紙撤回し、空母を建造すべきだ+(4/5ページ)(2011.7.23 07:00

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【笠原健の信州読解】
22DDHは計画を白紙撤回し、空母を建造すべきだ

2011.7.23 07:00 (4/5ページ)
中国遼寧省大連港で修復される空母「ワリャク」=2月(共同)

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中国遼寧省大連港で修復される空母「ワリャク」=2月(共同)

 空母の優劣は航空戦力の運用能力の多寡によって決まる。「カブール」級の空母が、カタパルトを備えた6万トン級の中国海軍の新型空母と対峙(たいじ)できるであろうか。早期警戒機の運用などを考えた場合、「カブール」クラスの艦船では日本が取得すべき空母として物足りないのではなかろうか。また、F35Bの開発が難航しており、場合によって開発中止もあり得る点が気がかりだ。せっかく空母を新造しても艦載機がないというのではお話にならない。

英仏の新型空母建造計画を参考にしたら

 そこで参考になりそうなのが英仏が共同で推進している新型空母の建造計画だ。55000トン~70000トン級となる英仏の新型空母の基本的な設計は同じで、全長約280メートル、全幅約70メートル。英国は開発が遅れているF35Bの導入を断念し、F35Cに乗り換えることを決めてスキージャンプ台と着艦拘束ワイヤーを用いる短距離発進・拘束着艦型の空母として建造を進めている。一方、フランスは原子力空母「シャルル・ド・ゴール」で運用済みのラファール戦闘機を新型空母の艦載機とし、スチーム・カタパルトと着艦拘束ワイヤーを用いる空母とする予定だ。

 英仏どちらの方式を採用するのかは意見の分かれるところだろう。英国方式を参考に空母を建造するとなると、第5世代のF35Cを導入できるという“うま味”もあるが、日本は英国のようなF35の共同開発国ではないため、英国と同じようなタイミングで艦載機を取得できるのかという問題も生じるだろう。また取得してから実際に運用するまで相当程度の時間も必要だ。

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中国遼寧省大連港で修復される空母「ワリャク」=2月(共同)
中国遼寧省大連港で修復作業が続くウクライナ製空母「ワリャク」(共同)
中国遼寧省大連港で修復作業が続くウクライナ製空母「ワリャク」(共同)

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