「集会の参加者たちは14〜19歳でとても若かった。銃声が島中に響く中、森に逃げたり、水中に飛び込んで泳いで逃げた」
ノルウェーの小島ウトヤ島で起きた銃乱射事件の目撃者はロイター通信に対し、そう語った。別の目撃者は「岩陰に隠れていた時に、人が撃たれるのを見た。一生恐怖が抜けない」と話した。
一方、爆弾テロがあったオスロ中心部。22日深夜、記者が現場付近に入ると、通りにはガラスの破片が飛び散り、銃を構えた兵士が目を光らせていた。市民は怒りと恐怖を口にした。
「まだ爆弾があるかもしれない。入るな」
現場近くの非常線で、警察官に止められた。店舗の窓にはクモの巣のようなひび割れが入り、防犯アラームの音がけたたましく鳴り響く。金曜日の夜というのにレストランもパブも閉まり、人影は少ない。パイロットのダットンさん(41)は「まるでゴーストタウンだ」とつぶやいた。
元カメラマンのアンドレアスさん(35)は爆発当時、現場近くの喫茶店にいた。ブーンという音とともに店が大きく揺れた。爆音の方へ走ると、政府庁舎の1階は柱以外がほぼすべて吹き飛んでいた。5階の窓からは「助けて」と叫ぶ声。路上には焼けこげた車が転がり、血まみれの金髪の女性に、男性が必死に心臓マッサージをしていた。