さて、私はいずれ日本から追ん出される可能性を想定して、海外に生活の拠点を持つための心構えをしている。
ヒステリックなばらまき政権が続けば、帳尻合わせるために「取りやすいサラリーマンから取ろう」になるのは見えてるじゃん。現状でも高額な(所得が完全に補足されている)所得税・住民税・健康保険・介護保険だけじゃ気が済まなくて、企業の年金基金まで国の穴埋めに理不尽にむしられてるわけだし。
いずれそれが度を超えてどっかが破綻し、日本での生活が厳しさを増す可能性がある。
私の準備あれこれについてはこのブログでも書いてきたので、継続して読んでいただいている方ならご存じだろう。
海外で暮らすためには、ざっくり言えば「仕事(収入)」「住む場所」「金」をクリアすればいい。
これを一挙に簡単に解決する方法もある。それは「金」。もう身も蓋もない。
要するに当該国に多額の預貯金を移せる人なら、比較的定住許可が出やすい。どんな国も「金を落としてくれる人」ないし「国に貢献できる技術を持っている人」は欲しくて仕方ない。逆に福祉を使うだけの人は、なにかと嫌がられる。当たり前だけど。
おまけに金があれば働く必要も薄いので「仕事」で悩まなくて済む。
しかし私の場合それは遠い夢なので、多くの人同様、「フツーの人」でできる手法をあれこれ汗流して開拓していくしかない。
まず簡単に解決できる入り口は、「金」の拠点を設けること。つまり銀行口座を開いておくことだ。
そんな考えで、これまで英国と香港に口座を設けた。でまあついこないだ新規でシンガポールに開設したんで、その経緯でも。
持ったのはシンガポールのシティバンク。なんでシンガポールにしたかというと、日本にいながらにして口座が持てるから。それはシンガポールが小国なので金融立国を目指し租税低減や訪問不要の口座開設など、インターナショナルバンキングに力を入れているからだ。かつての香港と同じだな。
結論から書けば、英国や香港より「原則的には」楽だった。ただしハードルは香港よりずっと高い。お金の面で。
やり方は割と簡単。Webから口座開設書類を落として記入し郵送するだけ。
他と比べてどこが楽だったかというと、パスポートや銀行残高の英文認証を取ったりする作業が不要だった点。だから自分で書いて送るだけで済む。
ただし楽とは言っても、英語で書類を読み書きする能力は必要だし、共同口座とかの海外銀行ならではの点を理解してないと難しい。
おまけに問題もあった。
郵送したら先方から「日本語のできる担当者を付けます」とかメールが来たんだけど、これがなあ……。要は「日本語ができると言い張ってる」レベルだったんで。
なんか中国の偽ブランド販売サイトみたいな怪しげな日本語フォントでメールが来たんで、最初から危ない気はした(もちろん先方は日本人じゃない)。でもまあ日本語で返事して大丈夫ってあったんで日本語で返事。心配だったんで文末に「フォントの問題などで読めないようなら英語で書くから指示してくれ」とか英文で書き足して送った。
したらいつまで経っても返事が来ない。
英文で催促メール出したら、英語で返事が来た。やっぱそうか。要するに全部英語でやりとりできないと現実的には無理だな。
で、口座開設には他の海外銀行同様に電話でいくつか確認作業が必要なんだけど、たしかに来たよ電話は。
でも正直先方の日本語は「なに言ってるかほとんどわからない」レベル。たぶんこうかなと推察して、私が怪しい英語で返事。すると先方が怪しい日本語と英語ちゃんぽんで返事。――という感じ。怪しい会話爆裂(笑)。
つまりはっきり書けば、英会話ができない人にはまず無理。少なくとも海外観光レベルでホテルや訪問先で交渉できるくらいの会話力がないなら止めた方がいい。仮に口座が開けられてもその後のさまざまなトラブルのとき絶対困るのは見えてるから。
救いだったのは、英国の銀行とは違って、先方の英語がまだ聞き取りやすいこと。英国訛りは難しい。
でまあ無事に口座は開いた。まだ入金してないけど。
参考までにシンガポールシティバンクの与件を書いとく。開設時最低預け入れ金額は2万米ドル。口座維持手数料免除も同額。これを下回ると月30米ドルかかる。
開設時2万米ドルは、香港なんかよりも高額。英国も今はもっと高いみたいだけど、私が開けたときはもっと低かった。つまり有り体に言えば、開設は楽だけどハードルがすごく高い。
そんなわけで、2万米ドルどうやって工面するかが現在の悩みだ。ファンドが移管できるそうだから、それでもいいのかどうか先方に確認中。ダメなら生命保険の解約返戻金を送るしかないな。