ここから本文エリア 米沢・農家の宮城産稲わら 基準超セシウム2011年07月23日 ▽ 食べた1頭出荷 県は22日、米沢市の畜産農家がえさに使っていた宮城県産の稲わらから、国の基準を超す放射性セシウムが検出されたと発表した。このわらを食べた牛1頭が出荷されたという。県は農家に、わらの使用中止と牛の出荷自粛を指導した。汚染わらを食べて出荷された県産牛は計71頭になった。 県畜産課によると、わらから検出された放射性セシウムは乾燥前の状態に換算すると1キロあたり7272ベクレル(換算前は3万2千ベクレル)で国の基準の約24倍。わらは震災後に宮城県栗原市で収集されたもので、県内の代理店を通じて、6月上旬に農家が購入したという。 農家は肥育する約30頭にこのわらを与え、うち1頭が6月20日に米沢食肉公社に出荷されたという。県が流通先を調べている。 県は18日から行っていた県内すべての牛肥育農家452戸への立ち入り調査を22日で終えた。震災後に県外からわらを購入していたのは115戸で、21日から県外産わらの放射性物質検査を順次始めている。 米沢市の農家で見つかった汚染わらは、21日に検査した3戸のうちの一つで、ほかの寒河江市と尾花沢市の農家のわらからは放射性物質は検出されなかった。 ◇ えさに汚染わら 牛498キロ県内消費 県、流通判明分を発表 県は22日、宮城県大崎市の業者から購入した国の基準を超す放射性セシウムを含んだ稲わらを食べて出荷された県産牛70頭の肉の流通状況の判明分を発表した。これまでに分かったのは、尾花沢市の農家2戸が出荷した5頭で、少なくともうち3頭の計498キロが県内で消費されていた。 また3頭の肉計約240キロが県内の店で保管されており、検査したところ、放射性セシウムは1キロあたり410〜149ベクレルで国の基準の500ベクレル以下だった。 県食品安全衛生課によると、消費された肉は、県内では5〜6月、山形市、鶴岡市、酒田市、米沢市、新庄市、南陽市、天童市、上山市、長井市、寒河江市、東根市、村山市、中山町、河北町、高畠町、白鷹町の食肉販売店や飲食店で提供されたという。県は汚染わらを食べて出荷された70頭の個体識別番号をホームページで公表しており、情報提供を求めている。
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