江崎グリコは21日、加熱不要なレトルトカレー『常備用カレー職人<中辛>』(税別130円)を8月9日より全国で発売すると発表した。同社がレトルトカレーの非常食を出すのは今回が初めて。東日本大震災以降、「レトルトカレーを温めずに食べられるか」「温めるための水がもったいない」という問い合わせが寄せられたことから誕生。賞味期限は製造から2年となっており、防災対策用としてのニーズを見込んでいる。
<写真>こちらは5年保存が可能『ビスコ保存缶』
加熱を前提とした通常のレトルトカレーは動物性油脂を使用しており、温めることで固まっていたラードが溶けてトロトロとした口当たりになるが、同商品は植物性油脂を使うことで常温でもなめらかな食感を実現させた。具材にはあめ色たまねぎや牛肉を使用。風味は子どもから大人まで食べられる中辛としたが、今後は甘口や辛口のラインナップを増やす可能性もあるという。
同社は4年前から9月1日の「防災の日」に向けてさまざまな防災商品を期間限定で展開しており、今年も8月2日より製造後5年間の保存が可能な『ビスコ保存缶』を発売。震災以降問い合わせが多く寄せられたという同商品と、新たに加わった非常用レトルトカレーを発売することで“災害時の備え”を訴えていく。