練習でも攻撃の中心で高さを誇るケネディ(中)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(伊東朋子撮影)
|
|
名古屋グランパスは22日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで23日の広島戦(瑞穂陸)に向けて練習した。グランパスは前節の山形戦(NDスタ)で2得点を挙げ、史上5クラブ目の通算1000ゴールにあと3と迫っている。昨季のリーグ得点王、FWジョシュア・ケネディ(28)が2試合連続得点と調子を上げており、広島戦での記念ゴール達成も不可能ではない。
広島戦を翌日に控えた練習で、11試合負けなしと好調のイレブンの表情は明るい。負けていないだけではない。16試合中、零封されたのはわずか2試合。0−0で引き分けた5月21日の柏戦(豊田ス)以来10戦連続で0点で終わった試合はない。今季970点でスタートしてから順調に得点を重ね、気が付くとJ1で鹿島、G大阪、磐田、横浜Mに続く5クラブ目の通算1000ゴールまであと3と迫っていた。
「0点で抑えていれば点は取ってくれる」(DF阿部)と決定力も出てきた。「決定機で冷静にシュートができている」(MF中村)と確実に好機を得点につなげる勝負強さも戻ってきた。
ただ記念の通算1000ゴールに関しては「そろそろ点を取りたい」(MF小川)、「何点目でもいいから決めたい」(MF磯村)という積極派は少ない。「僕はアシストします」(FW永井)、「タマ(FW玉田)かジョシュア(ケネディ)か闘莉王でしょう。僕は脇役」(DF増川)と大多数は控えめだ。節目の通算900点目を決めている玉田ですら「狙いません」とスポットライトを望んでいない。
誰もが記念ゴールの本命に挙げるのは、攻撃陣の中でも好調が光るケネディだ。小川は「前線でボールキープしてくれるし、体を張ってヘディングで競り勝ってくれる」と絶大な信頼を寄せる。194センチの長身で真ん中の空中戦には強みがある分そこから派生する攻撃にも入りやすいという。
ケネディ自身も勝ち点3に直結する得点は願うところ。神戸、山形など守備を固めてくる相手に対しても勝利を収めてきた。「私だけでなくみんなが、いい時間帯にいい動きをしている。チャンスも多いし、チームの状態も良くなっている」と手応えを感じている。
最近2年間の4試合で2得点しかできていない広島戦だが、ケネディは昨季の最終戦でゴールを挙げて得点王を手中に収めた。「広島はパスが優れていていいチームだけど、もちろん勝ち点3を狙うよ」。ケネディが記念ゴールを挙げれば、チームの勢いも加速する。 (伊東朋子)
この記事を印刷する