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【プロ野球】ヤクルト・畠山、MVP勝ち越し弾2011年7月23日 紙面から ◇オールスター第1戦 全セ9−4全パツバメの主砲の打球は万感の思いを乗せて伸びていった。同点の5回1死二、三塁。ヤクルト・畠山が、日本ハム・武田勝のスライダーをこん身の力で振り切り、左翼席へ。ベンチを振り返った畠山は派手にガッツポーズ。初出場の男が千金の勝ち越し3ランでMVPを獲得した。 「チャンスなので絶対走者をかえそうと思った。こんなおいしい場面はないと思って思い切りいきました」 相手は技巧派左腕。球種を選ばず、初球から振った。タイミングはバッチリで手応えも十分。「中段ぐらいまでいくと思った。ギリギリとは。入らなかったら大恥でした」とスタンドの前方に飛び込む本塁打に苦笑いだ。 「ベンチの上に妻がいたんで」。ガッツポーズは元モデルの妻・美里さんに向けたものだった。この日は夫の晴れ姿を両親と観戦。美里さんから冗談交じりに「期待しているわよ」と賞金300万円のMVPを催促されていた。見事、妻の期待に応えた。 「使い道は嫁と記念のものでも買おうかなと思う」。長身の美人妻と結婚後、昨年の交流戦からレギュラーに。今年は貯金14で首位を走るヤクルトの4番。ペナントの勢いを象徴するアーチを掲げた。「球宴に出られること自体がびっくりです。後半戦もこの勢いで頑張ります」と目を輝かせる。 被災地の岩手出身。知り合いの家の多数が津波に流される被害に遭った。 「球宴を楽しみに見ていてくれる被災者もいると思うので、元気とか勇気とかを与えられるように頑張りたい。(3戦目の)仙台でも喜んでもらえるプレーをしたい」。家族と被災地へ、宴(うたげ)の中でも自覚を忘れない男がアーチを届けた。 (後藤慎一) PR情報
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