1997年3月に東京都渋谷区のアパートで東京電力の女性社員(当時39)が殺害された事件で無期懲役が確定したゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)の再審請求審で、東京高検が最新の技術によるDNA型鑑定を実施したところ、女性の体内から採取された精液のDNA型と、殺害現場から採取された受刑者とは別の男性の体毛のDNA型が一致したことがわかった。
鑑定結果は、被害女性がマイナリ受刑者以外の男性と一緒に殺害現場のアパート空き室にいた可能性を否定した確定判決と矛盾する可能性がある。
マイナリ受刑者は裁判では一貫して無罪を主張していた。弁護団は2005年に東京高裁に再審請求。遺留物のDNA型の鑑定を求め、高裁が認めたうえで高検が鑑定していた。