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2011年7月22日6時18分

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精液微量でDNA鑑定できず 東電OL殺害、捜査当時

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 東京電力の女性社員殺害事件で、被害女性(当時39)の体内から採取された精液は、1997年の事件当時には専門家から「微量過ぎる」と指摘され、DNA型鑑定ができなかったことがわかった。技術の進歩によって再審請求審で鑑定が実現し、ゴビンダ・プラサド・マイナリ受刑者(44)=無期懲役が確定=とは別の人物が現場にいた可能性につながるDNA型が判明した。

 今回の鑑定で精液のDNA型は、犯行現場のアパートで見つかったマイナリ受刑者以外の男性の体毛のものと一致した。東京高検がこのDNA型を、過去の犯罪者らのDNA型を約15万件登録している警察庁のデータベースで照合したところ、一致する人物はいなかったという。

 捜査関係者によると、女性の体内に残されていた精液は97年当時、血液型はマイナリ受刑者(B型)と違うO型と判明した。しかし、DNA型については警視庁が法医学者に鑑定を依頼したところ、「微量過ぎてできない」と言われたという。捜査当局は当時、犯行当日にマイナリ受刑者の直前に近くのホテルで性交したとみていた別の男性の血液型がO型だったため、この男性の精液と推測していたという。

 確定した二審・東京高裁判決は、マイナリ受刑者が97年3月9日午前0時ごろ、東京都渋谷区のアパートの空き室で、性交した女性の首を絞めて殺し、4万円を奪ったと認定した。

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