政治【菅政権考】福島に何をしてきたか+(3/3ページ)(2011.7.23 01:05

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【菅政権考】
福島に何をしてきたか

2011.7.23 01:05 (3/3ページ)
東京電力福島第1原発周辺市町村の首長らとの意見交換会で、到着が遅れたことを謝罪する菅首相=16日午後、福島県郡山市内のホテル

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東京電力福島第1原発周辺市町村の首長らとの意見交換会で、到着が遅れたことを謝罪する菅首相=16日午後、福島県郡山市内のホテル

 村田さんも「常磐自動車道の工事は放置されたまま。JR常磐線も復活しそうにない。福島全体が産業として成り立たなくなるかもしれない」と厳しい。

 菅直人首相(64)の「脱原発依存」にも、村田さんは厳しい。

 「『個人的な思い』なんでしょ。で、賠償の話は『やる』といって進まない。事故の本質から逃れるようにしているのは本当に不愉快だ」

 村田さんはまた、牛から放射性セシウムが検出された問題に「いかにも出荷した農家が悪いような報道がされているが、ばか言っちゃいけない。牛や農家こそ被害者なんだよ」と訴えた。さらに「東京湾にメガフロートを浮かせて、そこに原発を造ったらどうか。事故になれば遠くへ移せば済むでしょう」とも。

 居座り続ける菅首相に期待や信頼の声はもはやない。ただ、報道する側も、問題の本質を伝えてきたかと突きつけられた思いがした。福島のために何をしてきたか、今何をなすべきか、と問い続けなければならない。

 この取材の後の16日、郡山市で開かれた菅首相と第1原発周辺市町村の首長らとの意見交換会に立ち寄った。

 終了後、首相は記者団に「お互いのコミュニケーションが深まった」と成果を強調したが、首長らは政府の対応への不満や、首相の「個人的な思い」への批判を口にした。首相はやはり「トンチンカン」なのか。意図的に事実を曲げて「成果」を言ったのならば、あまりにもせこい。(政治部 今堀守通)

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東京電力福島第1原発周辺市町村の首長らとの意見交換会で、到着が遅れたことを謝罪する菅首相=16日午後、福島県郡山市内のホテル

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