政治【菅政権考】福島に何をしてきたか+(2/3ページ)(2011.7.23 01:05

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【菅政権考】
福島に何をしてきたか

2011.7.23 01:05 (2/3ページ)
東京電力福島第1原発周辺市町村の首長らとの意見交換会で、到着が遅れたことを謝罪する菅首相=16日午後、福島県郡山市内のホテル

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東京電力福島第1原発周辺市町村の首長らとの意見交換会で、到着が遅れたことを謝罪する菅首相=16日午後、福島県郡山市内のホテル

 しかし、3月は野草がまだ生えない時期だ。放置すると牛が餓死する。餌やりを続けようと、村田さんらとともに、しばらくは警察の検問を振り切ったり、裏道を通ったりして農場に通った。

 警戒区域内の牛を殺処分にするという政府の方針に、村田さんらは激しく抵抗している。

 「『経済的価値がない牛をなんで飼い続けるの?』というのが一般的な見方だろうな。しかし、経済的価値がなくなったという理由で牛が殺処分されるのは割り切れない。餓死はもっとさせたくない」(村田さん)

 「近所の酪農家の牛は全滅した。見殺しにしてはいけないと、飼い続けることを決意した」(吉沢さん)

 村田さんはさらに、被曝(ひばく)した牛には、原発事故の「生き証人」になってほしいという。被曝した牛を研究目的に生かそうとする「ファーム・サンクチュアリ(希望の牧場)構想」に協力する方針だ。

 

「本当に不愉快だ」

 村田さんの自宅に避難している吉沢さんの浪江町への思いは、悲観論が支配している。

 「浪江では米作りもできないだろう。仮に国が安全だと言っても、誰が買ってくれるだろうか。そういう町に戻る意味があるのだろうか。というか、帰りたくても帰れないのだろう。(1986年に原発事故が起きた)今のチェルノブイリは、25年後の浪江じゃないかって」

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東京電力福島第1原発周辺市町村の首長らとの意見交換会で、到着が遅れたことを謝罪する菅首相=16日午後、福島県郡山市内のホテル

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