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韓国IT産業が急減速、アップルと好対照

アップルのジョブスCEO
 韓国経済の推進力となってきたIT(情報技術)産業の成長に急ブレーキがかかった。サムスン電子、LGディスプレー、ハイニックス半導体など韓国を代表するIT企業の第2四半期(4-6月)の営業利益は軒並み減少し、中には3四半期連続の赤字を計上するところも出た。主力輸出品目のテレビ、半導体、液晶パネル分野が一斉に深刻な不振に陥り、業界は大きな衝撃を受けている。

 これを世界的な需要低迷のせいにするのは説得力を欠く。米アップルはiPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)など革新的な製品で販売実績を次々と更新しているからだ。このため、韓国がITトレンドに乗り遅れ、かやの外に置かれているのではないかという指摘も聞かれる。iPhoneやiPadが世界のテレビ、パソコン需要を後退させたとの見方だ。

 21日に第2四半期(4-6月)決算を発表したLGディスプレーは、売上高が6兆471億ウォン(約4512億円)で、前年同期を6.3%下回った。営業損益は前年同期の7260億ウォン(約542億円)から480億ウォン(約36億円)の赤字へと転落した。

 ハイニックス半導体も同様だ。売上高は2兆7580億ウォン(約2058億円)で、前年同期に比べ16%減。営業利益は56%減の4470億ウォン(約333億円)にとどまった。サムスン電子の第2四半期の営業利益(予想)は3兆7000億ウォン(約2760億円)で、前年同期の5兆ウォン(約3730億円)に遠く及ばない。

 IT産業の業績不振は、輸出貢献度の低下にもつながっている。貿易動向を分析した結果、今年上半期の輸出に占める半導体、テレビ、携帯電話端末、電子部品などIT分野の割合は29.4%にとどまった。同割合が30%を下回ったのは18年ぶりだ。同割合はアジア通貨危機当時の1998年には30%だったが、2003年には40.0%まで上昇し、IT産業は先進国を目指すけん引役となってきた。しかし、現在は低迷が際立つ。

 韓国IT産業の代表格であるサムスン電子の時価総額は、03年時点で上場企業全体の23%を占めたが、現在は10%に低下している。コンサルティング会社A.T. カーニーのホ・ジュヨン氏は「韓国のIT企業が短期的な成果にばかりこだわった結果、さまざまな事業モデルをつくり出すことに失敗した。韓国もアップルのように創意的な事業モデルを模索しなければ、世界的な競争で生き残れない」と指摘した。

扈景業(ホ・ギョンオプ)記者

白承宰(ペク・スンジェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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